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AWO〜ゼロと愉快な5人の仲間たち〜  作者: 深山モグラ
第一章 中央大陸編 第一節 中央王国 第四項 迷宮の街
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第31階層へ

〈戦闘が終了しました〉


 戦闘終了のアナウンスと共に展開されていた白と黒の十字架が全て空気に溶けるように消えていく。それと同時に急に体が重くなるような感覚が私を襲うがすぐに適応させて対応する。


「解除しても支障が出るのか。これも要改善だな」


 〈白黒〉についてもう少し考えたいところだがまずは今回のドロップアイテムの確認だ。インベントリを開いて増えているアイテムを確認すると〈ゴブリンキングの魔石〉が新しく追加されていて残りは今までドロップしたものと重複していた。

 私としてはダンジョンアイテムを見てみたかったがあれもポンポン出るような確率じゃないだろうし、そのうちドロップしてくれることを気長に待つか。


 これでドロップアイテムの確認が終わったので次にいこう。アナウンスの通りレベルアップはなかったからな。

 さて、さっきの戦闘の反省をするか。最初のゴブリンたちの戦闘は申し分なかったからゴブリンジェネラルたちとの戦闘からだ。


 まず今回の戦闘でゴブリンクイーンへの奇襲が失敗したのが良くない。まさかゴブリンパラディンが魔力を視ることができるとは思いもよらなかった。あれで一気に〈白黒〉を使った戦闘まで移行してしまったからな。

 まあ、その話は後でするとして魔力をどうやったら感知、または可視化されないようにするかが今の議題だ。


 今できる方法としては魔力視のような魔力に関係するスキルの書を探すことだろうか。生産ギルドのマーケットで探せばもしかしたら見つかるかもしれないから街の戻ったら探してみるのもありだな。

 他の方法だとやっぱり師匠に教えてもらうと言うのがある。多分これが一番早いだろうとは薄々感じている。


 私が使っている魔力を纏う技とか刀の刀身を伸ばす技はスキルの書を使って覚えているわけではないから、スキルではなく技術として使えるものだと考えられる。

 もしかしたらスキルの書でもあるかもしれないが探索の時間を削ってまで情報収集するのは嫌なので師匠に会ったら会得させてもらおうか。それと同時に教授たちには魔力関連のスキルの書があるか調査の依頼をするとしよう。


 後、黒の月(八月)までには宗教国に向かうことになっているが、それまではできるだけ虚刀は使わない方針で行こう。後、魔力を飛ばす三日月もな。

 せっかく良い技を思いついたのに魔力視を持っている奴らにネタバレされるのは面白くないからしょうがないか。


 次は〈白黒〉だ。今回の戦闘では〈白黒〉がLV8になってから初めて全力で使ったから前回よりも強化率が上がっていてそれに身体が付いていけなかったと言うのが理由だろう。

 前に全力で使ったのは魔の森の時だし、あの時はLV7だったからその時の感覚が抜けきっていなかったせいでもあるだろうけど能力に振り回されるのは勘弁してもらいたい。


 まあ、これについてはさっきも考えていた通り何度も使って調整するしかないから実戦あるのみだ。それに次は森林をモチーフにしているらしいのでここよりはトレインも楽にできるだろうしな。

 だが、ここと違ってゴブリンは出てこないし、出現する魔物は懐かしのホーンラビットやファングウルフ、トレントン、新しい魔物だと蛇系の魔物が出現するとのことなので人型の魔物とは戦闘できなくなってしまう。


 その分レベルが高いと言うのが救いだ。これでやっとアナウンスの量も増えてきてくれるはずだろう。レベリングはゲームの醍醐味だし、今の目標はアプデ前にカンストすることだ。


「よし。これで反省は終了っと。31階層に移動するか」


 そう言いながら広間の中央に出現した魔法陣の上乗る。魔法陣からは光があふれだし一瞬のうちに転移が完了するが今回は何度も見た薄暗い洞窟の中ではなく所々太陽の日が木の葉の隙間から漏れ、少し神秘的な雰囲気を醸し出す森の中に跳ばされた。


「なんでダンジョンの中なのに太陽があるのか。これもファンタジーの七不思議の一つではあるが、空気も澄んでいるしハンモックでもあればゆっくり読書でも楽しみたいな。......魔物がいなければだが」


 やはりここはダンジョンなのだなと思わせるように目視できる範囲に数体の魔物を見つけた。向こうも私を見つけているようだが攻撃してこないあたり私が攻撃をしない限り向こうも手を出してこない非アクティブエネミーなのだろう。

 だが、ここに出現する魔物が全て非アクティブなはずがないので早い所移動してしまうか。と言ってもどこを目指せばいいのか全く分からないのだが。


 とりあえず最初と同じように適当に歩き周ることにした。もしかしたら目印か何かが見つかるかもしれないしな。

 

・・・


・・



 あれから30分程歩き周ってみたが結果から言って目印を見つけることができた。と言っても目印となるのが、毎度おなじみ魔法陣が設置されている螺旋階段だ。それと階段を中心として広がる休憩スペースもあった。

 森の中なので周りを見渡しても目に入るのは樹、樹、樹、魔物くらいだが逆に空から見れば全体を一望出来るではないかと考えたわけだ。


 そういうわけで予想通り一番高い樹の上に上ってみると何とか中央を見つけることができたわけだ。目測だが多分5キロメートルくらい先だろう。

 しかし、これで中央までひとっ走りだと思った矢先、問題が発生してしまった。それがまっすぐ進んでいるはずなのにいつの間にか横にそれたりしてしまい一向に距離を縮められていないと言うことだ。


 もちろん私が方向音痴と言うわけではない......はずなのでこれもダンジョンの仕様なのだろう。


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