表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AWO〜ゼロと愉快な5人の仲間たち〜  作者: 深山モグラ
第一章 中央大陸編 第一節 中央王国 第四項 迷宮の街
155/378

召喚獣 その2

「本当にこのゲームって不親切ですよね。召喚獣が魔石でしか召喚できないとか、いくらソロ専用と言われても序盤は金も時間もないし弓職と同じ不遇職ですよ。その分布陣が整えば無類の強さを発揮するんですけど」

「つまり大器晩成型と言うやつか。 職業については分かったので今度は召喚獣について教えてもらえないか? もちろん礼は弾むぞ?」

「え? 何かくれるんですか?」

「ランクBのウッドアニマルと言う魔物の魔石をやろう。話を聞いた感じだと召喚獣を召喚するには魔石が必要なのだろ? お前は魔石も自分で集めたいと言っていたがこいつは現状では手に入れるのは困難だと思うぞ。それにいらないなら売ればいいしな」


 護は自分で集めた魔石で召喚することにこだわっているようだがウッドアニマルの魔石は今は自力で取るのは伝手がないと難しいだろう。それに買うにしてもそれなりの値段はすることになるので向こうとしても攻略をする上でのアドバンテージになるはずだ。


「ランクBってマジですか? そんな魔物ばっかと戦ってるからそんなにレベルが高いんですね。ゼロさん、知ってますか? 今の最前線でもランクCの魔物と戦うのがせいぜいといったところですよ。マジで呆れちゃいますって。あ、でも召喚獣については教えますよ。俺も自分の手で魔石を集めたいって言いましたけど高ランクの魔石は欲しいですからね」

「それなら先に渡しておこう。それに時間もあれなので探索しながら教えてもらうとしよう」


 インベントリを開きウッドアニマルの魔石を取り出す。昨日、あれだけのウッドアニマルを倒したので多少ながらも魔石を入手しているのだ。今の私にはラピに食わせる以外この魔石には使い道がないし高々一つくらい問題ではない。装備の製作に使えるように予備で2個ほど持っておけば残りは売るなりしようと考えていたのでこれで情報が買えるなら安いものだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ウッドアニマルの魔石 上等級 ☆5

ウッドアニマルの魔石。体内で魔素が硬化したもの


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 等級も上等級と今までの魔石に比べて一段階上なのもポイントが高いな。これなら護も喜んでくれるだろう。


「うわ!? マジもんじゃないですか。本当に良いんですか、こんなレアもん貰っちゃって?」

「気にするな。欲しくなればまた取りに行くこともできるからな。それより探索を始めるぞ」

「了解です。探索なら俺に任せてくださいよ。うちの子たちは優秀ですからね。クロウ、ガルク、アンブは周囲を警戒。ハイドは光源を見つけたら俺に知らせてくれ」


 護が召喚獣に指示を出すとセイクリッドウルフ、長いからウルフにするが、そいつらが私たちを囲うように逆三角形の陣形を組んで周囲を警戒し始める。たまに地面の匂いや横穴の匂いを嗅いでいるのでゴブリンを探しているのだろう。仕様の問題だと思うがゴブリンと戦っていてもそこまで強烈な匂いを感じることはなかったのでなんだか不思議な気分だ。


 もし、匂いがあるならば、あれだけ汚い腰巻きをしているのに悪臭がほとんどしないなんてことはないだろう。それにいくら魔物が自然発生するからと言って体を洗うなどをしなければ匂いはどんどんひどくなるだろうし。その点は嗅覚に制限がかかっていてよかったかもしれない。だが、匂いも敵の行動を読み取る大事なファクターの一つなのでいづれは嗅覚、いやその他の感覚なども現実と同じものになることを祈るばかりだ。


 他のVRゲームだと実装されている物もあるので今の技術でもそれは可能だろう。まあ、その制限を外すには誓約書などを書かなければいけないのだろうがそれくらいは承知の上だ。おっと、話がそれてしまったがウルフたちは周囲の警戒をして、もう1体の召喚獣である梟は護の肩に止まり周囲を注意深く見渡している。


「探索の方はこのハイドに任せておけば問題ないので召喚獣の説明をしますね。と言ってもどう説明すればいいか分かんないんですけど。とりあえず、こいつの説明からですかね。こいつの名前はハイドって言います。そんでゼロさんも知っての通りセイクリッドオウルって言う種類の霊獣です。魔獣だとバトルオウルになると思います。能力値については霊獣と魔獣で違いますがそれはさっき説明した通りですね。特にこのハイドは光に反応する特性があるのでこの階層ではかなり役立ちます。わずかにでも光が漏れている通路を見つけるとこんな感じで教えてくれるんですよ」


 護の肩に乗っていたハイドが護の頬に引っ付き体を擦りつけていた。あれは護への合図だったようだ。私はてっきりじゃれているだけかと思っていた。肉眼では光度の差など分からないがハイドには分かっているようでハイドが示した横穴へと進んでいく。梟は弱い光でも物を見ることができると言われているし、ハイドにはこの通路が他の道よりも明るいと感じているのか。


 確かにハイドがいればダンジョン探索は楽になるな。今までは当てずっぽうで中央を目指していたのが確実に階の真ん中へと進むことができるのは非常に助かる。もちろん正解のルートを導き出すハイドもすごいがハイドに的確に指示を出す護が凄いのは忘れてはいけない。βテストでも護以外の召喚士に出会ったことはあるがほとんどのプレイヤーは簡単な命令を出し、後は各自に任せると言ったスタイルだったので護のように円滑な指示を出せるプレイヤーは少ないか、もしくはいなかっただろうからな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ