プロローグ
下ネタ多し。注意してください。
プロローグは飛ばしても問題ないです。
むしろ飛ばした方がいいかも?
わたし、魔法少女メルちゃん!
今日もバイブ機能付きのホウキにまたがって、空から愚民共を見下ろすよ!
あ、違う。ホウキのリリちゃんに乗って、お空をお散歩するの。間違えちゃった、えへっ!
こうしてお空を飛んでいると、いろいろなものが見えてくるよ。
ほら、男の人が女子トイレから出てきたよ。不思議だね~。すっご~い。今はあんな小さいカメラがあるんだね。
お父さん、深夜だからってお外に出るときは服を着なきゃだめだよ?
あっ、洗濯機の中から……お兄ちゃんそれはもう洗っちゃったよぉ。ざ~んねん。
それにしても地上では下衆共が醜い争いをしていて、愉快だよね! 人類とかさっさと滅べばいいのに。
うそうそ。ジョーダン。つい本音が出ちゃった。
わたしの使命は世界の平和を守ること。
魔法で困っているみんなを助けるの。
どこかに事件はないかなぁ。
……そう、わたしは常にカオスを求めているのよ。
欲求を満たすためだけに醜悪な行為に及ぶ愚かな人間。
そして人々の絶望に満ち苦痛にもだえ苦しむ表情。
もっと世界に混沌を! 破滅を!
はっ! いっけない、ちょっとスピード違反。
リリちゃん、そんなに飛ばしちゃダメじゃない。
もう、よだれが空中にだだ漏れじゃないの。
あっ! 道端でなにかもめているみたい。
いやだ、感じちゃう。じゃなくって大変、すぐに行かなきゃ。
「なめとんのかわりゃ!? ああん?」
「……す、すいません」
「あたっとんじゃ肩が! 慰謝料百万じゃ!」
「そ、そんな……」
黒光りするサングラスに黒光りする頭のおじさんが怒ってるよ~。いや~んこわ~い。
きっとアレもギラッギラに黒光りしてるんだろね。
怒られてる方の男の子は~、ちょっとこじらせてそ~。
こういうときは視線を斜め四十五度に落として早足で歩きましょ~。すたすたすた。
はい、何事もなく通り過ぎました~。これで安心。やったね!
え? 魔法はどうしたって? わかってるよぉ。今のはお・や・く・そ・く。
じゃあいくよ~。
早く戦争になぁ~れ!
テロテロリン。
「ラチ明かんわ、おう、ちっとウチんとこまで付きあえや。若い衆がヒマしとるからの」
「うっ、く、苦しい……誰か……」
あっ、間違えちゃった。かねてからの願望が口に出ちゃったみたい。
でもこれはこれでありだよね。きっちりオトシマエつけないとね。
え? かわいそう? しょうがないなぁ~。今回だけだよ?
はーいいくよ~。
みんな優しくなぁ~れ!
デンデンデンデンデン。
「に、兄ちゃん……。今の……ええタッチやったわ……。よう見たらええ体しとるやんけ。ちょっと付き合わんかい」
「……は、はい。こんなの初めてだから……恥ずかしい」
「怖がらんでええ……優しくしたるわ」
「お、お願いします……」
こうして二人は夜の雑踏に姿を消しました……。めでたしめでたし。
あ、いっけな~い! もうこんな時間。帰ってお薬飲まなきゃ。湿ったパンツも交換しないと。
じゃっあね~。ばいば~い。
プロローグ? なのでしょうかこれは。
最初だけですので。