ミリアズレポート：アルテミスの生活
＞アルテミスの生活
・この大項目は魔導学園アルテミスでの日常についてまとめたものです。私は普段遊んでばかりと思われているかもしれませんが、授業を受けたり勉強をしたりしています。他にも各々で研鑽に励みつつ、魔導学園でつかの間の青春を楽しむのです。
・言い方。（アツミ）
・ともかく、魔導学園での生活は、主に学習、実技、演習の三つに分かれます。この内、三つの割合は課程が進むごとに学習から演習へと比率が偏ってきます。より実践的な内容になっていくというわけですね。そして、それ以外の時間は基本的に自由時間となっています。各々で自習をしたり、クラスメイトと交友を深めたりするわけですね。
・これは全てのクラスに言えるけど、自習と交流の時間は大体半分くらいね。全員で自習するとか、そういったイベントもあるけど、どっちにしても交流がおろそかになることはないわ。ミリアちゃんたちは特に自由だけど、ミリアちゃんのところの子たちがやろうとしていた手料理のサプライズなんてイベントは、どこでも行われるイベントの一つね。（ローゼ）
・学習の時間では、主にこの世界の歴史、戦姫の基本思想、戦術的な考え方を学びます。他には専門的なところだと、宿痾の生態や魔法の開発、魔導機の開発なんてものもあります。専門性の高い授業はクラス単位ではなく、希望者を集めてクラスの垣根を取っ払って授業をしますね。
・私は基本的にいろんなクラスの基礎的な授業を担当しているわ。赴任して一年目というのもあるけれど、私はあまり専門的な知識があるわけではないから、座学では基礎を担当せざるを得ないのよね（カンナ）
・逆に私は専門的な分野の担当。今ミリアちゃんが上げた三つの分野、全部を私は教えることができるの。（ローゼ）
・さすが変態先生！！
・入学してしばらくが経ち、初陣実習を終えた私達は、徐々に戦術的な事に関する講義が多くなっています。最終的にどの分野に進むにしろ、一度は前線に出るのが戦姫の習わし、言い方はあれですが、専門分野なんて前線で生き残ったら学べばいいのです。
・本当に言い方がわるいよぉ！（シェード）
・この世界の歴史って、ほんとに触りくらいしか学ばねぇよな。まぁ、もとよりそんなの肌でずっと感じてきてるんだから当然っちゃ当然だが。
・結構好きなんですけどねー。
・現実的な話をすると、戦姫は常に人手不足だから、少しでも技術を学んで実戦で戦えるようになってほしい、というのが本音。ただ、それでも二年っていうモラトリアムは必要だと思うけどね。（カンナ）
・実技では、魔法の使い方から、宿痾にたいして有効な手段などなど、多くのことを学びます。何だかんだ学園で一番時間をかけて学ぶのは実技ですね。実技なくして戦場には出れず、といったところです。
・習う順番は魔導の行使の基礎。次に魔導の展開と戦闘における前提になる身体強化魔導の習熟。それを用いての模擬戦、更には対宿痾を想定した実戦形式での部隊行動。それからは部隊での連携や他部隊との連携などなど、どんどん個人から部隊へと学ぶものは変わっていくわ。（カンナ）
・基本的に学ぶ内容は、個人の戦姫ごとに合ったものを学んでいくんですよね。適正を見ながらその場で何を教えるか考えるっていう。（シェード）
・結果ミリアを見て、皆匙を投げるんだな。（アツミ）
・なんですとー！？
・ミリア隊は現在、部隊での連携を始めたところです。全学年のなかで一番課程が進んでるんだそうですよ。部隊としても、連携は上級生にも負けないくらいだと自負しています。頑張りました！
・頑張りすぎて、その次の課程になってる他部隊との連携ができなくて、上級生の実技に混じっちゃってるけどね、今。（シェード）
・流石に上級生の実技に交じるには、アタシら三人以外はまだまだ練度不足だ。まぁ、おかげで他の連中もぐいぐい伸びてる、とも言うが。
・貴方達に関しては、一般的な魔導学園の課程を全部投げることにしたわ……（カンナ）
・ごめんなさい！！
・今の所、演習には初陣実習にしか出てないから、基本的に午前は座学、午後は実技って感じでやってます。一週間は７日なのですが、基本的に三日やって一日休むペースでやってます。休みが……月７日しかない！
・７日もありゃあ十分だろうが。（アツミ）
・座学は全クラスが同じペースで進んでるわね、これに関しては教師が優秀って言っていいかも。実習はどうしても個人の素質が出るし、座学も専門性が出てくるとまた違ってくるんだけどね。とりあえずミリア隊は現状実技で一年目に学ぶことがほとんどなくなってるわ。（カンナ）
・ミリア隊は同時に演習を他と同じにできないから、演習の回数が他より少なくなってて、現場での経験値はそこまででもないかも。その分実技で上級生に揉まれてるんだけど。（ローゼ）
・ミリアさんはともかく、シェードさんとアツミさんは普通に上級生に食いつくどころか、圧倒できるくらいなのよね。（カンナ）
・シェードちゃんはともかく、アツミちゃんに関しては入学してすぐのアンタもそんなもんだったでしょ。（ローゼ）
・そういえば上でミリア隊……というかシェードちゃんとアツミちゃんの練度について話が出ているので、補足しておきますね。私達は現在、上級生に混じって実技をしていますが、私達三人以外は、まだまだ微妙についていけてない感じです。でも、成長は見せてるんですよ。
・ミリア隊自体が新入生の中でも上から数えたほうが早い子たちを集めたっていうのもあるけど、それにしたって他の子たちもすごい才能よ。うへへ、へへ、へへへ。（カンナ）
・先生……（シェード）
・基礎的な戦闘能力に関してはまだまだですが、それぞれの得意分野に関しては既に上級生並と言えるでしょう。
・原因は、ミリアちゃん……だけじゃないのよね。アツミちゃんも原因の一端を担ってるわ。あの子の読心は、他人の才能を見つけるにはかなり有用なの。客観的に人生を見れると、本人が思ってもみなかった特技が生活の中に隠れてたりするからね。（ローゼ）
・かもしれないですけど、ミリアと同じ扱いだけはやめてくださいね、センセ。（アツミ）
・むー！！
・まとめると、ミリアちゃんのセンスと、アツミちゃんの読心で他の隊よりも適正を見つけるスピードが早いから、その分実技でも結果が出やすいってことなんだね。（シェード）
・そして演習。演習は初陣実習から始まり、実戦の後方支援体験。上級生との警邏任務。そして最終的に自分たちの部隊だけでの警邏、と進んでいって、上級生になったら部隊毎に実際に任務を割り振られるようになるわ。（カンナ）
・卒業までは比較的安全な場所に飛ばされるけど、それでも部隊が損耗する可能性はある。上級生になって一人前。生き残って卒業すれば、それはもう一流の証とも言えるわ。（ローゼ）
・うわああああ、先生方に先を越されているー！！
・アタシらがこの演習の鉄板コースから外れちまったんだからしょうがねぇだろ。（アツミ）
・といっても、ライア隊も一年目の中頃から単独部隊での作戦に従事し始めたんだけどね。（カンナ）
・初陣実習は知っての通り。後方支援は主に魔導機の輸送などの手伝いをします。警邏は文字通りね。宿痾を見つけたら即報告。周囲の部隊と連携して撃滅よ。（カンナ）
・だんだん一緒についていく部隊が減っていく感じなんですね。同時に、部隊が減れば減るほど危険率も減っていくので、案外戦姫がギャップを感じたりすることもあるかもしれません。
・その頃には、戦場の空気は実感してるから、そんなところはめったに無いわよ。（ローゼ）
・これらのことをしながら、休日は精神をリフレッシュさせてつぎの授業や実習に備えるわけですが、休日の過ごし方は結構部隊によって異なりますね。
・その年の流行っていうのもあるみたい。例えば私達の代だと、図書館探索が流行ってるんだって。他には絵を書いてみたり、スポーツをやってみたり。（シェード）
・私達のころは、それこそ手料理が流行ってたのよ。ライア隊長が原因なんだけど。（カンナ）
・あの人、すっごい美食家だったからねぇ、彼女を満足させようって、学年中が躍起になっちゃって。結局、私達の隊が作った普通の朝食が一番ってオチになっちゃったんだけど、（ローゼ）
・青春！
・今の時代、娯楽というのはさほど多くはありません。一般的に広まっている娯楽はスポーツが主です。ボール一つあればできるサッカーとかは、今でも戦姫に限らず色んな人にとっての人気スポーツの代表格ですね。後は少しでも実戦で役に立つように、ってことで射撃とか、弓道もスポーツとして流行ってたりします。
・私はいっつも本ばっかり読んでたけどねぇ。えへへ、図書館は宝の山だよぉ。（シェード）
・アタシは体を動かすほうが向いてるがな。まぁ、学園の図書館はクソみてぇに広いから、そこを歩き回るのは散歩にもなるし悪かねぇ。
・私はやっぱり料理です！ 美味しいものを作ると皆が笑顔になってくれるんですよ！
・ミリアちゃんの手料理好きー。家事も楽しいよね、汚れたものを綺麗にするって、気持ちいいんだ。（シェード）
・なんというか、言い方あれですが、魔導学園には結構のーこーな青春があります。山あり 谷あり笑い有り、イケメンいらずで美少女いっぱい。カンナ先生は大興奮です！
・興奮してもいいの！？（カンナ）
・やめなさい。（ローゼ）
・上級生になると、また色々と変わってくるんですが、上級生の皆さんも今を精一杯楽しもうという気持ちは変わりません。魔導学園は最後の慰め、なんてお祖母様は言っていますが、案外それは間違ってもいないのでしょう。残念な話ではありますが。
・まぁ、それも流れは変わったとおもうけどな。（アツミ）
・とりあえず、私が今やりたいことは、あれです、文化祭！！
・文化祭？（シェード）
・なんだそりゃ。（アツミ）
・まずはそこからですかー！！
