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AWO〜ゼロと愉快な5人の仲間たち〜  作者: 深山モグラ
第一章 中央大陸編 第一節 中央王国 第一項 始まりの街
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装備の依頼と戦闘

「鑑定を習得できました。これでようやく装備のために金を使えますよ。と言うことでミサキさん、これで新しい装備作って貰えますか?」


 私はインベントリに入っているホーンラビットとホーンラビット・ゴールドのドロップアイテムをミサキさんに渡した。このアイテム見たらきっとミサキさんも驚くことだろう。


「お待たせいたしました。ケーキセット2つです」


 ちょうど頼んでいたものが来た。

 これはショートケーキか? イチゴの代わりに見たことが無い果物が乗っている。これは鑑定案件だ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ププルのショートケーキ 一般級 ☆6

10分間ランダムでパラメータを3上昇させる


ププルが乗っているショートケーキ。甘い生クリームにププルの酸味が絶妙なバランスを取っている一品

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 鑑定は最高だな。やはりこれが無ければゲームがやりにくい。

 果物の名前はププルと言うみたいだ。それに料理にバフが付いているがランダムではな。ただ食べるだけなら問題ないか。


「あら、ありがとう。ところで、ゼロこのアイテムは何かしら?」

「あれ、余り驚かないですね。吃驚すると思ったんですが」

「こんなの見せられたら驚きより先に呆れがくるわ」

「そうですか。それで、装備は作って貰えますか?」

「もちろん、作ってあげるわ。ただ、これと釣り合うアイテムは今出回っていないからアクセサリーの方が良いと思うわよ。それに、今回もあなたが装備するのはローブだと思うけどそれはホーンラビットのアイテムで足りるわ」


 確かにまだリリースされた直後なのにこれと同等のアイテムが出回っていたら驚きだ。

 それにアクセサリーでも特に問題はない。

 そもそも私は前に出て戦うことはないと思うので防御力は余り必要ない。

 それに前衛として戦うことがあっても敵の攻撃を受けるような戦い方はするつもりはない。

 デザイン性重視でも良いくらいだ。


「それでお願いします。後、今回のローブは神官をモチーフにしたデザインを刺繍して貰えますか? できれば聖印とかが良いですね」

「分かったわ。それで、そっちの話は終わりかしら?」


 装備の件は了承して貰ったのでこちらの用件は終了だ。他に用件はないので軽く頷く。


「そう。それじゃあ、今度は私からのお願いなんだけどオリジナルスキルの関係でMPがたくさんあった方が良いのよ。だから、レベリングに付き合って貰えないかしら? それと私の後輩も今回からAWOを始めたからその子も一緒にお願いできる?」

「それくらいでしたら問題ないですよ。いつ頃行きますか? 今日は17時までだったら空いてます」

「助かるわ。それじゃあ、そうね、北西エリアの広場に15時くらいはどうかしら?」

「分かりました。ホーンラビット狩りで良いですか?」

「ええ、それで大丈夫だわ。よろしくね」


 ミサキさんと狩りの予定を決めた後はケーキを堪能しながら装備のデザインについてや、おすすめのスキルなどを教えてもらい一旦解散と言うことになった。




 さて、北の草原にやって来た。

 ここは、冒険者ギルドの依頼を達成させるためのラッシュボアが多くいる。と言うのもまだここにはプレイヤーの数が5本の指で足りるくらいしかいないからだ。

 そのプレイヤーもラッシュボアには勝てず、突進を食らって力尽きていた。


 今の間にラッシュボアを乱獲したいと思う。

 今の私はここの魔物では相手にならないくらい強くなっている。何故なら、韋駄天の靴を装備しているからだ。よって、現在のAGIはINTも超えた驚異の60だ。

 これならラッシュボアの攻撃など簡単に避けることが出来る。


「見つけた。それではやるとしますか。エンチャント・レッドアップ......エンチャント・グリーンアップ。駆逐してやるか」


 戦意を奮い立たせながらラッシュボアに駆け寄る。

 これならポイズンとライトなど使わなくても殴れば簡単に倒せるだろう。

 それと鑑定を手に入れたおかげで相手のHPバーが見えるようになっていた。そして、今の私のパラメータも目を見張るものになっている。


HP:60/60

MP:136/156

STR:10(+5)

VIT:10

INT:44〈+8〉(+2)

MND:16(+2)

AGI:10(+55)

DEX:10


 笑いが止まらない。始まりの街周辺にこんな強い装備があっていいものか。

 だが、これなら狩り放題だ。逆にMPが足りるかが心配だな。


「これでも食らっとけ。エンチャント・ブラウンダウン」


 まず最初に私の渾身の一撃がラッシュボアを襲い、その後すぐにVIT低下のデバフを掛ける。こうすればそのうちヤツのVITは豆腐になるだろう。

 そして、殴られたラッシュボアは怒り心頭といった様子でこちらに突進してくるが、残念。


「遅いな。エンチャント・イエローアップ」


 今の私には止まって見える。......いや、誇張しすぎた。だが、歩く速度ぐらいにしか見えないのは本当だ。

 なので、攻撃が当たるはずも無く突進を避け、今度はINT上昇のバフを発動させると白黒の効果でバフを掛けたパラメータの上昇値が1上がる。


「エンチャント・グリーンダウン。ほいっと。当たんないぞ。どこを見ている? エンチャント・ブルーアップ 」


 白黒の効果を上昇させるためアーツを使用しながら蹴り、そして拳を打ち付ける。

 最近は全力で動いていなかったが、これでも昔は武術を修めていたので型はしっかりとしている。

 このご時世どこで戦うのか分からない程に安全になったと言うのに祖父がビシバシ教えてきたものだ。

 まあ、鍛錬は私も好きだったので構わないのだが。


 そして、それから数分後にはラッシュボアは死に絶える直前になっていた。


「これで最後だ、な!!」


 最後の一撃は後頭部に手刀を叩き込んでのゲームセットだ。

 殴り神官などいないと言ったがここにいたな。......この方が時間効率が良いから気にしないことにしよう。


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