表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生きるのも死ぬのも怖い  作者: 青葉 星


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/18

第5話


トイレから出る前に、何度か深呼吸をした。鏡の前で表情を整える。泣いていない。大丈夫。そう言い聞かせて、席に戻る。



「大丈夫?疲れ溜まってるんじゃない?」さっき声をかけてくれた同僚が、少し心配そうに見てくる。「平気平気!」と笑って答える。

「同僚は無理しないでね」と言ってくれた

その瞬間、胸の奥で何かがきゅっと縮んだ。

誰かに心配してもらえることは嬉しい。

私を見てくれている気がして、そう思うと同時に、私は誰にも気遣いができてない気がした。

あの時、無理しないでねって言われたと、私も「〇〇さんも無理しないでね」って言った方が良かったかもしれない。頭の中で反省会が始まる。


嫌われたらどうしよう、という考えが頭から離れない。


仕事が終わって、帰りにコンビニに寄る。棚の前で少し迷って、チョコを一つ選んだ。次の日、それを渡す。「昨日は心配してくれてありがとう。お昼時間あったら一緒に行かない?」相手は驚いて、「ごめんね。今日は予定があって」


断られた事にまた、自己嫌悪になる。

昨日私が断ったから嫌われた?でも本当に予定があるだけかもしれない。でもチョコは受け取ってくれたし怒ってない?こんなとなら昨日一緒に行ってれば良かった、、、。そんな後悔が頭の中を走り回る。


ーーー……。

高校生の頃も、同じことをしていた。毎朝、鞄にお菓子を入れていた。休み時間に配って、みんなで分ける。そうしていれば、グループの輪の中にいられる気がした。もし何も持っていかなかったら、次の日、席がなくなるんじゃないかと思っていた。

誰かに好かれたくて、嫌われないように必死で、気づいたら、自分の分が残らなくなっていた。

今も、やっていることは変わらない。笑って、渡して、安心する。それが正しいのかは分からない。ただ、そうしないと、私は一人になってしまいそうだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ