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塩対応で有名な綾崎さんはモブの俺に興味津々みたいです  作者: おとら@9シリーズ商業化


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ゴールデンウィーク二日目

 一夜明けて……思い違いに気づく。


 昨日帰ってきてから、優香が引っ付いて離れない。


「あの、優香?」 


「イヤ!」


「いや、イヤって」


「イヤイヤじゃなくてイヤ!」


「いや、そのイヤじゃなくて……」


「イヤなの!」


「わ、わかったから!」


「あとずるいお!」


「うん?」


「わたしもお姉ちゃん遊びたい!」


「なるほど。わかった、今度頼んでみるよ。ひとまず、今日はお兄ちゃんで勘弁してくれ」


「あいっ!」


「じゃあ、この後は何しようか?」


「今日はずっとお家にいるお?」


「うん、そのつもり」


「じゃあ、お昼寝する!」


「へっ?」


「眠いお!」


 相変わらず子供は支離滅裂なことを言う……確か、昨日の夜あんまり寝てないんだよな。

 何度か起きて、俺がいるか確認したみたいだし……。

 親父みたいに、急にいなくなるとでも思ったのだろうか?

 親父の時も説明したけど、優香からしたら突然いなくなったようなものだし。




 その後、優香を寝かしつけると……洗濯物を干していた母さんが戻ってくる。


「母さん、優香が……」


「あらあら、昨日お兄ちゃんがいなくて大変だったからねぇ」


「やっぱり、ずっと家にいた方が……」


「ダーメ。それは甘やかしすぎだわ。もちろん、一人にするのは不安だけど……そのための保育園であるのよ」


「まあ、それはそうなんだけど」


 確かに、保育園は遅くまで預かってくれる。

 でも、預けたまま遊ぶことなんて……俺にはできそうにない。


「まあ、私もさせたくないけどね……難しいわねぇ。どっかに、妹込みで付き合ってくれる女の子はいないのかしら?」


 そう言い、わざとらしく俺をチラチラと見てくる。


「な、なに?」


「ううん、なんでもないわよぉ〜。その本をくれた女の子とかは来ないのかなって」


「な、なんのことだか」


「そんな本、絶対に自分じゃ買わないわよね?」


 俺の手元には、昨日綾崎さんがくれた本がある。

 優香がお昼寝したので、このタイミングで読もうと思ってリビングに持ってきた。


「……うん」


「まあ、あんまり口を挟むのも野暮よね。お母さん、今のうちに買い物行ってくるから。後は任せるわ」


 そう言い、颯爽と出かけていく。

 我が母ながら、ハキハキしてるよなぁ。


「……連絡だけしてみるかな?」


 結局、一度もラインはしてないし……来てもいない。


「流石に今日は夕方だし、明日以降とか……」


 ライン送るなら今しかない……よし!


 スマホを出して、打ち込んでいく。


『こんばんは、綾崎さん。明日の予定は空いてますか? もし宜しかったら我が家に……』


「……固っ! 我ながらひどい……もっとフランクに」


『綾崎さん、明日って予定あるかな? うちに来ない?』


「急にチャラくなった……みんな、どうやって女子を誘うんだ?」


 少し卑怯だけど……無難にいこうかな。


『綾崎さん、明日って予定あるかな? 優香が会いたがってるんだけど……』


 うん、嘘ではない。

 俺も会いたいけど……会いたいのか、俺。


「わわっ!? すぐに返ってきた……はは、綾崎さんらしいや」


 そこには簡潔に……『ん、いく』とだけ書いてある。


 俺も時間を指定して返信をする。


 明日会えるのか……うん、嬉しいかな。


 そして、明日が楽しみになっている自分に気づくのだった。

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