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AWO〜ゼロと愉快な5人の仲間たち〜  作者: 深山モグラ
第一章 中央大陸編 第一節 中央王国 第一項 始まりの街
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準備完了 その1

 時刻は5時過ぎ。昨日は、と言うより今日の3時過ぎまでレベル上げをしていたが結局私のレベルは上がらずLV25のままだ。

6時からはミサキさんたちから装備を受け取る予定があるのでそれまでに冒険者ギルドに行き依頼達成の報告に行くことにする。

 

 町の中も段々と活気づいてきて外に並ぶ露店には主婦が籠を片手に買い物をしている。

 店主もまた客引きをしていて、取れたての野菜などを販売している。

 所々で主婦と店主の値段交渉が始まっているが殆どの店主が負けていた。主婦は逞しいな。母は強しと言うだけはある。


「おはようございます。ルドルフさん。串焼き1つお願いします」

「はいよ!! リーンから聞いたぜ。あいつの弟子になったそうじゃねえか。俺は一目見た時から旦那はただもんじゃねえって見抜いてたんだ。それよりあいつの修行は厳しいだろうから気をつけろよ」

「そうなのですか。ですが師匠のおかげでやる気というか何かスイッチが入った気がします。それも師匠を紹介してくださったルドルフさんのおかげです。本当にありがとうございました」

「気にすることはねえよ。そんなにやる気があるなら問題なさそうだがあいつは神官の中でも変わり者だからな。修行も魔物との戦闘が殆どだろう。神官とかの支援職に敵が向かないようにするのも俺たち前衛職の務めなのにな。まあ、そういうことだから修行がんばれよ」


 そんな会話をしつつルドルフさんから串焼きを受け取る。

 師匠はやはり変わり者だったのか。普通神官と言ったら後方支援に徹するからな。プレイヤーでも自分で殴りに行くのは少数派だ。もしかするといないかもしれない。

 それにしてもこの串焼きは本当に美味い。これをつまみに一杯飲みたくなる。ボス戦が終わったら今日は飲みに行くとするか。




「ラッシュボア及びファングウルフの討伐の完遂を確認しました。報酬金は各自に分配し、冒険者カードに送られます。後ほどご確認ください」


 今回の報酬金は1人当たり6万バース程だ。

 6時間狩り続けたには少ないと思うが、エリアにいるファングウルフを狩りつくしてしまったのではないかと思うほどに途中から出現しなくなってしまったから仕方がない。

 今頃はきっと元に戻っているはずだ。戻っていなかったら......すまない。ファングウルフ狩りは諦めてもらおう。

 

 報酬金とは別にドロップアイテムが大量に出たのでこちらも捌いてバースに変えてしまいたい。中にはレアドロップであろう魔石も落ちたので高く売れると踏んでいる。

 それと錬金術の素材もそれなりの数が出たので知り合いの錬金術師に買い取ってもらう。

 魔物は倒すと光の粒子になって消えるので、ドロップアイテムでしか素材を入手できないのがつらいな。

 それに、ドロップアイテムは等級とレア度が固定で、しかもドロップ数が1つしかないのも痛い。これも何か絡繰りがあると思うがそれは検証班に任せるのが1番だ。


 さてと依頼報告も終えたことだし、装備を受け取りに行こう。




「あ、いたわ~。ゼロちゃん、こっちよ」


 朝からゴルジアナさんの声が頭に響く。

 今日も元気がいいようで何よりです。昨日は無茶な依頼をしてしまったからな。


「朝から声が大きいわよ。私もアナも徹夜明けなんだから少しは静かにできないのかしら?」

「あら、いやだわ。今日はゼロちゃんたちがボスに挑みに行くのよ。もう胸がドキドキしちゃうわ」

「おはようございます。装備を受け取りに来ました」


 ミサキさんは死ぬ寸前の顔をしている。

 流石に無理な依頼をしすぎたな。今度から自重するとしよう。

 逆に打って変わってゴルジアナさんはテンションが高い。これが深夜テンションだと信じたいが無理か。

 彼、っ!! 危ない、危ない。

 一瞬死を錯覚してしまった、が彼ではなく彼女はこれが素なのだ。


「私は眠いから先に装備を渡しておくわ」


〈羽衣の首掛け〉 一般級 ☆7

INT+3 AGI+1

金と黒の模様で羽のように軽いが決して装備者から離れることはない


〈白の手袋〉 一般級 ☆6

INT+3

手の甲には幾何学模様の柄が描かれている


〈神官の浅沓〉 一般級 ☆6

INT+3

ファングウルフの毛皮で作られたため履き心地は1級品


 ほう、全部レア度6以上をキープしているではないか。それに防具の上昇値を殆どINTに割り振ってくれている。1つだけレア度7に到達しているのもあるし最高のできだ。


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