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AWO〜ゼロと愉快な5人の仲間たち〜  作者: 深山モグラ
第一章 中央大陸編 第一節 中央王国 第二項 鉱山の街
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戦闘と詠唱

「今の感じだったらアイアンでも戦闘を終了させないで連戦でも戦えそうだな。俺が今から釣ってこようか?」

「ちょっと待ってくれ。私はあと1レベルでLV30になるからそれまでは単体で討伐する方が都合がいい」

「そう言えばそうだったな。ついでに俺もさっきみたいに力負けしないように練習しておきたいから連戦は感覚がつかめるまで待ってくれ」


 連戦を始めてしまうと全てが終わるまで戦闘終了のアナウンスが流れない。なので、後数戦でレベルが30に成ると思うので連戦より単体討伐で小刻みに経験値を稼ぎたい。


「了解。それじゃあ、ゼロのレベルと不知火がアイアンに慣れるまでは単体討伐だな」

「それでしたら吾輩が今回もファーストアタックをいただきますぞ。それでは......ファイヤーソード」

「僕もダメージ与えられたらいいんだけどね。次のオリジナルスキルの強化で貫通技でも追加しようかな」


 オリジナルスキルの強化か。私は白黒を今後も能力向上で性能を上げていく予定だ。だが、新しいオリジナルスキルを作るとしたら防御系の効果にしたい。

 白黒を使ってて思うのは被弾をゼロにしながら戦うのは難しいと言うことだ。何を当たり前のことを言っているのかと思うだろうが真実なのだから仕方がない。


 プレイヤー相手なら個人により違いはあれ視線や息遣いから次の攻撃を見抜くことができる。魔物も同じだ。だが、この世界には魔術がある。特に全体攻撃はリフレクトなどの防御アーツを使っていないと思わぬところで被弾していまい白黒が解除されてしまうのだ。


「パワースタン っぐ......やっぱりSTRにもステータスを振るべきかもな。VITが高くても力負けするんじゃ意味ねえからな」

「俺はSTRとAGIにしかポイントを振ってないぜ!! スラッシュ!!」


 そう言えば、ステータスもそろそろ極振りをやめるべきだな。

 今まで殆どINTにSPを振ってきたが素のステータスが低いとバフでステータスを上げても通じなくなってくる。特に必要になるのはSTRとAGIだ。あとのパラメータは優先順位が低い。とりあえず、それぞれ50までを目指すのがいいかもしれない。


「お前、それだと一撃食らったら致命傷になるだろ。流石にVITは上げとくべきだ......スライド...ピアーシング」

「そうか? ローリングスラッシュ!! それはゼロのオリジナルスキルがあるから大丈夫だと思ったんだがなぁ 」

「信頼してもらってるのは嬉しいが、基本私たちはバラバラに行動するじゃないか。この国を出るまでは一緒に行動することになると思うがその後は自由に遊ぶ。そう決めてただろ? まあ、たまにパーティで行動するのもいいと思うが私はこの国を出たら宗教国に行く予定があるからレオと目的地が違うぞ......カース...リジェネーション」


 私たちクランの決まりごとが『この世界を楽しむこと』だ。......まだクランは創設できてないが。

 とにかく、私たちのクランは自由なのだ。だから何をしようが別に気にしない。なので、基本は別行動をすることが多い。イベントや集合がかかれば集まって行動することもあるが。


「吾輩の意見ですが極振りはやめた方がいいと思いますぞ。ステ振りはだいたい3つくらいのパラメータを主にして上げることがおすすめですな。......おや、石化状態になったようですね。話には聞いていましたがそのアーツは存外強力ですな」


 適当に放ったカースが発動し、アイアンゴーレムを石化状態にする。

 石化してしまえばアイアンゴーレムもただのサンドバックにまで成り下がる。そして、全員の一斉攻撃を受け一瞬でHPが蒸発した。これで2体目も討伐完了だ。


〈戦闘が終了しました〉


 あれ? レベルアップのアナウンスが来ない。バグったのかな? そうだよな? そうだと言ってくれ。ここにきて焦らしプレイは嫌なんだよ!!


「その顔はレベルが上がらなかったみたいだね。まあ、パーティを組んでるから経験値が分配されるし仕方がないよ。まだ、アイアンゴーレムはたくさんいるから気を取り直していこう」


 聖の言葉が心に染みる。そうだな、見渡す限りゴーレムがひしめいているので数をこなせばいづれレベルは上がるか......。

 冷静になるのだ私よ。時間が解決してくれ。好奇心に負けて虎の子の経験値上昇チケットを使ってはならんぞ。あれはいつか来るだろうボーナスステージで使うと決めているのだ。


「では、どんどん行きましょうか!!

【我が魔力を糧に水よ集え 剣を模り敵を撃て〈ウォーターソード〉】」


「ロードのスイッチが入りやがった。こうなったらもうコイツは止まんねえな。俺も気合入れてやりますか! バイタルアップ!!」


 何が琴線を刺激したのかロードのやる気がマックスまで上昇してしまった。

 この状態ではもう手が付けられない。気が済むまで魔術を連発する気だがMP管理をする私の身にもなって欲しいものだ。

 それに魔術行使のたびに詠唱を入れてるので本気度が伝わる。ロードは想像力が豊かなんだよな。詠唱による思考補助のおかげで通常発動する時よりも魔術が一回り程大きくなっている。

 基本属性の魔術は詠唱が有効だが双極属性魔術だと詠唱が有効という話は聞いたことがない。私も詠唱入れてみよう。詠唱ってカッコいいよな? 勿論、異論は認めない。


「【冥府より出でし怨念よ 活殺自在にその御業を我らに見せつけよ〈カース〉】」


 中二病みたいだって? みたいじゃなくて中二病なんだよ。


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