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塩対応で有名な綾崎さんはモブの俺に興味津々みたいです  作者: おとら@7シリーズ商業化


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自分の気持ち

突然泊まることになり……俺の頭はパニックになった。


好きかもしれない女の子と一夜を過ごす?


……待て待て!


「いやいや、別に俺の家に泊まるってわけじゃなくて、優香のために泊まるつていうか……


「どうしたの?」


「おわっ!? あ、綾崎さん!?」


「ん、私は綾崎……忘れたの?」


「そ、そういう意味じゃなくて……お風呂早くない?」


そう、お客さんなので一番風呂に入ってもらった。

もちろん、優香も一緒に。


「そう? 結構時間かかった。まだ髪も乾かしてないけど、ひとまず報告」


スマホを確認してみると……確かに軽く三十分以上経っていた。

どうやら、悶々と考えこんでいたらしい。


「ほんとだ……」


「ん、着替えありがとう」


「う、うん……」


今更だけど、物凄く色っぽい。

頬は赤いし、髪は濡れてるし、なんか蒸気が出てる気がするし。

着ているのは、ただのスウェットだというのに……。


「お姉ちゃん〜!」


「ん、ここにいる」


「あっ! お兄ちゃん! あのねあのね! お姉ちゃんが身体を洗ってくれたお!」


「そうかそうか、きちんとお礼は言ったかな?」


「あいっ! だからお返しにお姉ちゃんの体を洗ってあげたお! おっぱいがおっきくてね! すんごいやわらかいの! 綺麗だったお!」


……おっぱい……大きい……やわらかい……綺麗……。


「ゆ、優香ちゃん……! それ以上はダメ……!」


「ふえっ?」


「ん、まだ髪が乾いてない……い、いこ!」


「あいっ!」


……結局、俺は……しばらく立ち上がることが出来なかった。






その後、十分くらいして……二人が戻ってくる。


「ほ、ほら、君も入って」


「う、うん」


気のせいか綾崎さんの顔が赤い……いや、そりゃそうだよね。

ここは、俺が気にしてないって風にしないと。


「じゃあ、俺もお風呂行ってくるから優香のことよろしくね」


「ん、わかった」


子供は目を離すと、ほんと何をするかわからないからなぁ。


そして、俺は風呂場に入ってから気づく……。


「あれ? さっきまでここに綾崎さんが……いかんいかん」


煩悩退散、煩悩退散、煩悩退散……俺はシャワーを一心不乱に浴びるのだった。




俺が風呂から出ると……ソファーで。綾崎さんと優香がテレビを見ていた。


母さんはリビングのテーブルにて、それを見守っている。


俺も母さんのところに行き、それを見守る。


すると、母さんが小声で話しかけてきた。


「ふふ、良い子ね」


「うん、そう思う」


「そして、強い子だわ」


「うん……」


「でも、それは裏返しかもしれない……和馬、しっかりしなさいね」


「……頑張るよ」


「あらあら……ふふ、お父さんに報告ね」


「言わなくていいし」


すると……一つの作品を見終わったらしい。


「あのねあのね! プリキュアみるお!」


「ん、でも今日は遅い」


「うぅ……」


「あの……」


「平気よ、麗華ちゃんさえ良ければ明日ゆっくりしていって」


「ありがとうございます。大丈夫、明日も見れるから」


「ほんと!?」


「ん、だから今日は寝よう」


「あいっ!」


こうして、初デート?の日は終わった。


色々なことがわかった。


彼女のこと、家のこと……俺のこと。


……どうやら、俺は綾崎さんが好きみたいだ。




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