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塩対応で有名な綾崎さんはモブの俺に興味津々みたいです  作者: おとら@9シリーズ商業化


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お泊り?

その後、綾崎さんをリビングに連れて行き……。


「お、お邪魔します」


「ええ、いらっしゃい」


「優香は……まだ寝てるね」


「じゃあ、今のうちに料理作っちゃうわね」


「あ、あの……私手伝っても良いですか?」


「あら! 助かるわ!」


「じゃあ、俺は風呂掃除でもしてくるよ」


「そうね、お願い」


綾崎さんがキッチンに向かい、何やら母さんと話している。


その姿を見届け、俺も風呂掃除に向かうのだった。









……緊張する?


「じゃあ、野菜を切ってもらえるかしら?」


「はい」


私が野菜を切る横で、和馬君のお母さん……弥生さんがいる。

それが何だが……とてもむず痒い。

でも、同時に……安らぎを感じる。


「うん、上手ね」


「そ、そうですか?」


「ええ、これならいつでもお嫁にいけるわね」


「……ほんとですか?」


野菜を切る私の手が止まる。

ありきたりなセリフだとわかっていても、どうしても聞き流すことができなかった。


「ええ、もちろんよ」


「……私、父親と母親がいないんです」


「……そうなのね」


「す、すいません……こんな話……」


顔や表情が和馬君に似ているからか、つい気が緩んでしまう。


「ううん、良いのよ……良かったら、少し聞かせてくれる?」


「は、はぃ……」


私は野菜を切りながら、ポツポツと話し出す。

和馬君に言ったことと同じような内容を……。


「だから……こんな私が母親とか……誰かのお嫁さんになれるのかなって」


「そうなのね……そうね……私から言えることは大丈夫ってことね」


「えっ?」


「私も両親いないから。でも、お母さんやってるわ。もちろん、まだまだ半人前だけど」


その顔からは悲壮感は見えないし、嘘を言っているようにも見えない。


「そ、そんなことないです! 和馬君も優香ちゃんも優しくて……とっても良いお母さんなんだなって」


「あら、ありがとう。ご家族のことは、その人たちにしかわからないからなんとも言えないけど……私から見たら、貴方は大丈夫よ……うん、その気持ちさえあれば平気だから」


そう言い、頭を撫でてくれる。


それは……私がずっと求めてやまないものだった。







俺が風呂掃除から戻ると……。


「あらあら!」


「ふふ、そうなんですよ」


何やら、先ほどより親密そうな二人がいる。

まあ、母さんは察しがいいからなぁ……きっと何か言ったのだろう。

俺はあえて参加せずに、優香の寝顔を眺めるのだった。




その後、優香が起き……。


「あれ!? お姉ちゃんいる! どおして!?」


「ん、お邪魔してます」


「よくわかんないけど……わぁーい!」


「ほら、起きたなら顔でも洗いなさい。もうすぐご飯よ」


「あいっ!」


タタタっと洗面所に向かう。


「ほら、あんたも。お箸や食器を用意して」


「はいはい」


準備が整ったら、皆で食事をする。


「いただきます」


「「いただきます」」


「いたーきます!」


今日のメニューは肉野菜炒めと、味噌汁とお漬け物だ。

母さんは休みだし、手軽にして良いって言ったしね。


「ごめんなさいね、簡単なもので」


「いえ、美味しいです……本当に……いつも一人なので」


「そうね。一人で食べるより、みんなで食べた方が美味しいわね」


なるほど……やっぱり、母さんが聞き出したのか。

相変わらず、そういうことは目ざといんだよなぁ。


「お姉ちゃんは一人?」


「あっ、いや、今日は両親がいないってこと」


「わたしもパパいない! お姉ちゃんも寂しい?」


「……ん、そうなのかも」


「じゃあ、今日はわたしが一緒に寝てあげるお!」


「あら! 良いわね!」


「えっと……?」


「はい?」


えっ? 今なんて言った? 一緒に寝る?


「お泊まりってことね」


「……へっ? い、いえ、それは流石に……」


「もちろん、迷惑なら平気よ〜」


「お泊りだぁ……!」


「ん……よろしくお願いします」


……はい?


どうやら……綾崎さんがうちに泊まるそうです。



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