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メイドは決して涙を見せない

 メンフィスは毎日ミリアネアと接するうちにその容姿だけでなく、ミリアネアの知性や前向きな性格を好ましく思うようになった。

 予想外だったのはミリアネアが本の選び方がうまく司書としても優秀であったということだ。

 自宅に引き篭もるようになってからメンフィスには暇つぶしの本は欠かせない。普段はロンに頼んで買ってきて貰っていたのだが、ミリアネアがその役目をかって出た。


 書店の店主に会うのもおっくうだが背に腹はかえられぬ……と嫌々ながら出掛けようとしていたらミリアネアから声をかけられた。


「私が買ってきますよ?」と。


「いや……本は自分で買うよ。だって男の読むものなど分からんだろ?」

 

 メンフィスは女は恋物語くらいしか読まないと偏見を持っていた。可憐な乙女とむさ苦しい自分の読む本が同じ訳がないと初めは断ったのだが、「今回はお試しで私を使ってくださいな」というミリアネアの言葉に押されて、お使いを頼むことにした。

 


 だから彼女の選ぶ数冊が意外なもので驚いたのだ。

 伝記と童話。

 しかも読み方も指南する熱心さ。

 ミリアネアは歴史小説、探検家の手記、図鑑、政治理論と幅広く読み漁るらしい。


「ロンが選ぶ本はいつも似たり寄ったりだが・・・そうか。確かにこの様な建国記や神話も並行して読むとかなり面白いのだな」

「はい、このように女神から王が生まれたり、何かを授けられたりする話は大概、帝国などを築き上げた皇帝陛下や王が自分の権力を誇示するために後付けで話を作ることが多いのです。その時代にいらっしゃる国民たちはうんざりしてしまうでしょうけれど、物語になっていれば後々話は盛られ、神話と重ねて人々の記憶に刷り込まれていくんですわ。不思議ですわよね?王となった中年男性の生活が、さも神掛かった驚きのエピソードへとすり替わって行くのですから」


「そうか………………

 確かにそう考えてから2冊の本を読み進めたら面白いもんだな。ミリアネアがこんなに沢山の本を知っていて、読み方まで教えてくれるとは意外だったよ」


「私はあまり外に出るタイプじゃありませんでしたから……本は好きで読んでいたわけでも無いのです。本だけはどの年齢の方にもお話を合わせることができる手段ですのでつい手にとってしまっていて。フフフでも、こんな形でメンフィス様にお喜び頂けたのなら無駄ではございませんでしたわ」

 

 自分の過去を自嘲しても暗い顔ひとつせずミリアネアは笑いながらアップルパイを切り分けた。


 このアップルパイはロンの妻が作ったものである。


 先日たくさんのリンゴを持ち帰ったミリアネア。

 モーガンの働き先の経営者に偶々会うと、彼が差し入れてくれたという。

 (給与が渡せないから、こんな見舞いの品で誤魔化したのか……仕方ない状況だが、この子は文句ひとつアライアンス商会に言わないのだな)


 大量のリンゴを手にしてニコニコするミリアネアがメンフィスから見ると痛々しい。


 しかしそんなメンフィスの内面など知らぬミリアネアは『アップルパイを焼きますね!』と張り切っていた。

 だがいつまで経っても彼女は台所に行かず、書庫でガサガサしたり、使用人部屋の本棚を漁っている。


 聞けば、パイ生地の作り方が分からず料理本の在処を探し彷徨っていた。

「そこからかよ……」

 料理の基礎知識の無さをメンフィスに呆れられ、ロンの家にリンゴは託されたのだ。


『小麦を捏ねる?』そう首を傾げるような女性にパイを焼かせて食材を無駄にするようなことはしない。ミリアネアの得意料理はサラダ一択に決定した瞬間であった。

 掃除は得意なミリアネアが料理が全く出来ないと分かったのは割と早かった。

 ロンの妻の代わりに二日ほど食事の支度を任せてみたが、煮物は焦がし魚は生焼け。肉は脂肪が全て黒炭となり苦くて食べれたものではなかったからだ。

 ミリアネアはロンの妻の料理を温めるくらいの行程が限界なのである。

 あくまで自分で挑戦しようとするミリアネアに

「ロンの妻はパイ焼き名人だ」と誤魔化しリンゴを取り上げてロンの妻に渡す。

 いつもの給与に色をつけると彼女は大喜びでジャムとパイを届けてくれた。


 メンフィスはミリアネアが一般の知識がなく、ポヤンと元来のお嬢様気質を見せても無闇に傷付けるつもりはない。


 傲慢で粋がっていた昔であれば強い言葉できっとミリアネアを傷つけていた。

 己の若さや、地位、魅力故に強気な態度で

『何やってんだ。役立たずめ。無能な女だ。自慢できるのはお綺麗な顔だけだな』等と平気で口にし揶揄った。メンフィスはそれほどまでにダメな人間であったのだ。


 メンフィスは王子付きという地位に胡座をかいていたので女性を軽く見ていたところもあり、世の中は自分たちのような人間を中心に回っていると思っていた。


 第二王子のイソップも似た考え方で女たちからキャアキャアと騒がれていた自分たちは常に一段も二段も上からの考えを振り翳していたのだ。

 だが三十路となり、腕を無くし、輝かしい未来も無くした男にはその様な気力も無くなった。

 失ってから気がつくことは本当に沢山ある。

 自分が下に見ていた人間たちが次々と貴族の勤めを果たし、子を成し幸せな笑顔が満ちた家庭を作り上げていく。

 激しい嫉妬や諦めの気持ちもこの一年ですっかり割り切れるようになった。

 自分のしでかしてきたことが、自分に返ってきているのだと教会で懺悔するほどに彼の心は沢山のものを受け止める事が出来るようになったのだ。

 

 寧ろ表情は硬いままだがミリアネアに庇護欲を感じているくらいだ。穏やかで、素直で、きっと頑丈な箱の中で育った美しい女を望むには、隻腕の男は歳が離れていたし、以前より世間が見えていた。


 だから自分の中に芽生えた感情に気が付かないふりをしながら、毎日を過ごしている。


 ミリアネアの手はこの平民生活ですっかり働く女の手になっていた。

 家事で荒れた手でメンフィスの身体を一生懸命に洗ったり拭いたりする。

 細い筋肉のない腕で力を込めてモップを振るい、洗濯も丁寧に汚れを見つける。

 繕い物はまだまだの腕だが、針で指を突きながらも努力してしているのは何度も目にした。

 

 それはそれは真面目に。

 

 義手を外し火傷の跡を見せることが最初は躊躇われたが、ミリアネアの態度は変わらなかった。胸にもある傷をそっと撫でると

『火傷はどの傷より痛むと言います。お辛かったですね』と丁寧に優しくメンフィスを労わる。

 

 お互いが主従関係があるからこその言葉かもしれないが、それを加味してもミリアネアが掛けた声をつい愛おしく思ってしまう。


 ミリアネアは持って生まれた穏やかな気質とゆったりと育てられたことで真っ直ぐ育っていたのだろう。そして状況が変わり辛酸を舐めたことで強かさが加わった。

「女なんて関わりたくない」

 入居時は無視していた彼女が、毎日自分の近くで懸命に生きているのを見ると、この五年冷え固まっていた心が動く。


 メンフィスは貴族の女たちがどんな風に育つか知っているからこそ、ミリアネアが入居した後、苦しい状況に追い込まれていることに、ほんの少しだけ憐れみを感じた。

 自分は腕と一緒に他のものも沢山失ったが、それより多くを失っていそうな2人にはメンフィスでも同情してしまうものがあったのだ。

 髪の長さ一つとってもそうだ。

 貴族は髪を長く伸ばし、丁寧に手入れを続ける。ミリアネアの髪は平民の長さに切りそろえられ動きやすさを重視していた。 

 兄妹はその状況に嘆くことなく、力強く質素に生活している。

 2人合わせた稼ぎは悪くない様だったが、貴族であるシールド家が所有する離れに住むには、それなりの金額を払わなければならない。

 妹の身の安全のために、モーガンが努力していることはメンフィスの目から見ても理解できた。金銭感覚だって今までと違うだろうに生活面で2人が浪費しているのを見たことがない。

 お金を大切に扱い苦労していても二人で笑い合いながら生きている。

メンフィスはついつい時間が許す限り、ミリアネアとモーガンを観察してしまった。それがこの2年弱の毎日だった……

 観察といえばまだ取り繕えるが、正直に言えばコソコソと覗き見し、その別名はストーカー行為である。


 だが、やめられなかった。

 

 静かで枯れた生活に離れから聞こえるミリアネアの笑い声で生気が吹き込まれ、モーガンが普通の隣人と同じ様にメンフィスへ話かけるから、過去を忘れて心穏やかに会話をすることが出来た。

 家賃を持ってくる時に交わす何気ない僅かな兄妹の情報。モーガンの図々しいお願い(?)

 気持ちばかりのお裾分け。

 

 どうでもいい話はメンフィスが忘れていた人々の営みで有り、言葉少なくではあったが温かな日常。

 だからその(やちん)が待ち遠しくなる。


 己の過去の栄光を知らない兄妹だからこそ、少しずつメンフィスのささくれた心の扉を開いていった。



 メンフィスは以前の自分を忘れられず、他人からの視線が何より辛かったんだと薄々気がついていた。

 その昔、第二王子のイソップと二人で並べば令嬢たちはため息を溢し、ダンスの誘いを今か今かと期待していた。

 しかし、爆発事件の後からは二人の女性に対する態度が明るみになると他人の目は冷ややかなものに変わった。腕を失ったメンフィスを見て『名誉の負傷だ』と言ってくれたのは陛下と家族だけ。多くの人間は『今までの女性の恨みが形になって返ってきたのではないかしら?』と噂した。

 父も母も、そして嫡男の兄も社交界で肩身が狭くなり暫くは茶会の誘いさえも無かったらしい。

 本来ならば名誉の負傷を負った家は崇められ、栄誉なことだと拍手喝采を受けてもおかしくない。

 第二王子のイソップの命を体を張って守ったのに結果は令嬢に同情が集まり、メンフィスたちには厳しい言葉が投げつけられたのであった。

 そんな沈んだ状況の中、結婚した妹のセザンヌがメンフィスに付き添い一緒にシールド家を出てくれた。夫のガルシア・マイヤーも気の良い男でメンフィスに同情してくれたのだ。

『腕を失い王家の人間を守った義理兄を尊敬しますよ』と言ってくれたのだ。

 騎士であるガルシア・マイヤーにはメンフィスに思うところもあったのだろう。

 

 イソップからの多額の恩賞で生活を変え、屋敷は立派だが平民のような生活を始めた。

 兄の領地経営を書類だけは手伝い、屋敷に引き篭もる。七人居た使用人がヒソヒソ話をすれば妹のセザンヌが烈火の如く怒りクビにした。

 信頼できる使用人は高齢の者が多く、穏やかに五年の間に退職していったので遂にはロン一人しか残らなかったがそれでもメンフィスは良かった。人に囲まれる人生にもう疲れ切っていたのだ。

 順風満帆で自分の信じていた世界が一斉に背を向けた。それが何より精神的に傷を抉る。

 そして人付き合いも変わり、静かな生活に慣れた頃兄妹がやって来た。

 美しい異国の兄妹によって、メンフィスは変わった。ミリアネアを守るために街中を歩いて回るようになり、ロンとの会話も増え、妹の家族と僅かだが雑談をするようになった。忘れていた人間らしい感性がメンフィスに与えられ始めていると周囲は感じていた。


<<<<<<<<<<<<<<

 

 遡れば兄妹が越して来て三ヶ月だったろうか。

 モーガンが珍しい隣国の初版本を携えてやってきた時、モーガンは出会って日が浅いメンフィスに妹のことを頼んできた。


 メンフィスもさして深く考えず軽い気持ちでミリアネアのことを少しは気にかけるよと小さなお願いを引き受けた。


 私が出張中の留守を頼みます……とモーガンは挨拶のように告げた。

 今考えればモーガンもメンフィスのことを観察し続けていたのだとわかる。

 男性としての感情が抜け落ちているのを確認できた頃に何回目かの長期の出張があるとモーガンが挨拶に来た。

「今回は隣国に駱駝で行くのですよ。すみませんが家賃は今日先にお支払いしておきますね。妹も偶に見てやってください」頭を下げるモーガンに『砂漠を行くのか?気をつけろよ』そう声を掛けるとモーガンがクルリと振り返った。

 「そうそう言い忘れていましたが」

 その後の言葉がメンフィスの日常を大きく変化させた。

 

「すみません。ミリアネアがこの前から変な男につけ回されているかもしれないんですよね〜もしかしてその頭のおかしな男が塀を乗り越えてやってきたら憲兵でも呼んでください。その程度で大丈夫なので」


 (馬鹿か?)


 その程度とはどんな程度だと言うのだ。


 メンフィスは意味がわからず気軽に言伝していくモーガンに何か言い返そうとしたが、普段喋らないツケが回ったのか「え?」と言うのがやっと。

 モーガンは矢鱈爽やかな笑顔で『宜しくお願いします!』と素早く立ち去った。

 

 ……不審な人間がやって来ては堪らない。


 モーガンの思惑通り、メンフィスはミリアネアのボディガードとなった。

 塾に向かう通勤を見守る羽目になり、モーガンの期待通り程なくして現れたストーカー紛いの貴族の男をメンフィスは完膚なきまで叩きのめした。

 近衛時代に身についた習慣で相手の身元を調べ、以前のコネを存分に使ってストーカーが2度とこの家の近くに来れないように手配までした。


 ミリアネアはそんなことは全く気づいておらず

「私ってば自意識過剰なところがあるみたいで、この前までよく視線を感じる気がしてたんですよ。可笑しいでしょう?何度も振り返ったりして!私みたいな平民が」

 ロンに向かってコロコロ笑っているのを聞くと(もう少ししっかりしろ!!)と怒鳴りたくなった。


 籠から出たばかりの鳥は、警戒心も薄く、むしろ周囲はすべて味方だと信じて疑わない。

メンフィスはそんな状態のミリアネアに危機感を持っていた。

 モーガンはどう考えてもメンフィスがミリアネアを放って置けないことを想定している。

 穏やかで美しい兄妹であるが強かでメンフィスの人の良いところを突いてくるのだ。

 それが歯がゆくもあり、そんな状況に巻き込まれている自分をほんの少しだけ楽しく感じていた。

 腕を失い、婚約者を失い、妹のセザンヌ夫婦も出て行った屋敷で、変わり映えのしない日常が奇妙な形ではあるが変化が起こったのだ。

 守ってやりたいと素直に言えるような自分ではない。貴族の息子とはいえ三十歳越えのむさ苦しい男だ。しかも体の欠けた自分が美しいミリアネアに懸想して仕舞えば周囲は顔を顰めるだろう。


 そんな思いを腹に抱えた二年後にメンフィスには再び変化が起こったのだ。モーガンの乗った船が行方知れずとなりミリアネアが今まで以上に金銭面や生活面で窮地に立たされた。

 ロンには悪いが、下男の骨折という事情もメンフィスに新たな言い訳を神様が与えてくれたように思える。

 ミリアネアを保護することを真っ赤な他人に託すよりは、メンフィス自身が手を差し伸べたいと思うのは自然な流れであった。


 モーガンと連絡が取れなくなって二ヶ月目。

 気丈であるとはいえミリアネアがギリギリのところで、精神的な張り詰めたものを保っているのが分かる。

 船が消えたと聞いた日から、日を追うにつれミリアネアは考え事が多くなった。モーガンの無事を祈り、自分の生活に不安を抱き、他国にいる親と連絡を取りたいと焦る日々。せめてモーガンの行方を両親と待てるならどんなに心の支えになっただろうか。

 一月経つとその思いをミリアネアはポツポツと食卓で話すことが増えた。

 メンフィスは両親が既に亡くなっていると勝手に思っていたがどうやら両親はハベストリィ国に身を寄せているらしい。ミディー国からはかなり遠く簡単には行けそうにない距離だ。

 もっと悩みを聞いてやりたいと思うが感情を押し殺そうとすれば眉間に皺がより、無愛想になってしまいミリアネアは最後に必ず『すみません。余計な話をしてしまって』と苦しげに微笑んだ。

 思わぬ出来事で彼女と距離が縮まったことをメンフィスは密かに喜んでいたがミリアネアからすればたまったものではないだろう。

 

 最近は人間として諦めた幸せや枯れたはずの男としての気持ちがいつの間にかムクムクと頭をもたげるのだ。


『元は貴族のご令嬢だろうが今や平民、きっと訳ありで一生隠れて暮らさねばならないような娘だ。シールド家は自分に期待はしていないのだから<結婚したい女が出来た>と言えばきっと皆胸を撫で下ろすに違いない。ミリアネアもそこそこ裕福な俺の元であれば納得して結婚受けてくれるのではないだろうか?』


 悪い顔をした悪魔のような自分が夢の中に何度も現れ甘言を吐く。


 人間とは不思議なもので、すべてのものを諦めたと思っていても、目の前で触れられる幸せを感じてしまうと、ついつい手を伸ばしてしまうのだ。


 最近はミリアネアが時折ふと不安げに窓辺から海に向かう大通りを見つめている時間がある。

 モーガンの生死が分からず、金銭面が不安定な状況で一人になった時のことを考えたり、両親のことを思うのであろう。

 可哀想だと心底思うのに、この二人の時間が終わってしまうのが惜しくて仕方がない。


 ダメだ!ちゃんと大人として彼女を守ってやらねば!と思うのに夢の中に現れる悪い自分は『なにやってるんだクズ男。ただでさえ条件の悪い人間なんだからミリアネアを早く丸め込んでしまえよ』と肩を叩く。

 相反する気持ちを抱いてしまう度にメンフィスは右の義手を撫でる。

 (期待するから辛くなるんだ。期待しなければ以前の生活に戻っても何も気にならない)

 鏡に映る自分は以前より筋肉が衰え痩せている。

 洒落者だと言われていた時期もあったが、この三年まともにシャツを誂えたこともない。

 少し草臥れた男が不恰好なまま立ち尽くしており、垂れた瞳の奥は不安げに揺れている。美しい人の側に居るのに素直に笑えないし、不機嫌そうにしかミリアネアに接することしか出来ない。きっと若いミリアネアに相応しい稼ぎのある男が現れたら自分の前から彼女はサッと居なくなってしまうのだろう……


 切ない気持ちを隠すようにブランデーを一杯煽るとメンフィスはベッドに体を投げ出した。

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