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幻想奇譚

赦しのマリア

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

元ネタの映画はそんなに生々しくないんですが。

少女の記憶のワンシーン。

あれを想像すると、もう完全にR15なんです。

渡は天真爛漫で無垢ですが、立派な大人です。

鈍の色した雲が泣いている時には、ふと映画の一幕が思い浮かぶ事が御座います。それはまだ何も知らない私の脳裏に映像としてしっかりと焼き付いた、生々しい一幕。故に、これはきっといけない好奇心の一つなので御座いましょう。けれども、えぇ、けれども、不純な動機を抱えたまま、私は歩みを進めてしまいました。

私の前にはお菓子の家のような、美しくも可愛らしい建造物が堂々と佇んでおりました。三角屋根の頂上には、十時が添えられており、この場所が教会であることを示しておいでです。人を拒む青銅の門は赤煉瓦傍に寄り添い、何方(どなた)でも、と仰る様に私達を歓迎なさって下さいました。

一本踏み入れた際に、白亜のマリア様がイエス様をお抱きになって、そっと私達を見下ろしておいでです。しかし……その表情、その双眸は何処か無機質で、私の罪を糾弾する様な意思が感じとられました。

……私は此処では異教徒で、部外者に他ならないのです。その上、邪な好奇心を抱えて此処を訪れております。その様な表情をなされて仕舞われても、きっと仕方が無いので御座いましょう。

私は後ろめたさ故に一礼をし、足速に礼拝堂へと逃げ込みました。

赤い絨毯を踏み締めて、木製の枠を一つ飛び越えると、想像していた以上の静寂と、荘厳な光景が広がっておりました。

両脇を固める、数多のステンドグラス。赤く、青く、薄暗い光を通して体全体に降り注がれます。描かれた肖像は思想的で柔らかで、けれども描写は大変現実的で御座いました。それは緊迫した空気と混じりあって、肌を粟立たせる程に。左右に等間隔で並べられた木の長椅子には、誰一人としてお座りにならず、それがこの静謐さを際立たせております。

今この時、この瞬間、『美しい』という単語以外の全てを、この空間によって、真っさらに浄化されてしまいました。故に、何一つ言葉に出来ず、ただただ静かに涙を流す事しか出来ません。

回り込んで、ステンドグラスの清い光を浴びて、長椅子に座って精神を落ち着かせても、落ち着く事はありません。

一体どれ程の時間が経過したのでしょう、新たな来訪者のお声が、柔らかく木霊して、ようやく夢から覚めたように思えます。

私は美しさに打ちひしがれて、吃る足を叱咤しながら礼拝堂を後に致しました。回り込んだ先には、最初に私とお会いなさったマリア様が。けれどもその瞳には、既に拒絶の色は含まれておりません。ただ哀れな者を受け入れる憐憫の光が宿っておりました。

お許しになって……下さったのですか? 私の罪を……。

渡思い出した映画が鍵となります。

皆様もきっとご存じの映画ですよ。

あらすじは難しくて一言では表せないのですが、ダウィンチが残した暗号を求める映画。

その少女の記憶、儀式のシーン。

あれが脳裏から離れない。離れないから足が動いてしまった。


この時点で、物凄く動機が不純なんです。

だから、マリア様の像も批難しているような、軽蔑しているような視線していると感じてます。

でも、礼拝堂見学して、『美しい』以外の感情が消し飛んだんです。

良いも悪いも、純も不純も何一つ考えられない程に。

そこまで無垢な状態に持って来られたら、もう怒れないよね。

という話。


映画の内容知ってるクリスチャンの方からは、殴られても文句は言えないので、作者は深くお詫び申し上げます。

申し訳御座いません。イエス様、マリア様。そして信者の方々。


ちなみに、キリスト教はカトリック、プロテスタント、正教会と宗派が別れておりますが、礼拝堂の内装もかなり違います。

私はカトリックの教会が一番好きです。


そしてここまで違うのに、一緒にされたらとある漫画の、狂信的にカトリックを崇拝する神父様は怒るよなぁと思いました。

暴力を振るって良いのは で有名なあの台詞を仰る神父様です。


※作者は原作未読です。ファンの方はきっとお気づき。


いや……本当に……殴られても文句は言えません……。

殴られたくはないですが……。

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