最終話
また朝がくる。体は重いし、気持ちも昨日と大きくは変わっていない。死にたいと思う気持ちも、残ったままだ。
これから先、今までの経験が積み重なって、ほんの小さな出来事で命の糸が途切れてしまうかもしれない。
皮肉にも思い出したくない記憶ほど、深く刻まれてる…。
楽になった、とも言えない。
それでも、どんなに細い糸でもいい。
自分を繋ぎ止める何かがあるなら私はそれに全体重をかけてみる。以外と細い糸の方が強い事だってある。
ベットの中で、天井を見つめながら、どうでもいいようなことが頭に浮かぶ。まだ咲いていない桜のこと。来週から始まる、好きなアニメ。途中まで読んで、止まっている漫画の続き。買ってまだ一度も着ていない服。天の川だってまだ見てない。
どれも、生きる理由としては弱い。胸を張って言えるものでもない。それでも、こういう理由は、思っているよりたくさん転がっている。
死にたい気持ちは、なかったことにはしない。
否定もしない。
これから先、また顔を出すかもしれない。
それでも、今は、今日は、終わらせないでいる。
カーテンを少しだけ開けると、朝の光が部屋に入ってくる。世界は何も変わっていない。私も、たぶん、まだ変われていない。
それでも、もう少しだけ。
理由なんて何でもいいから、
私は、今日を続ける。




