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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 節分と『特殊な部隊』  作者: 橋本 直
第十二章 誠に眠っていた欲望

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第64話 飲めない人が無理に飲むと

「仕方ねーな。ベルガー!水だ!飲ませて薄めろ!それと氷持ってこい!頭を冷やして冷静にしねーとコイツはまた脱ぐぞ!コイツのデカすぎるアレを見るのはアタシはもうたくさんだ!」 


 そうラン言われてカウラは図書室を飛び出していった。アメリアはすぐさま携帯端末で救急車の手配をしていた。


「まったく西園寺!餓鬼かオメーは!何度同じことをすれば気が済むんだ?そのうち神前の馬鹿は本当に死ぬぞ!神前の野郎も何度救急車の世話になれば気が済むんだよ。まったくコイツの大学生気質が抜けねーのにも困ったもんだ」


 ランは本気でかなめを怒鳴りつけた。 


「心配しすぎだよ。こいつはいつだって救急隊に声を掛けられただけでそのまま救急車を帰らせる程度で済んでるじゃないですか。実際、病院に行くまでになったことは一度しかないし。それにこいつが脱いでデカいアレを見られるのは女としては役得だな……かえで、当然無修正だぞ」 


 かなめは言い訳がましくそう言って、うつろな目付きの誠に目を向けた。


「馬鹿!変態!恥知らず!」 


 軽口を叩こうとしたかなめの頬を叩いたのは真剣な顔のアメリアだった。


「本当にアンタと誠ちゃんじゃあ体のつくりが違うの分からないの?こんなに飲んだら普通は死んじゃうのよ!アンタ本当に誠ちゃんを殺す気?……まあ、私も誠ちゃんのでかいアレを見るのは嫌いかと言われるとどっちかと言うと嬉しいような……」 


 アメリアはかなめの手からほとんど酒の残っていないラム酒の瓶を取り上げた。


「このくらいで死ぬかよ……ただいつもみたいに脱いで……そしたらコイツご自慢のでっかいアレが見られるんだぜ。女としては見たいだろ?まあ、かえでとリンは見たがってるみたいだがな」 


 そう言ったかなめだが、さすがに本気のアメリアの気迫に押されるようにしてそのまま座り込んだ。


「らいりょうぶれすよ!」 


 むっくりと誠が起き上がった。その瞳は完全に壊れた状態であることをしめしていた。


「ぜんぜん大丈夫には見えねーけど……またいつもみたいに脱ぐのか?アタシはスケベな西園寺と違ってオメーの汚ねえアレは見たかーねーけど」 


 ランがよたよたと座り込む誠を助け起こした。だが、誠の視界には彼女の姿は映っていなかった。誠はふらふらと体勢を立て直しながら立ち上がる。そしてかなめとアメリアに向かってゆっくりと近づき始めた。


「何?私にアレを見せたいの?ちゃんと見てあげる」


 アメリアは大人の余裕でよたよたと近づいてくる誠を待ち受けた。


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