4話混沌列車
かすてらが出張に出てから1週間が経つ。彼女がいなくとも新たに雇用した月見里香留がいるおかげでその騒がしさは健在だ。
(一体彼女はどこにいったのだろう...)
彼女はまだ年齢的は中学生、流石に心配する。
「何か事件に巻き込まれてなければ良いんだけど」
そう言い適当にテレビの番組を変える。
「科学者かすてらさんが、行方不明に...」
(あいつすぐ事件に巻き込まれるな!)
そうしてすぐに出かける準備を整え外へ向かう。
「ごめんちょっと出かけて来る!」
「それなら自分も行きたいです!」
その発言に思わず驚いたが、言葉を返す。
「知ってると思うが異変はこの世の事象と乖離している。危険だ。」
「でもかすてらさんは自分の憧れでそれに、危険なのは社長もじゃないですか!」
「俺は...」
「それに一人より二人の方がまだマシです!異変の場所とかもわからないでしょう!」
「はぁ仕方ない。ただし危険だと思ったら自分を最優先しなさい。それが条件。」
「了解です。」
そうして会社を出て捜索を行う。
「と言ってもニュースやインターネットでの情報だけでは、地下鉄と被害者はかすてらだけという情報しかないんだよな。」
「一応他の人も異変に巻き込まれたケースがあるらしいですが、すぐに元の場所に戻されたらしいですからね。」
(まるでかすてらを狙ったかの様な異変...もしかしたらこの異変や他の異変は。かすてらを狙っていたらり?)
「わからないが、もしかしたらこの異変はかすてらだけを狙った異変なのかもしれない。」
「あ、それならかすてらさんの髪の毛あるんでこれ使えば誤認させて入らないですかね?」
「???」
(え?は?ん?...?なにを?え?キモ...)
あまりにも突然かつ圧倒的にキショい発言に驚き思考が停止する。
「どうしました?」
「すまないあまりにもキショすぎて。だがその作戦は使えるかもしれない。試すだけ試してみよう。」
香留が拾っていた。かすてらの髪を持ち会社に1番近い地下鉄へ向かう。
階段を降りるとさっきまで聞こえていた人の声は嘘かの様に静寂がはしる。
「多分成功だ。ここからは本格的に異変に関わる。気を引き締めろ。」
「了解です!」
警戒しつつ足を進める。
駅のホームに着くと大量のムーンビーストやミ=ゴがいた。
「うわ!キモ!なんだあの生物...」
さりげなく髪を食べている香留に心の中で十分お前もキモいよと思いつつ戦闘に入る。
<物質創造・刀>
刀を構えて突撃して来るムーンビーストの槍を払う。
「香留下がれ!」
「分かりました!」
(クソ!流石に量が多い...)
多勢に無勢、徐々に洋介が押されていく。
「電車が来ました!行きましょう!」
「わかった!」
<物質創造・スモークグレネード>
煙を焚き香留を連れ電車に乗り込む。
「ふぅ。一旦落ち着きましたね。」
そう言い香留がその場に倒れる。すると
「グチャ」
そう気持ち悪い音がなる。
「うわぁ!」
香留が驚き立ち上がると。電車の床にはムーンビーストやミ=ゴなどのバケモノの死骸が大量に転がっていた。その死に方は異常であり、何か強い力で引きちぎりられたみたいだ。
「これは...」
より前列へ行けば行くほど死骸が増えてゆく。焼死したものちぎられたもの埋まっているものなどなど、そして2両目にてかすてらが席に座って気絶していた。
「かすてら!」「かすてらさん!」
酷く疲弊し気絶している。しかしその身に傷はない。
(ひとまず良かった。)
「香留、ナイフを渡す。かすてらを5両目まで運んでくれないか?」
「分かりました。任せて下さい!」
かすてらと香留を残し運転室へ向かう。そこにはカエルのような二体の異形のうち一体をを刺し殺している白装束がおり、その身には神聖を纏っている。
(またコイツ、一体なんなんだ?)
その白装束はこちらを見るなり襲って来る。
咄嗟に刀で受け止めるが1両目へ吹き飛ばされる。
(クソ、出鱈目な強さだ。またまたやって勝ち目はない...どうすれば)
再び突撃して来る白装束に刀を構え今度は受け流しを狙う。
<重力魔法・重化>
すると突如として刀が重くなり受け流しに失敗し出血しその場で膝をつく。
(まずい、このままじゃ死ぬ。そうだ!これはコイツが起こした異変じゃない。あのカエルを倒せば。)
膝をついている洋介に剣を振り下ろす。
それをかわし、車掌室へ走る。
(いた!)
<物質創造・刀>
カエルの異形の触手をかわし、接近する。
<七ノ太刀・天地轟雷>
異形の頭上から振り下ろされた刀は異形の体を縦に引き裂く。それと視界が白く染まり、同時に元の駅へ戻される。
「あ!社長!ご無事で!」
「なんとかな」
「ありがとう洋介、助かったよ。」
「そっちも目覚めていたんだな。怪我がなくてなにより」
「怪我大丈夫?」
「まぁこれくらいならなんとかな。さぁ帰るか。」
「はい!」「そうだね」
その後かすてらは自身の家へ俺と香留は会社は向かった。
「こんな事へ巻き込んですまない。」
「いやいや自分から行ったので気にしないでください。」
「今日の業務は終わり。ゆっくり休んでくれ。」
「分かりました。それじゃあお疲れ様でした。」
部屋に洋介一人残る。
疑問は確信になった。
「アイツの目的はなんだ?」
アイツは、かすてらは、異変の原因。
「アイツが何を企んでいるのかは分からないが、必ず目的を明らかにしこの異変に終止符を打つ。」