第一話 生誕
ここはよくあるRPG最初の村。そこにこのお話の主人公となる男の子が生まれたようです。早速見に行ってみましょう!
「オギャーー!!」この村に1人の男の子が生まれた!
「おめでとう!」「可愛いねぇ。」そんな声がこの男の父オレ・モーブと母ウチ・モーブにかけられる。「ありがとうございます!」安堵したようで、目に涙を浮かべながらオレは挨拶をする。ウチも涙を堪えて周りの村民に会釈をしている。
「ねぇねぇ、名前どうするの?」そんな質問が飛んでくる。「そうですね…落ち着いたら妻とゆっくり考えます!」朗らかにオレが答える。「本日はお手伝いありがとうございました。一段落着きましたらまた妻とお礼させていただきます!これからもこの子ともども我がモーブ家と良くしてください!」そのスピーチが終わると、拍手が巻き起こった。オレが照れくさそうにしていると、「頑張れよ!」といった声と共に他の村民たちは作業へ戻っていった。いくらモブの村民だとはいえここは最初の村。もう今呼ばれた、という勇者に対しての準備があるのだろう。
男の子が生まれて3日ほど経ったある日。作業を終えたオレがバタバタと家へ帰ってきた。「決めた!その子の名前は『ワレ』だ!」慌ただしく帰ってきた夫に対してウチは呆然としていた。「この村の特産品『泉の水』を調達しているときに声がしたんだよ!子供の名前をワレにしろって!!」オレは妻の様子を無視して興奮して話し続ける。「は…はぁ…」 妻のこの反応を聞いて自分が興奮していたのに気がついて恥ずかしくなったのだろう。決まりが悪そうに「この子の名前はワレでいいか?」とたずねた。「まぁ、あなたがそのようなご神託を受けたのならワレにするのがいいんでしょう!この子は今日からワレ・モーブよ!」
かくしてこの物語の主人公となる、ワレ・モーブが誕生したのである。
2作品めでーす 前作あんな風に切っちゃったから今回は迷走しないようにしたいなぁ…笑
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