ゴブリン洞窟
場所を移動し、オイリアの町から少し移動した場所にあるギルド推奨初心者向けダンジョンゴブリン洞窟(弱)に来ていた。
ゴブリン洞窟は全15階層でできたダンジョンで5階層ごとに難易度が変わる。今回はドネルのレベリング目的のため、1、2階層で戦闘をしていた。
「ドネル後ろ!」
「了解ッ!」
ゴブリンの攻撃がドネルの後頭部にヒットするが、ドネルは攻撃をものともせず後ろを向き、攻撃する。決してゴブリンの攻撃が弱いわけではなく、むしろバックアタックかつクリティカルヒットであったといえるだろう。
しかし彼女が自ら鍛え上げた防具により、致命傷には至らない、彼女が鍛え上げた武具は並の鍛冶師が作る武具より性能がいいようだ、防具はダメージを極限まで低くするためフルアーマーかつ大楯を装備し、鍛冶師ゆえに使い慣れた大槌を武器として扱う。
そして大槌はその重量を遺憾なく発揮し、その勢いたるや遠心力をたっぷり乗せゴブリンの防御を上から叩き潰し、そのまま地面のシミとなる。
ゴブリン洞窟に来てはやくも3時間が経過しているが、お互い大きなダメージもなく進んでいた。初心者にありがちな、ゴブリンに油断し、クリティカルヒットを受けることがあっても彼女の防具がしっかりと防いでくれているため順調にレベリングができていた。
「ドネル。そろそろ休憩しよう」
「助かる丁度休みたいと思っていたんだ」
彼女の防具が良いとはいえ攻撃を受けすぎている。防具は様々な部分に凹みや傷ができていた。
「1度セーフティゾーンに行こう」
「セーフティゾーン?」
セーフティゾーンでは魔物が出てくることがなく武器のメンテナンスや休息をとることができる。また、ダンジョンによってセーフティゾーンのある場所は変わる。ゴブリン洞窟では3階層ごとかついりぐちにあるため、休憩がしやすい。これがギルドが推奨する理由だ。セーフティゾーンが多いということは安全マージンがとりやすいため生存確率が上がる。現在は2階層の後半にいるため、3階層の入り口に行くほうが早い。
その後戦闘が多少あったが問題なく終えセーフティゾーンに移動出来た現在ドネルに武器を見てもらうのであった。