名前と怒り
昨日…もう今日か。朝の四時まで起きてて親に怒られた人が書いてます。
よろしくお願いします。
「どうせ逃げられない。お前の方が速いし、強い。」
男は今度はニッと笑った。
「そ~だ。一応これは没収な。」
男はいとも簡単にナイフを奪った。
それを懐に入れると、その手で膝裏を持たれた。
「!!」
床から足が浮く。
手首を掴んでいたはずの手は素早く背中へ。
仰向けになるように持たれる。
…自分を殺そうとした奴を何故この男は持っているのか。
本当にこの男はよくわからない。
「監視カメラに顔が映ると厄介だ。フードで大丈夫だとは思うが俺の胸に顔当てて隠しとけ。」
従う。
「っし!行くぞ。」
男はそのまま部屋を出て、廊下を歩く。
有名な某ホテルの廊下には優雅な赤いカーペットが敷いてあった。
誰にも会わずに歩き続け、男は廊下の突き当りにあるドアを器用に指だけで開けた。
チラリと視線をやると≪Staff Only≫と書かれていた。
中に入ると従業員用だろうエレベーターに乗り、地下のボタンを押す。
「もういいぞ。」と言われ、顔を男の胸から離す。
ドアが閉まり、エレベーターは降下し始めた。
・・・・・・・・・
「若。お帰りなさいませ。」
エレベーターを降りるとそこは地下駐車場だった。
すぐ近くに停めてある黒塗りの車に近づくと、その車の横に立っていた“いかにも”な奴が男に
頭を下げた。
どうやらこのおかしな男は偉い奴らしい。
「で、そちらが?」
“いかにも”な部下の目がこちらに向く。
「ああ。」
「ほう。」
…品定めするような目で見られている。
気分が悪い。
「見るんじゃねぇ。」
男が部下の腹に軽く蹴りを入れた。
「さっさと行くぞ。」
「へぇい。」
部下は腹を摩りながら後部座席のドアを開ける。
男は慣れたように車に乗り込んだ。
「零家でいいんですかい?」
運転席に乗り込んだ部下がきく。
「いや、一屋敷に行け。」
「承知しました。」
車が走り出した。
広い座席なのに、まだ男に持たれたままだ。
「そういえば、お前名前は?」
不意に男が話しかけてきた。
なまえ…たしか識別のために呼ばれる単語だったか。
それなら、
「黒猫。」
そう答えると男は眉間に皺を寄せた。
「それは通り名だろ?」
とーりな?
とにかく、何か違ったらしい。
あと、呼ばれたことがあるのは…
「お前、そこの、おい、のろま?」
「………は?」
途端にぞわっとした気配に襲われた。
恐る恐る男の顔を見る。
「…怒っ…てる?……なんで?」
そうきくと男は目を見開いた。
まぁ、今回でわかって頂けたかと思いますが≪黒猫≫の表現が変なのは
そういうことです。
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