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AWO〜ゼロと愉快な5人の仲間たち〜  作者: 深山モグラ
第一章 中央大陸編 第一節 中央王国 第四項 迷宮の街
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大地の塔 その18

 導魔を振るうことでゴブリンリーダーを一刀のもとに断ち切り、ゴブリンウィザードたちの攻撃が来る前にすぐさま離脱。その後、邪魔になるやつらは斬り捨てて処理するがほとんどのゴブリンたちは無視して一番近くにいるゴブリンリーダーを狙う。

 ゴブリンたちの、倒したと思っていた相手が死んでおらず奇襲を仕掛けてきたことの驚きにより反撃までの行動が遅れたことを良いことに初撃でゴブリンリーダーを2体葬り去ったことが功をなしたのだろう。やつらが反撃の準備を整えた時にはゴブリンリーダーは半数まで数を減らしている。


 それと、まだまだ私が未熟なためゴブリンリーダーを2体ほど倒した時点でデバフにより拘束していたやつらが時間経過で解除されてしまったが、その分その他のゴブリンたちへの指揮が遅くなり動きを統一される前に半数のゴブリンリーダーを狩れたのがデカい。

 残り四体となったゴブリンリーダーたちは指揮格と言うこともあり私を指さし何か命令しているようだが一気に攻めたことで上官たるゴブリンリーダーが半数も減ってしまい配下のゴブリンに上手く命令を出せていないようだ。


 そのおかげで私はゴブリンリーダーを狩るために後衛職についているゴブリンたちがいる集団の中に突っ込んで行くが、最初のように魔導で弾幕を張られることもないし、それこそファイヤーストームのような大規模魔導を発動されることもない。

 来る攻撃もほとんどまばらでしか飛んでこないので躱すのは簡単で進行の邪魔になるゴブリンたちを処理しながらゴブリンリーダーに近づけばそいつは意を決し近接戦をしようと構えてくる。

 それに対して走りながら導魔を横に構え、そしてゴブリンリーダーと対面した瞬間にやつが拳を出す。それと同時にヤツの腕の上を滑らすように導魔を振れば腕と言うレールに導かれヤツの首が飛ぶ。

 

 ゴブリンリーダーの首を切った後も速度を緩めずに次のゴブリンリーダーを狙うため前に進めば前方から矢などの飛び道具が飛んでくる。それを躱すか弾くなり対処すれば次は魔導による攻撃が飛んでくるが先の戦闘によりこいつらの攻撃の癖というものを見抜いた私の前では魔導を使おうとする前にでるモーションを見て待機させていた拘束系のアーツを使用することでゴブリンウィザードたちを無効化していく。

 攻撃用の魔術が使えればダメージを与えると同時に行動阻害による攻撃キャンセルでゴブリンウィザードたちの魔導を強制中断させることができるのだがその手段が使えない今はデバフで遅延させるだけしか手段が取れず、ゴブリンウィザード相手には時間稼ぎしかできていないのが遺憾だ。


 しかし、そんなことを言っても遠距離攻撃手段を持っていないので言うだけ無駄であり、こいつらの相手はゴブリンリーダーを全て倒しきった後にじっくりとするので今はおいておく。


 一度姿を隠したことで後ろから奇襲できたのがやはり大きいか。戦闘においては当たり前のことだがゴブリンたちは前衛と後衛に分かれて戦闘をしているのでゴブリンリーダーの周りには近接戦を得意とするゴブリンは一切いなく、ゴブリンリーダーだけがかろうじて拳を構えるがそんな少し齧った程度の構えでは隙だらけでしかない。

 その隙を狙えば簡単に沈んでいくので最初の苦戦は何だったのかと言うほどに簡単にことが進んでしまう。


 ゴブリンリーダーが残り2体となった時点で2体とも仲間を呼ぶモーションを取る。2体同時とは運が悪いとしか言いようがないが一番奥のゴブリンリーダーにはサイレントを、もう1体は導魔を投擲する。幸いそこまで距離が離れていなかったこともあり喉元の半ばまで導魔が突き刺さる。

 サイレントで沈黙の状態異常にかかった方は良いとしてもう1体は声帯を潰され声が出なくなり、どうにか仲間を呼ばれる前に対処することができた。しかし、導魔が喉に突き刺さっているゴブリンリーダーは死んでおらずHPが半分ほど残っていた。喉に穴をあけた程度では即死しない、と。メモメモ。


 だが、流石に辛いようでもがいているし、HPも徐々に減少している。攻撃の仕方によっては継続ダメージを与えることができるようだ。しかし、そのダメージ量も微々たるものなので近づき、今度は硬魔で脳天をかち割る。


 硬魔は導魔のように魔力を流しても簡単に魔刃を作れるわけではないので斬撃属性が付かず、もっぱら木刀として使うことが多い。

 これは武器の説明欄に書いてあったことが大きく反映されているのだと思う。だが、魔刃を構築しにくい分、MPを込めればとにかく硬度が高くなるのでゴブリンリーダーの頭が硬魔の形に凹んでいて導魔とは違った使い方ができるのでこのままでも良さそうだ。


 とにかく今の一撃でゴブリンリーダーも最後の1体となり、その最後の1体も残りが自分だけとなったことが分かり、ゴブリンたちに手を大きく振りながら怒涛の勢いで何かを命令している。

 それに応えるようにしてゴブリンたちが仕掛けてくるが、すでにこの攻撃も慣れてしまっているので全く苦にならず、邪魔をするゴブリンたちを処理しながら進む。


 そして、最後にゴブリンリーダーに近づけばこれまでも恨みと言わんばかりの大振りの一太刀でやつの体を左右に分かち息の根を止める。


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