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AWO〜ゼロと愉快な5人の仲間たち〜  作者: 深山モグラ
第一章 中央大陸編 第一節 中央王国 第三項 森林の街
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ボーナスステージ?

「天気がいいと気分も良くなる。たまには、こうして森林浴を楽しむのも悪くはないな。お前もそう思うだろ?」


 私の隣に佇んでいるウッドアニマルに問いかける。やはりこいつらは殺気に強く反応するようで殺気を出さなければこうして近づいても逃げる様子はない。

 殺す前に少し触ってみたりしたが本当の動物のような触り心地だった。これが樹でできているなんて信じられない。


 今触っているウッドアニマルは狐型だがしっかりと肉球もついているし、擬態と言うより変身と言えるレベルだ。唯一コイツがただの動物でないと言う証拠はその眼球にあるだろう。

 なにせコイツの目には球型の樹の塊のようなものが眼球に置き換わっているのだ。例えるならマリモみたいなヤツだな。それよりはもっと雑に樹が重なり合ってできた球体だが。


 だが、これだけしか外見に差がないのでノヴァさんにウッドアニマルは動物に擬態していると教えてもらっていなかったら今も森の中を彷徨っていたに違いない。恐ろしい奴だ。


「まあ、時間もあれなんで死んでもらえるか?」


 殺気を出さないで朗らかに微笑みながら銀樹刀で喉を突き刺す。いつもなら躱されていた攻撃はその場から動こうとしないウッドアニマルを正確に捉えており、確かな感覚が手に伝わってくる。

 刀が突き刺さってからウッドアニマルが抜け出そうともがくが〈導魔〉の根本まで貫通しているためそれは叶わず、それから数分して光となって消えていく。


〈戦闘が終了しました〉

〈解体ⅡのLVが上昇しました〉

〈気配察知ⅡのLVが上昇しました〉

〈隠蔽ⅡのLVが上昇しました〉

〈偽装ⅡのLVが上昇しました〉

〈視覚強化のLVが上昇しました〉

〈聴覚強化のLVが上昇しました〉

〈嗅覚強化のLVが上昇しました〉

〈感覚強化のLVが上昇しました〉

〈打撃強化のLVが上昇しました〉

〈刺突強化のLVが上昇しました〉

〈看破のLVが上昇しました〉

〈隠密のLVが上昇しました〉


 オッケー。これでウッドアニマルを倒すことができた。対処法が分ればなんてことはない相手だったな。コイツは感知能力と素早さに特化しているからHPも低いし、簡単に倒せるのでレベル上げにちょうどいい。

 レベルが低いスキルも簡単にレベルアップしているし修行のついでにレベルを上げられるところまで上げてしまうか。


〈戦闘が終了しました〉


 近くにいた兎型のウッドアニマルの息の根を止める。光となり消えていく様子を見ながら別のウッドアニマルを探す。

 周りを見渡せばすぐ近くにまた、狐型のやつがいたので近づき、刀で突き刺し地面に縫い付ける。体を串刺しにしてしまえば私がいくら殺気を放ってもその場から逃げ出すことはできず、ジタバタと足を動かすだけで私の蹴りによりHPが削られていきコイツもそのHPを全損する。


〈戦闘が終了しました〉


 さらに見つけたウッドアニマルも同様に殺す。私の顔は終始笑顔を保ち、慈愛のこもった眼差しで消えていくウッドアニマルを見つめる。殺気を消そうとすると何故か口角が勝手に上がるんだよ。

 このことで昔から兄に『サイコだ』と言われてきたがそんなことはないよな? 私としては祖父も殺気を殺すと朗らかな表情になると言っていたし血を受け継いでいるのだと知れて結構嬉しいのだが。


〈戦闘が終了しました〉

〈戦闘が終了しました〉

    ・

    ・

    ・

〈戦闘が終了しました〉

〈種族LVが上昇しました〉

〈JOBLVが上昇しました〉

〈聖魔術のLVが上昇しました〉

〈邪魔術のLVが上昇しました〉

〈INT上昇ⅡのLVが上昇しました〉

〈精密魔力操作のLVが上昇しました〉

〈鑑定ⅡのLVが上昇しました〉

〈MP自動回復ⅡのLVが上昇しました〉

〈STR上昇ⅡのLVが上昇しました〉

〈VIT上昇ⅡのLVが上昇しました〉

〈MND上昇ⅡのLVが上昇しました〉

〈AGI上昇ⅡのLVが上昇しました〉

〈DEX上昇ⅡのLVが上昇しました〉

〈平衡感覚ⅡのLVが上昇しました〉

〈解体ⅡのLVが上昇しました〉

〈気配察知ⅡのLVが上昇しました〉

〈隠蔽ⅡのLVが上昇しました〉

〈偽装ⅡのLVが上昇しました〉

〈解体ⅡのLVが上昇しました〉

〈気配察知ⅡのLVが上昇しました〉

〈隠蔽ⅡのLVが上昇しました〉

〈偽装ⅡのLVが上昇しました〉

〈視覚強化ⅡのLVが上昇しました〉

〈聴覚強化ⅡのLVが上昇しました〉

〈嗅覚強化ⅡのLVが上昇しました〉

〈感覚強化ⅡのLVが上昇しました〉

〈打撃強化ⅡのLVが上昇しました〉

〈刺突強化ⅡのLVが上昇しました〉

〈看破ⅡのLVが上昇しました〉

〈隠密ⅡのLVが上昇しました〉


 怒涛のアナウンスラッシュ。カモがネギを背負ってやって来たようなものよ。運営さん、こんな簡単に魔物が狩れちゃっていいのか? ただ近づいて刺すだけで後は死ぬのを待つだけなんですけど。

 今のレベルキャップがどれ程かは知らないがレベルカンスト、目指しちゃいますか。この調子ならかなり簡単にレベル上げできるぞ。


 今も大体10体くらいしか倒していないのにすでにレベルが1上がっている。それに習得したばかりの隠密がもう二次スキルになっているのだ。高レベルの魔物を周回するとレベル上げが捗るのでやめられない。

 だが、師匠に課された〈生命の雫〉はまだ一つもドロップしていない。試行回数が少ないので乱数のせいにはしたくないが、まさか魔石と同じ確率とかかな。


 まあ、そうだとしても結局レベル上げついでに勝手に集まるのだろうが......。しかし、困ったな。短時間のうちにウッドアニマルを討伐しすぎてしまった。

 簡単に倒せるのはいいがリスポーンが追い付かないのだったら効率がいいとは言えない。せっかく良い相手がいるし、もっと森の深くまで進んでしまうか。魔の森の深部だったらウッドアニマルもいろんな種類がいるだろうしな。


「アイツもウッドアニマルか? 熊型なんて初めて見たわ」


 森の深部に近づいているだけあってウッドアニマルも種類が増えてきた。新しく見つけたウッドアニマルは蛇と鼠と熊だ。蛇や鼠は兎型の奴より小さいので目が樹で出来ているか判別できないが鑑定も弾かれるので普通の動物でないのは確かだ。


 攻之術理 閃撃


 踏み込みと同時に刀を抜く。いつも通りの高速の一閃はこれで何度目かと思う程に直撃する寸前で気づかれ躱される。


「ですよね~。いつもと同じ要領でやってもダメか。例え姿が変わろうとも中身はウッドアニマルのままってことか」


 いつもは攻撃の瞬間にわずかに殺気を放つことで相手の硬直を誘っているのだがこいつらには逆効果だったようだ。ウッドアニマルと戦う時は次からちゃんと殺気を引っ込めないとダメだな。

 仮定の話だがこいつらが私たちと同じスキルを持っているなら、殺気に反応するのは危機感知のスキルがあるからではないだろうか。それなら危機イコール殺気とも言えるから辻褄は合う。


 そして、この仮定が正しいなら私たちが習得できる危機感知も殺気に反応してることになる。つまりプレイヤー相手にも殺気を消して攻撃を仕掛ければスキルが反応することなく攻撃ができる可能性がある。

 まあ、気配察知とかを持っていたら近づいているのがバレるのだろうが、不意をつけるという点では優位に立てる。今度誰かに検証を手伝ってもらうとしよう。私も夏のイベントに向けて着実に準備を整えているのだよ。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] スキルがレベルアップするところで(解体)や(隠密)、(偽装)、(気配察知)が複数回アップしていますが仕様ですか? [一言] お疲れ様です これからも頑張ってください そろそろ追いつきそ…
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