僕が過ぎ去っていった
僕が過ぎ去っていった
同じ僕だと思っていた
横並びに手を繋いで走っていた
だってそれは僕だから
僕は僕と一緒にいる
同じ僕だからそれが当たり前
そう思っていたのに
僕が過ぎ去っていった
僕の背中が見える
どうして背中が見えるんだ
手の温もりが分からない
僕が一歩ずつ早く
僕がどんどん先に行く
とてもとても遠く感じる
僕が過ぎ去っていった
僕が過ぎ去っていった
どうして僕は前へ行く
どうして僕よりも前に行ける
あの僕は「僕」なのか
僕はいったい何なんだ
おいていかれる