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塩対応で有名な綾崎さんはモブの俺に興味津々みたいです  作者: おとら@7シリーズ商業化


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ヒロイン視点

 ……よくわからない。


 遊園地は楽しかった。


 お泊りも楽しかった。


 でも、好きってなに?


 なにがどうなったら好きなの?


 ……わからない。


 でも、わからないなら調べれば良い。





 お泊りした翌日、私は萩原さんを家に呼んでみた。


 女の子の友達を入れるは初めて、正直言ってドキドキしてる。


 何より、ある程度の事情を説明しないといけない。


 幸い、彼女は受け入れてくれた……それどころか、私のために泣いてくれた。


 和馬君の言う通りだった……萩原さんなら多分大丈夫だって。


「というわけで、どういうこと?」


「えっ、えっと……それは私の台詞だよ?」


「萩原さんならわかるかと思って。好きってなに?」


「わ、私もよくわからないよぉ〜。もしかしたら、綾崎さんよりはわかるかもだけど」


「ん、教えて」


「えっと、その人を見たらドキドキしたり。その人のことをついつい考えちゃったり……な、なに言ってんだろ、私」


「可愛い」


「ふえっ!?」


「今、凄く良い顔してる。つまり、そういう状態になるってこと?」


「うぅ〜よくわからないけどそうかも」


「ん、理解できたかも」


「それで、伊藤君にはどんな感じかな?」


「ん……ついつい考えちゃう。ドキドキはわからない」


「そっかぁ。もっと一緒に過ごせばわかるんじゃないかな?」


「でも、学校では迷惑かかる。彼は勉強に一生懸命。それに、妹さんもいる」


「うーん、そっかぁ……そしたら、勉強を見てあげたら良いんじゃないかな? そしたら伊藤君も助かるし、綾崎さんの目的も果たせるよね?」


「……萩原さんは天才?」


「あはは、そんなことないよー」


 彼女は、私には見えてないものが色々と見えてるみたい。


 ……そうだ、あのことも相談してみよう。


「もう一つ聞いても良い?」


「うん、良いよー」


「実は和馬君にお礼がしたい」


「えっと、どういう意味かな?」


「彼にはお世話になってる。遊園地代だって払ってくれたし、お弁当だって作るとお金を払う。私はもらってばかり……それは公平じゃない気がする」


「公平…あ、相変わらずだね。うん、話はわかったかな」


「でも、私は家のお金でお礼するのは違うと思う」


「……ふんふん」


「お礼をするなら、私の身体で払うか……」


「ま、待って! それはダメ!」


「ダメ? バイトとかしたいって思った」


「そ、そういう意味ね! 確かにバイトで稼いだお金でお礼は良いかも」


「ん、でも私はこんなだから。受からないし、何処でやって良いかわからない」


「……良かったら、私が働いてる本屋さんに聞いてみようか?」


「良いの?」


「うん、聞くだけなら。今、人が足りてないし平気だと思うよ」


「ありがとう」


「だ、抱きつかなくても!」


「そんなことない。今日はありがとう。何かあったら、私が話を聞く」


「ふふ、ありがとう」


 ただ、話を聞いてくれる人がいるって凄いことだったんだ。


 何より、これで解決した。


 あとは、行動してみようっと。









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