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遊楽の箱庭  作者: 名無 輪廻
6/7

6話神の花嫁

「ねぇ洋介。君は私の目的が知りたいんでしょ。良いよ、教えてあげる。」

「私の目的は[神殺し]」

「は?」

俺は彼女が当たり前の様に放った言葉を飲み込めずにいた。

「神殺し?」

(そんなの出来るわけ...)

「できるわけ無いって?」

自分の思考を読まれ驚く。

「私には先は無い。出来るできないじゃ無い、やるしか無いんだよ!」

珍しく彼女が感情を剥き出しにした事に対し驚きつつ言葉を紡ぐ。

「お前は一体?何があった?」

「私は神の花嫁、まぁ花嫁と言っても私の体質を気に入ってその力を得るためだけで婚約は表面上だけなんだけどね。」

「先が無いって言うのは?」

「私は神にこの身を奪われそのまま消える。私と婚約した神は最高神アルカイオス、彼の神格は<改変>物質、理、概念全てを改変する。だけどその力にもデメリットがある。それは強い神性への耐性、彼はそれが低く自分の神格に体を蝕まれている。自身の神格で滅ぶ前に神性に強い耐性のある私の体が欲しいって訳」

(どうする?最高神?敵うのか?そんな相手に...)

「知ったからには手伝って欲しいけど。どうする?」

「断る。俺にも家庭がある、会社も友人も。そんなリスクは取れない。」

「そう、じゃあこっちもリスクは取れないし消えてもらうね。」

<自然魔法・風破>

「え?」

反応するよりも早く吹き飛ばされ壁をぶち抜き瓦礫に埋まる。

「カハッ」

(一体何が起きた?呪文?そうか地下鉄異変でのあの異形達の変死体はアイツがやったのか...)

ぶち抜かれた壁の奥から煙の奥から少女が出てくる。

「んー、一撃で殺すつもりだったのに生きてるかー」

そう言い腕を振る。

<自然魔法・風刃>

彼女がそう言うなり不可視の風の刃が飛ぶ。

<物質創造・コンクリート壁>

しかしその壁はあっけなく切断される。

(おいおいマジかよ。ギリギリかわせたが魔術の攻撃力の差が圧倒的だ。だがアイツの筋力や運動能力は一般人より劣っている。近接で片付ける!)

(やはり物質創造は厄介、その魔法を失うのは痛いな。私は近接は出来ない。近づかせずにこのまま殺す。)

((絶対に"俺" "私"の土俵で戦う!))

<自然魔法・風刃>

(その魔法には腕を振るという動作を挟む、それを見れば方向とタイミングが読める!)

<物質創造・刀>

洋介は再び風刃を回避しかすてらに接近し刀をふるう。

「私が扱えるのは風だけじゃない。」

<自然魔法・陽炎>

熱により空間が歪んで見え刀はかすてらには届かない。

<自然魔法・石牙>

地面から鋭く尖った岩石が洋介の頭を貫こうと飛び出す。

<七ノ太刀・天地轟雷>

即座に判断を下し刀を振り下ろす。その一撃で石牙は真っ二つに切り裂かれる。

(次の動作までに少し時間がある。このまま決める)

<五ノ太刀・彼岸>

<自然魔法・金剛壁>

洋介の刀と金剛壁が衝突した際刀と壁両者が壊れる。

(まだだ!かすてらの予想のその先を行く!)

(おそらく刀の再生生成、そこを狩る!)

しかしその予想とは裏腹に洋介は刀を再生生成せずかすてらに突っ込みかすてらを投げる。

(よし、このまま背負い投げを決める。)

(流石に予想外!だけどそれまで)

<入れ替え魔法・ポジションスワップ>

洋介とかすてらの位置が入れ替わり逆に洋介が投げられる展開になる。

(私の筋力じゃ最後まで上手く決まらない。なら!)

<自然魔法・風破>

(魔法で押し込む!)

そのまま背負い投げが決まり洋介は勢い良く地面にめり込む。

「これでも生きてるか...」

(衝撃が加わる瞬間に物質創造でクッションを生成し衝撃を緩和したのか)

「神殺し手伝ってくれない?」

「この状況で聞く?俺全身の骨折れてて今にも死にそうなこの状況で?」

「で?どうする?ここで死ぬ?協力する?」

「...わかった協力しよう。一つ条件をいいか?」

「条件による。」

「家族や会社の人達に危険な目を合わせない。」

「...分かった飲もう。」

「あと、この怪我治さない?もう死ぬよ?」

「まぁ、出来るけど...割と元気そうにいる?」

「なんで嫌そうなんだよ。力を借りたいんじゃないのかよ。」

「この回復の宝玉1つしかないし偶然できたから残り1つだし...」

渋々それを洋介に使用し治療する。

「ありがとう。」

(魔力までは回復しないか...)

「自分を殺しかけた相手に感謝するんだね。」

「一応そうゆうモットーなんで。」

「じゃあそうゆー事でよろしく。」

「分かりましたよ。」

こうして自分を殺しかけた相手との神殺しが始まった。

「クソ...思ったより強くてやりすぎちゃった。研究所がボロボロ...ハハ笑うしかないね。ハハハ」

後にボロボロになった研究所をみて苦笑いしかできないかすてらであった。

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