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AWO〜ゼロと愉快な5人の仲間たち〜  作者: 深山モグラ
第一章 中央大陸編 第一節 中央王国 第四項 迷宮の街
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召喚士のプレイヤー

「そうだったのか。私もさっきこの街に着いたので早速ダンジョンに潜っているところだ」

「あ、やっぱりそうなんですね。街で一刀さんたちを見つけたんですけどゼロさんだけいなかったので不思議に思っていたんですよ」

「私は他の街に用事があったので到着が今日になってしまったがあいつらは先にこの街に来ていたからな」


 どうやら護は一刀たちとこの街で会っているようだ。あいつらは今ダンジョンに潜ているから昨日の話だろう。


「もしかして王都でクランの設立を済ませてきたんですか?」

「王都には向かっていないな。私も護と同じで野暮用だ」

「まさか、鉱山の街でやったフィールドボスの討伐とかですか? ワールドアナウンスが流れた時には驚きましたが掲示板でゼロさんが倒したってのを見た時には納得しちゃいましたけどね」

「あれは成り行きだ。ところでお前はこの後暇か?」


 マーキュリー・ホプリゾーンのことを言っているのだろうがあれは修業とは関係なしにただ強敵と戦いたかっただけだからな。あの街での修業は思い出したくない。どれだけ魔石集めに苦労したことか。今思えばあの街でレベルを上げることが修行の目的だった感じがするがその真意は師匠にしか分からないな。そんな事は置いといて折角、護と会ったのだしこいつがこの後も時間が空いてるなら一緒に探索するのもありだ。一人でも攻略するのも悪くはないが護の召喚獣とやらにも興味がある。


「この後ですか? もちろんダンジョン探索をするだけなので暇ですよ」

「だったら私と一緒に行かないか? とりあえず目標は20階層までだが、どうだ?」

「20階層ってどんだけやりこむ気ですかゼロさん。まあ、俺も時間には余裕があるのでご一緒させてもらいますけど。でも、俺とパーティ組んでいいんですか?」

「ん? 何がだ?」

「ゼロさんも知っての通り俺は召喚士ですよ。もちろんゼロさんみたいに神官なのに肉弾戦もバリバリできるってわけでもないので召喚獣を召喚することになりますが召喚獣はパーティ枠を消費するので俺への経験値分配が大半を占めますよ?」

「そんなもの気にするな。私のレベルだったらゴブリンを倒して貰える経験値など雀の涙にもならないからな。今は経験値より上に昇ることの方が重要だ」


 護は召喚獣を使うことで経験値が均等にならないことを気にしているがゴブリンが相手ならいくら倒そうと私のレベルが上がることはないだろう。これが私のレベル帯と同じ階層だったら流石に私が貰える経験値が6分の1になるので長くパーティを組むことはしないがここなら問題ない。一刀たちではないのでいかにフレンドと言えどレベル上げに付き合ってやる義理はないからな。戦闘職ならそれくらいは自分でこなしてもらわなければレベルに対して実力が伴わなくなる。それだとPVPなどで戦う時に楽しめなくなってしまう。


「それだったら同行させてもらいますね。ですが、ゼロさんとパーティを組むのって何気に初めてじゃないですか?」

「そうだな。私は基本、一刀たちか生産職のプレイヤーとしかパーティを組むことはないからそれ以外のプレイヤーだと護が初めてかもしれないな」


 今思えばβテストの時も終始クランとして動くかソロで動くかで誰かとパーティを組んで共闘するのはなかったな。あるとすればレイド位だがあれはあれで参加パーティが多すぎてアーサーが指揮を執るのが大変だったとぼやいていたっけ。脱線したが戦闘職のフレンドとはパーティを組むのは初めてだと言うことだ。だから何って話だがな。メニュー画面を開きパーティ申請を護に送る。


「え!? このレベルってマジですか?」

「マジだぞ。最近は狩りに勤しんでいるからな」

「これは勤しんでいるってレベルじゃないですよ。廃人ですよ。廃人。俺もかなりやりこんでる方だと思ってましたけどゼロさんと比較するとまだまだですね」

「否定はしない。私も廃人だと自負しているからな。ついでに護に良いことを教えてやろう。時間を使える大人は最強だ」


 そんな冷めた目で見るのはやめなさい。本当のことを言ったまでじゃないか。金に余裕があれば何かを極めようとするのは至極当然。怠惰に暮らすだけじゃあ、人生つまらないからな。

 

「レベルについてはそこまでにして第6階層に進もうじゃないか。魔物は無限にいるが時間は有限だしな」

「了解です。それじゃあ、次の階まで行きましょうか。そこで俺の召喚獣たちを紹介しますね。ダンジョン探索でも役立つ子がいるので今までより早く進めるかもしれませんよ」

「それは助かるな。だったら今日で30階まで行けるかもな?」

「はは、それは無理ですよ。早くても1階層を攻略するのに30分はかかるのに第30階層って軽く13時間はかかるじゃないですか。今からやっても明日になっちゃいますって」

「護、お前は勘違いしているようだが睡眠を取らなければ明日は来ないんだぞ?」

「その発想は人間やめてますって。流石に俺は良い頃合いで抜けさせてもらいますからね! ゼロさんも体調には気をつけてくださいよ」


 なんか心配されたんだが。時間の数え方って24時を過ぎたらそこから25、26、27と進んでくんだよな?


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― 新着の感想 ―
[一言] 廃人思考…ww 良いと思います!というかもっとやれぇ! 無理されても質落ちてつまらないので 作者さんのやりたい様にの但し書きが付きますが
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