付き合うということ
目の前の光景にピリピリする。パンチパーマのいかつい親父が目を血眼にしてこちらを見ているのだ。こーなった原因の当人(安城)は鼻歌すら歌って余裕そうだ。なぜこんないかつい親父を目の前にして鼻歌を歌えるのか謎に思いながらこの前のことを回想してみる。付きまとわれた、彼女立候補された、わざと受け入れたら、お父さんに会うことになった。で、お父さんと言うのが目の前のいかつい親父である。
どーしてこーなった。なぜ俺はこんなにもにらまれているのか分からずお父さんに聞いてみた。
「安生さんと付き合いたいと思っている雅奈恵 舜一と申します。よろしくお願いします。」
次の瞬間いかつい親父から涙がどばっと流れた。
「娘もとうとうこの時期が来てしまったかー!」
あまりの突然の涙に驚いていると親父さんが、
「君は知ってるのかね、娘のことを。」
真剣な表情で親父さんが言う。
「幽霊と言うことですか?」
僕はたずねると
「そうだ。君は幽霊と付き合うと言うことがどう言うことか分かっているのか?子供は作れないかもしれないし一生大切にしないと呪われるかもしれないんだぞ?」
親父さんは切に聞いてくる。
「思えばあの事件以来友達も連れてこんようになったのにいつの間に彼氏とはな。」
親父さんは感慨深そうだ。あの事件のことと母親を事故でなくしたらしいというのは、母親を事故で亡くしたといった安城の顔からも想像できた。どうやら安城が幽霊になったのもその事件が原因らしい。
「是非とも付き合って幸せになってくれ。私は咲が幸せになってくれれば問題ない、ただ、、、もし不幸せになるようだったら私の全力をもって復讐してやるからな!」
俺はどうやら全力で安城を幸せにしないといけないようだ。