第13話
意味もなく、ネットでストレス診断をした。
今すぐ受診 危険な状態。
病院に行ってください。
そんな文字がでてくる。自分でも、頭では分かっている。でも、その選択肢は、私の中でずっと遠い。
中学生の頃、テレビで不登校の子のドキュメンタリーを見たことがある。優しそうなカウンセラーが出てきて、その子は少しずつ学校に通えるようになった、という話だった。
それを見て、いいな、と思った。
いじめを真っ最中で受けていた私も、誰かに話を聞いてほしいと思った。
でも、親は笑いながら言った。病院に行くのは甘えだ、。行ったところで何も変わらない、。私は子どもにそんな甘えさせない、と。
もし相談されたら、学校に殴り込みに行くわ、と。それが、強い親で、正しい対応だとでも言うみたいに。
その言葉を聞いた瞬間、私は何も言えなくなった。きっと親に相談しても、解決しない。それどころか、もっと学校で浮いてしまうかもしれないと思った。
だから、言わなかった。いじめのことも、苦しい気持ちも、全部、自分の中にしまった。
その考えは、大人になっても残っている。病院に行くことは、負けることみたいに感じてしまう。ちゃんとできなかった証明みたいで、自分を否定することになる気がする。
助けを求めることが、弱さだと刷り込まれてしまったまま、私はここまで来てしまった。
行けない理由は、行きたくないからじゃない。行くことを許されなかった時間が、今も、私の中に残っているだけだ。




