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Boy’s side ~Part1

「碧いおもちゃ箱」シリーズでご覧下さい。

「君に降る雨」


降る雨の肌を刺す冷たさに

僕は立ち止まり天を仰いだ

この雨は君の街でも

降っているだろうか

今すぐ飛んでいって

君を抱き締め暖めたい

それが叶わないのならせめて

君の上に降る雨が

君を優しく包み込むようにと

僕は再び天を仰ぐ








生命(いのち)の樹よ枯れることなく」


生まれてきたことに感謝していると

君はその弱くか細い躰で

無垢な瞳に笑みすら湛え

朝顔が蔓を伸ばし花開くように

向日葵が陽の光に向かってのみ

咲き誇るように

されど明日一日の生を掴むために

いかなる想いを強いられているか

露も余人には感じさせることなく

君は生きる

もしこの世に神が存在するというのなら

どうかこの命の灯を消し給う事なかれと

僕は、祈る

生きていて欲しい

生きてさえいてくれたら

僕は君が故にのみ神を信じ神に祈る

僕が生まれてきた事に感謝する為に








「ファーストキス」


吐く息の白さの中あのひと

際立つオレンジのルージュ

その口唇くちびるに心奪われそして

一度でいい触れてみたくて

ひんやりと冷たく甘酸ぱい

オレンジを買う今日もまた








「女人」


紅き口唇(くちびる) 髪の黒

妖しく嘲笑わらう君はいつでも

僕の心をかき乱す

ああ、いかなる手段を用いれば

君は僕にその心と肢体を開く

愛しくも儚く

艶やかな君、美しき人








「泣かないで」


どこにも行かないよ

俺はずっと側にいるよ

だから泣かないでくれ

外のヤツの為なんかで

涙を流さないでくれ

俺がいるから

君を守るから

だからどうか泣きやんでおくれ








「彼女の考える哀しい真理」


あなたは自分自身を愛せないのね

そう彼女は言った哀しそうな瞳で

そんな事は考えもしなかったのに

だから本気で彼女を愛せないなど








「哀切の契り」


君は何も言わないけれど

ぼくに抱かれている君は

いつもどこか辛そうで

その瞳は(くう)を見つめる

そんな君は痛々しくて

どこかへ消えていってしまいそうで

ああ、だからこそ

それでも君を離したくない……!








「瞳・美人」


綺麗だと思う

彼女の横顔

瞳はいつも

あいつを見てる

僕の視線には気づかずに








「夜」


ブランケット片手に

眠たげな()をして

僕を見つめる

君の瞳は月影に隠れ

今宵もまたかったるく

夜が更けてゆく








「午前四時の情景」


薄明るい部屋の中で

午前四時の君の眠った横顔は

冴え冴えと澄み渡るほど綺麗だった








「欲望」


一度でいい、乱してみたい

君のその美しい眉、そして

誇り高く美しき横顔








「あのこ」


冴え渡る月

凍てつく夜

何にもまして

氷の心を持つあの








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