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塩対応で有名な綾崎さんはモブの俺に興味津々みたいです  作者: おとら@9シリーズ商業化


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女子会

 ……何話せば良いんだろ?


 一緒に帰ると決めたのは良い。


 嫌な子じゃないし、きちんと目を見て話してくれるし。


 今までこういった子達は、私に近づいて来なかった。


 来るとしても派手な格好した人や、私自身を見ていない人たちとかだけ。


 だから、嬉しいはずなんだけど……さっきからずっとモヤモヤしてる。






「あ、あのぅ……」


「ん、どうしたの?」


「もしかして……機嫌悪いですか?」


「どうして?」


「い、いえ、そう思った……ごめんなさい!」


「なんで謝るの? 私、怒ってる顔してる?」


 いつも、そう……私って怒ってるとか、機嫌悪いとか言われる。


「か、鏡とかは……?」


「ん、持ってない」


「わぁ、本当の美人さんはいらないんだぁ……これ、よかったら……」


 彼女から鏡を受け取り……驚く。


「……眉間にシワが寄ってる?」


「だ、だから、機嫌悪いのかなって……」


「ん、理解した。ごめんなさい、私が悪かった」


「い、いえ! もしかして、私と帰るの嫌でしたか?」


「ん、そんなことない」


 誘ってもらえたのは嬉しかったはず。

 では、何でモヤモヤしたり、機嫌悪そうな顔してるのだろう?


「……伊藤君がいないからですか?」


「……どういうこと?」


「ち、違ってたらごめんなさい。その……寂しいのかなぁって。最近仲良くて、ずっと一緒に登下校してたから……」


「……そうなの?」


「ふえっ!? そ、それは本人にしかわからないんじゃないかなぁ」


「むぅ……困った」


「えっと、どういう風に感じてますか?」


 和馬君がいないことを考えてみる……モヤっとする。

 あと……気のせいかもしれないけど。


「萩原さんと和馬君が仲良くしてるともやっとした。多分、仲間はずれにされた気分だったのかも」


「そ、それってつまり……えっ? やっぱりそうなの?」


「ん、どういうことなのか教えてほしい」


「い、いえ、わたしもあまり経験なくて……あっ! ラインでしたね! まずはそれをやっちゃいましょうか」


「ん、確かに。本題を忘れるところだった」


 その後、ラインの設定というのをしてもらうと……。


 そのタイミングで電話が鳴る。


「ん……電話? 私に……和馬君?」


「で、出ないんですか?」


「出て良いの?」


「も、もちろんですよ! あっちからかけてきたんですから」


 ……何を躊躇ってるのだろう?

 自分の気持ちもわからないままに、ひとまず通話ボタンを押してみる。


『あっ——も、もしもし? 綾崎さん?』


「………」


『あ、あれ? おかしいな……電波悪いかなぁ』


「ほ、ほら、答えないとですよ」


「ん、わかった……もしもし」


『あっ、聞こえてて良かったです。あのですね、ライン設定はできましたか?』


 ……何だろ、落ち着く。

 ゆっくりと丁寧な言葉だから?


「ん、できた。萩原さんがやってくれた」


『では、きちんとお礼しないとですね。その、お友達ですし』


「ん、確かに……電話はそれだけ?」


『い、いえ……明日って予定あったりしますか?』


「特にない。買い物しに、スーパーに行くくらい」


『そうですか……もし良かったら、何処かにお出かけしませんか?』


「………へっ?」


「あ、綾崎さん! あ、危なかったぁ…」


 思わず、スマホを落としてしまった。

 それを萩原さんが上手く拾ってくれたみたい。


『だ、大丈夫!?』


「ん、問題ない。優香ちゃんもいるの?」


『……その、俺と二人だと嫌かな?』


「……その意味は何?」


『お互いのことを知ろうかなって。だって、綾崎さんばかり俺を観察してたらずるいよ』


「それは言えてるかも。わかった、じゃあ明日……どこに行けば良い?」


『俺がそっちの最寄り駅に行くね。時間は二時くらいで平気?』


「ん、平気」


「そ、そっか……じゃ、じゃあ、明日!』


 そこで電話が切れた。


「綾崎さん、良かったですね?」


「どういうこと?」


「その……もう一回鏡を見てください」


 言われた通りに見てみると……そこには見たことない顔で微笑んでいる自分がいた。


 

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