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008

 ぐしゃり、と。

 タイヤの下で何かが潰れる感触がした。

「おい、なんか轢いたぞ」

「轢きましたね、今」

 後ろと横にいる同乗者が、異口同音で指摘する。

「マジで? やっべぇ」

 すぐに中央街へ向かおうとし、目の前にあった壁を無理矢理に飛び越えて着地したナナイは、慌ててバイク下を確認した。

 しかし、下にいるモノが何かを知り、ホッと息をつく。

「なんだ、ネクロイドか」

 生身の人間だったら相当まずいことになっていただろうが、相手は生憎死体だ。この程度で撃沈はしないだろう。例えしたとしても、抹殺する標的であればむしろ都合が良い。

「結構多いね」

 年恰好や性別など無差別な、動く屍たち。数は全部で十と少しくらいか。

 そうですね、とサイドカーに乗っていたシャルルは頷く。銀髪碧眼の少女HCは、ただちに彼らのハッキング作業を開始する。

「そっちの半分は頼みますよ、変態さん」

「だから変態じゃねぇよ……まぁ、任せとけ」

 後部座席のエルサリオンは、シャルルに文句を言ってから降りる。そして、舌なめずりしながら刀を抜いた。

 自分から進んで前に出た男へと、ウイルス感染した死者は飛び掛る。

 緩く湾曲した片刃が閃く。一度、二度、三度……一瞬の内に五度も居合い抜かれた刀剣は、腐敗しかけの体を容易く肉片に変えた。

 同時に、電脳をクラックされた死体たちが、奇声を上げながら倒れ伏す。

「ちっ、弱っちょれぇな」

 行動パターンが同じ敵に飽きてきたのか、少々不満げな呟き。

 戦闘狂の変態だが、顔と剣の腕はかなり良い。あとはもう少し、偉そうな素振りと自分主義で俺様な性格を改めてくれれば文句は控えるのだが。

 そういえば天は二物を与えない、という諺が東の島国にあったな……とため息が零れ落ちる。

 そして、その場でへたり込んでいる青年へと視線を移す。

 赤いツナギと白衣姿の、金髪の青年。この前会ったレダルテ・スパニッシュだった。なにやら銃身部分が二つに割れた、厳ついメカニカルな銃を提げている。

「あ、ぇ……え?」

 彼は目を何度も瞬かせて、唖然とした様子でナナイたちを見つめる。

「あっ、ちょっとぶりですね。こんにちはー、レダルテさん」

 シャルルは花のほころぶような笑みを浮かべ、若き機工技術者に挨拶する。

「状況を察するに襲われていたみたいですけど……怪我はありません? ハッキングされたりはしませんでした?」

「そういうのはないけど……」

 彼はまだ目を丸くしながら、答える。

 実際、怪我らしい怪我をしている様子はなかった。服も地面に座り込んだために少々汚れた程度で、流血などはみられない。

「街の方は今どうだろ」

「さっき機動隊に連絡しましたから、そろそろ対応していると思いますけど。心配ですねー……」

「このまま、一人にするわけにもいかないしね。お前、乗ってく?」

 首を傾げて少し考えた後、ナナイは提案した。

「え、良いの?」

「別に構わないけど。行く場所は研究所で良い?」

 尋ねればレダルテは「うん、ありがとう」と頷いた。

 するとシャルルがちょんちょんと、指で二の腕を突いてくる。何かと思い、そちらを向いて意見を聞く。

「ナナイさん、もう乗員オーバーしてますよ? 一体どうやって、レダルテさんを乗せるんですか?」

「あぁ、そうか。今回は変態も乗ってるからな……」

 大抵二人、たまに三人乗りというのは普通だったので失念していた。もし彼を乗せるとするなら、この場にないサイドカーをもう一つ取り付けるなりしなければいけない。

「もしくは、誰か降りるしかないですよ。変態さん降ろします?」

「なんでだよ! ふざけんな!!」

「……ナナイさん、変態さんを是非とも降ろしましょう。そうすれば静かになりますから」

「そりゃどーいう意味だ!?」

「どーもこーも、そのままの意味ですけど!?」

 吠えるように怒声を上げ、食って掛かるエルサリオン。シャルルも負けじと声を張り上げ、額に青筋を浮かべながら怒鳴り返した。

「とゆーか、さっきから何なんですか! ぽっと出の癖して上から目線だし、人の注意を全っ然聞かないし!! 年上だからって偉そうにしないでくださいよ!! ウザいですよ!」

「んだと、クソガキ……!」

「クソガキじゃないですよ……っ!」

 犬猫が縄張り争いでもするように、二人はガンを飛ばし合う。

 どうやら、この二人は折り合いが悪い。最初の時点で色々アレだったのも一因であろうが、元々性格が逆方向のベクトルに進んでいるからだろう。

 しかし、今の状況で喧嘩するのはいかがなものか。

「二人とも、とりあえず今は止めろ」

 ナナイは今にも掴みかかりそうな二人の間に割り入り、制止を掛ける。

「あと、エルサリオン。お前も多少は自重しろ」

 シャルルの言葉も尤もだったので、そちらの味方をする。

「お前が強いのは分かるけど、一人で好き勝手されるのは困る。連携を崩さないように、多少は協力して欲しい」

「っ、命令される謂れはねぇ」

「傭兵でも、独断で動くだけの奴は仲間内じゃ邪魔だけ。分かるよね?」

「……! ……そう、だな。悪かった」

 己の行動を振り返ってみて思うところがあったのか、渋い顔で彼は頷く。戦闘以外では、思ったよりも話が通じるようで助かった。

『怒られたー、怒られたー』

 胸元から顔を見せたモカが、面白がるように念で喋る。彼は「うるせぇ」と小さく叫ぶと、子ネズミの頭をグリグリと指で押した。

 喧嘩が終わった後、ナナイは俯いてどうすればいいかと考える。どうやってレダルテを乗せるかという、目の前にある問題自体は解決していないのだ。

「改造して、四人乗りに出来ないかな?」

「無理ですよ。そもそも改造するための材料もないですし」

「困ったな、どうしたもんか」

 二人で頭を抱え、何か名案は浮かばないかと考える。

 するとエルサリオンが、しれっとした顔でこう言った。

「普通にサイドカーの方に、二人乗れば良いだろ?」

「……どうやって乗る気ですか、あなた」

「このサイドカー、後ろにスペースがあるだろ。そこに腰掛けるなりすりゃ、なんとかなる」

 あっけらかんと答える彼に、シャルルは頭痛を堪えるように額を抑える。しかし、確かにそれ以外に方法はなさそうだ。今のところ。

「振り下ろされても、文句は聞きませんからね?」

「言わねぇよ」

「……まぁ、そうと決まれば急ぐか」

 ナナイは超能力を使うネズミに唖然とする彼を手招きし、後部座席に座らせる。モカと喧嘩していたハーフエルフは、言葉通りシャルルの後ろに乗る。

 アクセルを入れ、先ほどよりも少しスピードを落として進む。クラクションの音が複数、開けた道路の方から聞こえた。高速や大きな道路は渋滞しているようだった。ネクロイドが街に現れたのだから、当然の反応だろう。

 しかしこれでは、研究所に着くのに時間がかかってしまう。ナナイたちは早く戻るためにも、細道などを渡っていくことにした。

 バイクを走らせること、十分。

 ぽたりと一滴、天空から雫が落ちた。

 そういえば、朝のニュースで雨が降ると言っていた。空を覆いつくす暗雲から水の粒が降り注ぎ、容赦なく体とバイクを打ちつける。

 時折襲い掛かる敵は、シャルルとエルサリオンが叩き伏せていく。ナナイは街の様子に気を配らせながら、目的地を目指した。

 その途中、半ばまで進んだところでバイクが警報を鳴らした。

「一体何……、っ!?」

 何事かと思っていると、バイクが突如、角を左へ曲がった。研究所への道とは全く違うルートだ。慌ててハンドルを回すも、警報を鳴らしたまま車体はナナイの意思に背いて進もうとする。ブレーキを踏んでも無駄だ。止まらない。

「クラッキングか……!」

 濡れて張り付く前髪の向こうで、薄青の瞳を細めて歯噛む。

 最低限とはいえ、このバイクにも光学迷彩といった電子機能を搭載している。そのシステム回路を利用し、遠隔操作されているようだ。

「一体どこに行こうとしてるんだ?」

「東スラム……確か、修理中の建物が一番多かった地区です。あと、ネクロイドも一番増殖している場所だったかと」

 サイドカーにいるシャルルは目尻を吊り上げ、バイクのシステムを防衛するべくハックを開始する。ナナイも、少しでも帰路を戻そうとハンドルを動かす。

 しかしクラッカーの腕前がよほど良いのか、中々うまくいかないらしい。可憐な顔に焦りを覗かせ、ひたすらキーボードを叩いて戦っている。

 そうしている間に、バイクは細道から道路へと飛び出た。向かう先が先なだけに、車はまばらにしかない。

「……おい、アレは何だ?」

 何かに気づいたエルサリオンは、サイドカーの後部で器用に姿勢を保ったまま呟く。彼の視線は真正面に向き、こちらへ接近してくる物体を捉えている。



 それは人のような形状を保っているものの、体には鈍色の装甲を貼り付けていた。遠目ではパワードスーツを着ているかのように見えるが、接近すると全身が金属で造り上げられているのが分かった。

「あれは……!」

 レダルテが驚いた風に声を上げる。

「知ってんの?」

「防衛用ロボットのガーディアン・ドローンだよ。故障したから、研究所に修理に出されてたハズなのに」

 レダルテが説明している間にも、ガーディアンとの距離は縮んでいく。

【エネミーを把握。殲滅を開始します】

 機械的な合成音で、ロボットは語った。

 ガーディアンは左腕を挙げ、前方へ突き出す。前腕部が上下に割れて形状を変化。変形した腕は機関銃となり、ノズルから弾丸を吐き出した。

 エルサリオンは微妙な節を入れながら、口笛を吹く。彼の周囲で風が舞い踊り、作り出された旋風の防壁がバイクを包む。

 しかし貫通性に秀でたAP弾は、威力を殺されながらも壁を突破する。

「ちぃ……っ」

 彼は舌打ちしながら抜刀し、シャルルの頭上を跨ぐようにして前に出た。雨粒に濡れた冷たい刃が、ミサイル状の弾丸を叩き落していく。

 ロボットはバイクの周辺を回り、接近。バイクを運転するナナイの横に移動すると右手首から単分子ナイフを取り出し、喉を狙って刺突が繰り出した。

 上半身だけを逸らし、回避する。そうするしかなかった。

 ブラックハットは電脳を破壊することにのみ特化したツールだ。ハッキングに関する知識も技術もないナナイが、インプットされた命令に従い動くだけのロボット相手に太刀打ちなど出来ない。

 シャルルはクラッカーとの攻防戦の最中だし、機械工学の技術者であるレダルテでも動き回るロボットの修理は無理だろう。精霊術に傾倒しているエルサリオンは論外である。今は回避に専念するか、物理的に撃破するしかない。

 しかし防衛用ロボットの性能は極めて高い。ガーディアンはナイフと機関銃を駆使し、こちらを追い詰めてくる。攻撃の手を休ませる素振りは一向に見られない。それでも攻撃を回避し、ナイフや拳銃で迎え撃つ。

 不意にロボットの極限まで研ぎ澄まされたナイフが、車体へと放たれる。

「くっ……!」

 壊されるわけにも行かず、右足でナイフを搭載した手を踏みつけて、攻撃を逸らせる。防衛用ロボットの頭部にあるスコープが、ギョロリとこちらを向いた。その腕がぐいっと上がった――――次の瞬間、ナナイの視界が反転する。

 重力を無視した、奇妙な感覚。

「ナナイ!?」

 頭の下で、レダルテの驚愕の声がした。踏みつける足ごと弾き飛ばされた体は、車体の上で宙返りしながら空中を浮遊していた。

 舞い上げられた体とオートバイが離れていく。落ちれば道路に体を打ち付けられ、ガーディアンの餌食となるだろう。

「……お前、運転できる?」

「え?」

 一瞬目を丸くしながらも、レダルテは首を縦に振る。

「なら、しばらく頼んだ」

 ナナイは腰のベルトのバックルに手をかける。バックル内部に仕込んでいるワイヤーを引き出し、バイクの後部座席についているフレーム部分目掛けて投擲。細く頑丈に束ねた鉄線が金属フレームへと巻きついた。

 レダルテが慌てて運転席へと移動する間に、ワイヤーをたぐり巻き取りながら戻る。徐々に体が地面へと下りて行く。このままでは、爆走するオートバイに引き摺られかねない。

 だがこちらがバイクに戻るまで、相手が待ってくれるわけがなかった。ガーディアンの銃口が、こちらへ向けられる。標準が定まり、引き金が引かれる。

『危ない!』

 脳に直接、声が響く。

 気づけばスナネズミがこちらへと飛び出し、肩に乗っていた。濡れた茶色の毛並みが逆立ったかと思うと、ナナイの体から重みが消失する。

 浮遊する体で空を蹴り、上へと跳ぶ。先ほどまでいた空間を、アーマーポイント弾が通り過ぎていく。

 驚いて、思わず口走る。

「レビテーション、他人にも使えるの?」

『十秒が限界! 早く戻って!!』

「分かった」

 急かされ、言われた通りにワイヤーをたぐる手を早める。弾丸をナイフで弾きながら後部座席へ向かう。あと一歩だ。

 その一歩というところで、横からナイフの一撃が飛んできた。

「――――――……っ!」

 単分子のナイフなど受け流せるわけがない。咄嗟にワイヤーから手を放し、後方へと退いた。

 ナイフの矛先へと視線を移すと、色違いのガーディアンがそこにいた。

「もう一体か……っ」

 レダルテの声が不平を込めて、毒づいた。ナナイも文句を言いたかった。今このタイミングで、同型が出現するなど卑怯ではないか。

 だがそんな不満に応じることもなく、相手は二体同時に攻めてくる。かわすのが精一杯で、バイクに戻る暇などない。

『もう駄目! 無理!!』

 肩の子ネズミが弱音を吐いたと同時に、消えていた重みが戻ってくる。体が降下し、アスファルトの地面へと接近していく。


 刹那、雨の降り注ぐ曇天の下で歌声が耳を打つ。


 エルサリオンが口笛の時とは違う音程で、歌っていた。左腕が指揮者のごとくひらめいて、弾丸と刃が衝突する音が旋律を奏でるように鳴り渡る。

 それに呼応するように水の粒子が集結し、拳大の玉が二つ現れた。水の玉は鞠のように弾みながらナナイの靴裏に密着する。

 地面に降り立つ衝撃を水が緩和し、水上スキーの要領で滑っていく。

「ガキどもとワイヤーは守っとく! そいつらを倒すのは任せた!!」

 エルサリオンは薄茶色の長髪を揺らせ、弾丸を斬り捨てながら叫んだ。

 ナナイはそれに頷きを返し、二体のガーディアン・ドローンを睨む。

 乱れ飛ぶ射撃をワイヤーを緩めて距離を取り、滑走しながら避けていく。近づくと同時にプッシュダガーを取り出し、最初に現れたガーディアンの側頭部へと突き刺す。

 もちろん、この程度で壊れるわけがない。薙がれた斬撃を間一髪ながらに回避する。スラムに接近して来たのか。まばらに車の行き交う道路の数メートル先に、古めかしい電柱が窺えた。

 ナナイはワイヤーを伸ばしながら左へ移動し、電柱目掛けてアスファルトを蹴りつけ、電柱を足場にし再び跳び、ワイヤーを巻き取りながら懐に入る。

 こちらへと標準を定める前に、ダガーナイフの柄へと回し蹴りを放つ。

 半ばまで刺さっていた刃が埋まり、内部のICチップを破壊する。ロボットの目に当たる部分から光が消え、糸が切れたように停止した。

「あと一体……っ」

 雨で濡れた服と体が重い。

 それでも敵を睨み続ける。戦いでは、まず怯んだほうが負けだ。

 ロボットは脚部に仕込んだ圧縮空気ジェットを作動させ、急接近する。同時にナナイの心臓目掛け、ナイフを搭載した腕を振り上げた。

 振り上げられ、無防備になった腕へとベレッタの標準を定める。マシンピストルのノズルから連射される弾丸が関節部を削り、粉砕する。

 肩ごと爆ぜて空中に舞う、右腕部とナイフ。だが痛覚を持たないロボットは一瞬たりとも隙を見せない。流麗ささえ感じる動作で、機関銃が向けられる。

「させるかっ!」

 ナナイは吠えながら前腕と上腕を掴み、頭部へと蹴りを炸裂させる。顔面にあたる部分に足裏をつけたまま、左足で跳躍。左足で腹部を押さえつけ、勢いに任せて転倒させる。

 アスファルトと金属が互いを削りあい、耳に障る音を立てる。擦れる接触面から、大量の水しぶきに混じって火花が上がる。

 上腕から手を放し、頭部にFNを突きつけ、一発見舞う。

 左から右へと弾丸が打ち抜かれ、ロボットは起動停止した。

『勝利!』

 モカは後ろ足だけで立ち上がり、勝利のポーズらしき物を決める。

 ナナイはロボットを捨て置き、ワイヤーを巻き取ってバイクの後部座席に腰掛けた。バイクから上がっていた複数の警報は、随分と数を減らしていた。

「シャルル、現状は?」

「システムの八割がたを奪還しました。後は――――……」

 少女の言葉を遮るように、警報が一際高く上がり、ウィンドウが消える。

「あぁっ!?」

「何? どうしたわけ?」

「逃げられました! しかも、逃げ際にバイクのシステム中枢を大破して!!」

 嫌な予感がして、車体に目を向ける。

 ブスブスと、エンジン部分から黒煙が上がり始めていた。

「もうスラムまで来ちゃってるね……どうするんだい?」

「どうするもこうするも、スラム近辺で身を隠しながら機動部隊を待つしかないだろ。東は数が多いから、連携して殲滅する予定だったってのに……っ」

 ナナイは歯軋りしながら呻く。しかし、そんなことをした所で状況は変わらないだろう。今を認めて、行動するしか他にない。

「このままだとスラム一直線で壁に激突します。その前に降りましょう!」

 気を取り直したシャルルは、無重力プログラムを起動させる。エルサリオンも精霊術で足元に風を纏い、降りる準備をしていた。

 無重力プログラムがナナイたちにも作動し、その体を僅かに浮かせる。

 後ろを見てみると、ゾロゾロと現れた動く屍の群れが退路を奪っていた。ここで降りて街に戻るという選択肢は絶たれていた。

 今回の仕事は厄介極まりなかった。無理にでも断れば良かった。

 そんな後悔に襲われながら、ナナイたちは車体から飛び降りた。


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