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こっちの方がまともかも

ぅわお〜〜ん♪ みなさんこんばんは、満月のゴールデンウルフ金狼ヨミです!

先日はカモメがわざわざゲストを呼んでおきながら、まるで進まなかった年末予想。

改めてこの私、金狼ヨミがもう少しはマシな予想をゲストのみんなと立てていきたいと思います。


まずはゲストのご紹介。

奇跡の正解を出せるかどうか? いま一番正解から遠く最も近い女、オーバーズの巫女ちゃんです!



「あ〜〜どもども、そもそも予想というのはですねぇ心に曇りがあってはならんのですよねぇ」



いきなり頼んでもいない御高説ありがとうございます。

続きまして『お前出場選手だろ!? 騎士隊の隊長さん』です!



「あれ〜〜、巫女ちゃん先輩は出場しないんですか?」

「巫女ちゃんはねぇ、張り切って応募したんだけどねぇ、予選敗退だったのさ……」

「やったんですか、予選?」

「えぇ、司会者も知らないうちに……どうやら再生数稼ぎのネタはここで処理しとけという、運営の方針のようです」


「ホント、お笑い担当の存在には手を焼くよねぇ……」

「それは巫女ちゃんのことでは?」

「ホントにねぇ、ガチ者の剣士が迷惑してますか!」

「だからガチ剣士は隊長、巫女ちゃんはネタ枠」

「ヨミ先輩、ゲストさんはまだいますので、ご紹介を」


「おっと失礼しました。こちらも迷わず予選落ち、お前のポテンシャルはこんなもんじゃないだろ! ホワイトタイガーの虎城さんです!」

「あ〜〜、アタシどうも殴り合いって好きじゃないんだよね~~……」

「このメンバーで予想していきたいと思いますが、予選落ちしたお二人は誰に負けたのでしょうか?」


「ヨミちゃん、心のキズえぐるよねぇ……巫女はねぇ、ムーニーたんに負けたのよ……」

「あら、ムーニーたんといえばオーバーズでも屈指のひ弱キャラなのに」

「いやぁ、強くなったねぇあの娘……」

「何故そのような上から目線?」


「アタシはハツリ先輩にやられたね。なんだかんだであのヒト、身体能力あるからさ」

「あ〜〜……興味ないことには発揮しない身体能力ですね。逆に言えば『王国の刃』には興味があると言うことでは?」

「稽古も熱心に通ってたしね」


「ここで密かに金狼ヨミが放っていた調査員、エージェント犬さんとエージェント猫さんの報告を」


『巫女ちゃん負けちゃったね〜〜……』

『本戦に出てれば大ウケ間違いなしだったのにね〜〜……』

『そーいえばさー、ヨミちゃんから何かお願いされてなかったっけ〜?』

『あ〜〜予選会で見所ありそうな娘、ピックアップしといてってやつ〜〜? だけどこの予選ってドベクラス集めてんでしょ? 見込みあるメンバーってそもそもいるの?』

『あ〜〜そこはもうヨミちゃんのチョンボだね~~』



え〜〜コホン、思わぬところで私の失態を晒してしまいましたので、二人の報告はここまでということで。

では隊長さんにうかがいたいと思います。

現在のところオーバーズ本社職員に一番人気の隊長さんですが、どなたか注目選手と言いましょうか、ライバルという形で意識している選手はいらっしゃいますか?



「ん~~……隊長ね、優勝候補みたいに言われちょるけど試合や大会では白星に恵まれちょらんかったんよ」



あらあら、これは弱気発言。



「そやからね、今回はなんとか優勝してやろうと意気込んじょるんじゃけど、大会や試合のときと同じ『みんな強そうに見える』んよねぇ……」



そんな隊長さんが一番強そうに見えるんですが……。



「いやぁ、隊長ちゃんの気持ちわかるわ~~。巫女ちゃんもねぇ、やっぱり相手選手が強そうに見えちゃうもん」

「いや巫女先輩、それは実力通りの感想なんじゃ?」

「巫女ちゃんほどの剣豪ともなると、強い相手は大きく見えるというかデカく見えるというか……」

「まんま実力通りですやん」


「でも隊長ね、そんな中でも注目するんは……ニンジャちゃんにハツリ先輩、それからカモメ先輩……」



フィジカル強いところと元気者系ですか。



「それに犬さんの体力もあなどれんし、ウサギさんも何してくるか分からんし、艦長なんてなんでか知らんけど大物感出しちょるじゃろ?」



あの、隊長さん。

その調子で全員の名前を出すのはやめて下さいね?

とは言うもののこの辺りで注目株がリスナーのみなさんには見て取れたかもですね。


隊長さんが名前あげてくれたメンバーもそうですが、うさぎさんのようなダークホース的存在も見逃せないところ。

実際のところ出場選手の中にはカエデ参謀にアドバイスを求める動きもあったりで事態は予断を許しません。




そしてリュウです。

なぜに突如として私視点に切り替わったかというと、年末のオーバーズ最強トーナメントが近づくにつれてカエデさんの周囲が賑やかしくなってきたからである。



「あの……カエデ参謀?」

「あら隊長さん、どうされましたか?」

「いや、今度のトーナメントなんじゃけど、どうすれば勝てるじゃろ?」


「そうですね……私は先生ではありませんから具体的なアドバイスはできませんが、先生方は隊長さんを見て『もっと大きく技を使えば良い』と言ってましたよ?」

「技を大きくね? ウン、ありがと」


またある者は。



「あ〜〜んカエデちゃ〜ん、聞いて聞いて聞いてよ〜〜!!」

「どうしたんですかハツリさん?」

「どうすればトーナメントで優勝して、一千万もらえるの〜〜?」


「ハツリさん、この軍師カエデに秘策ありです」

「を!? どんなどんな?」

「稽古に継ぐ稽古、練習に継ぐ練習。先生方の教えをどれだけ愚直に守れるか? 勝利の鍵はそこにあります!」

「うん分かった、ありがとね♪」



そしてこんなケースもあった。



「カエデちゃ〜〜ん、可愛らしいウサギの質問に答えて〜〜!」

「今度はなんですか?」

「オーバーズのみんな蹴散らして一千万を手にする方法、教えて〜〜!」


「えらく直球な質問ですね。……そうだなぁオーバーズはみんな革鎧だから、ムチを使ったら効果的かもよ?」

「きちゃら〜〜♪ そーそーそういうのを待ってたのよ♪」



強欲ウサギは初手から楽して勝つ方針ようだ。


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