おかえり
最後に冒険者ギルドに寄ってシャールちゃんにお願いした。数日の滞在だったけど濃かったな。
「貴方が入教希望のシルビアさんですね。わたくしはカリン・リッカリンデンと申します」
「これはご丁寧に。シルビア・ブラスと申します。ビジネスパートナーのケイから紹介して頂きました。宜しくお願いします」
「こちらこそ。我々はジオス神とその使徒ケイ様に御仕えする身。いわば姉妹のようなものです。そこまで畏まらなくて結構ですよ。シルビアさんの方が年上みたいですし」
「し、使徒? ま、まあ宜しくお願いします。いや、じゃあ、よろしくねカリンちゃん」
カリンが軽くハグしにいった。シルビアもびっくりしつつ返してる。尊い。尊い絵巻に記録したい。
「それじゃあ二人で増築案とか警備の事とか話し合っておいてね。当面のお金は置いていくよ。後食料も。
シルビアは無理して働かないで、計画立てることに専念して。カリンも張り切りすぎないように、ちゃんと食べてね。お金はちゃんと使うように」
子供に言い聞かせるような口調になってしまった。いや、シルビアはいいんだけどカリンが心配なんだよ。
「し、しかしケイ様。その金貨はちょっと……」
「それはちょっとした遺産くらいありますよ」
僕がギルマスからもらった金貨袋から適当にごそっとお金を取り出すと、二人が呆れたような反応をした。
「いいんだよ。僕はどちらかというとお金は寝かせない派なんだ。それより二人ともちゃんと食べるように。シルビアも筋トレ器具使っていいからね。カリンは教えてあげて」
「は、はあ」
「はっ」
跪くカリンに若干引くシルビア。もう遅いぞ。頼む、カリンに普通の仕草を教えてあげてくれ。
「ししょーーー」
ザルドがとてとて走ってくる。くっ、かわいいな。ショタだけど。
「ひん、もう行ってしまわれるのですか?」
「うん、ちょっと用事があるんだ……繁殖のね」
小声で付け足すと「ハッ」とした表情でザルドは頷く。
びしっと佇まいを直して、
「僕も頑張ります! ひん!」
と力強く答える。筋トレだけ頑張ってくれ。
「アニキーーじゃあなーー」
リーノウが走ってきて抱きついてくる。ぐふ、なかなかのパワーだが受け止める。
「お姉様あああん、今度は二人きりでえええ」
バルデはこっそり可視化しているプテュエラにまとわりつき、彼女を苦笑させていた。
「それじゃあ、もう行くよ」
「ケイ、今回は本当にありがとうございました。カリンちゃんとよく話しておきますね!」
「はっ、後のことは万事お任せください。このカリン、役目を全うしてみせます」
「「「しとさまーーーさよーーならーー」」」
「また来るよーー!」
カリン、シルビア、子供達の声に送られ、僕はプテュエラの背に乗って、デイライトを去った。初めての異世界の街、楽しかった。感慨深いな。眼下に家々が並ぶ……。
あっ! 家の見積もりするの忘れた!
…………
……
「おかえりなさい」
「おかえり」
(……!)
半日程のフライトを終えて絶死の森に戻ってきた。鬱蒼と繁る森の中に、ぽつんと伐り拓かれた場所。そこが僕の今の家だ。何だか急に寂しさがこみ上げてきた。
「あら、どうしたの?」
「早速とは嫌ですね」
留守番していたシュレアとベステルタ、二人が出迎えてくれた。思わず抱きしめてしまう。はー……。落ち着く。いい匂い。シュレアのボタニカルフレグランスとベステルタの甘い匂い。
(……!)
ん、リンカの主張が強い気がする。
ああ! 大きくなってるのか! ぴょこぴょこ幹を揺さぶって葉を振る。自慢したいのだろうか。かわいいな。
「もしかしてリンカ大きくなった?」
「なりましたよ。早くケイに見てほしそうにしていました」
もう僕の腰ほどの大きさになっている。この分じゃあっと言う間に追い抜かされてしまいそうだ。
「どうする? 繁る?」
獰猛な笑顔を向けるベステルタ。
即繁りか。それも悪くないけど。
「その前に荷物の整理とかさせてー」
色々買ってきたからなあ。えーっと何買ったんだっけな。確かシルビアから買ったものはまとめてしまっておいたはず……。
【シルビアから購入した品々】
・鍋類
大鍋、小鍋、雪平鍋。フライパン数種。
・包丁
三徳包丁、肉切り包丁、出刃包丁、ペティナイフ。
・その他調理器具
まな板、麺棒、ボウル、漬け壷、泡立て器、おろし金、ミートハンマー。
・食器類
大皿、小皿、お茶碗、ナイフ、フォーク、スプーン、ティーセット、テーブルクロス、食器棚。
・食材(どれも樽単位)
小麦、卵、香辛料、調味料、植物油、酒(とても大事!)などなど。
・机、椅子
「ずいぶんと買ってきたのね……」
「あの商人のシルビア? という人族から買い付けていたな」
「でも、これでここの暮らしがもっと豊かになりますね」
まあそのために行った訳だからね。家の見積もりは忘れたけどさ……。
【それ以外の品々】
・特大ベッド二つ。
・金貨五百枚(もう半分はカリンとシルビアに渡してきた)
・フランチェスカ(巨大戦斧)
・筋トレ器具
・屋台で買った食材(唐揚げとか)
「このベッドすごくいいわね」
「おお、寝心地も良いぞ」
「悪くないですね」
亜人娘たちがベッドの上で跳ねまわっている。そんなに喜んでくれると買った甲斐があったってもんよ。
その後は家具やら食器やらを整理して、備え付けられるものは備付けた。このベステルタ洞窟ハウスもずいぶんと様変わりしたよなあ。内装は普通のお家なのに、床や壁が岩だから謎の違和感がある。愛着あるけどね。
荷物を整理して一汗書いたら、温泉だ。
これを待っていた。
正直、デイライトでの暮らしは悪くなかったけど風呂に気軽に入れないのは辛かった。浄化スキルがあるから清潔さは保てると言っても、それとこれもは別。風呂は心の洗濯と昔から言われているし。
「ということで、皆で温泉行くよ!」
「いいわねー。私やシュレアは入っていたけど」
「私は出ずっぱりだったからな。嬉しい」
「ケイと入るのは嫌ですけど、温泉は良いものです」
おっ、そんなこと言っていいのかな?
お酒があるんだぞ?
「そっか、残念だよシュレア。シルビアから買ったお酒を出そうと思ったのにな」
「お酒があるの!?」
「シュレア、早くごめんなさいするんだ」
「な、何ですか。意味がわかりません」
目に見えて興奮する二人ときょどきょどするシュレア。
「シュレアは理由も無く、絶対に謝りませんよ」
つん、と顔を背けるシュレアを、僕たちは生暖かい微笑みで見ていた。
・温泉湖の一角にて
「ふぃー、極楽極楽」
温泉湖は今日もちょうど良い塩梅の温度だった。熱めだけど外気かひんやりしているからちょうどいい。
「やっぱり温泉は最高ね。しかもこのお酒。とっても美味しいわ」
「ああ、これぞ至福。ケイと契約してよかった」
「くっ……」
僕たちはみんな裸になって温泉で寛いでいた。四人とも一固まりになってくっついている。頭がのぼせそうなくらい暖かいけどそれが良い。
ベステルタのばいんばいんに挟まれ。
プテュエラのつんつんもふを当てられ。
シュレアの嫌視線ぽよよんに埋もれる。
たまに、息継ぎするみたいに水面から顔をのぞかせる僕の分身が、三人によってなぶられるのも素晴らしい。
まるで給水機みたいに搾られていく。
全員、こぼさないで全部飲み干していてマナーが良い。
しかも月がきれいだ。
月明かりの下、しっぽりねっとり繁り繁られ。おーい、ジオス神見てるか? この瞬間は感謝してるよ。もしあんたがこの幸福をくれたというなら、その恩くらい返すよ。
至福。こんな幸せ、前の世界では味わえなかっただろう。
僕がちびちび酒を飲み、ぷかぷか浮かびながら、ちゃぷちゃぷ搾られている横で、人外っ娘たちがわやわや話している。
「こんな美味しいお酒と、繁殖がすぐ側にあるなんて、亜人冥利に尽きるわよね」
「ああ、みんなとこうやってお酒が飲めて幸せだ。なぁシュレアぁ?」
プテュエラが顔を赤くしてシュレアにウザ絡みしている。こんな意地悪普段なら絶対にやらないよ。
「くっ、プテュエラがウザいです」
「シュレアが素直にならないからよ。ほらほら、貴方もお酒飲みたいんでしょ? ほーらほーら」
「あっあっ、ひどいっ、怒りますよっ」
ベステルタがシュレアにお酒を飲ませようとして、飲ませないごっこをしている。
シュレアは口を持っていこうとするが飲めない。
その度に僕のとっくりが強く握られアップダウンに動かされる。彼女の触手、柔らかくてスベスベなんだよ。
「はは、もういい加減飲ませてやれ、くぴぴ」
プテュエラはくぴくぴと喉で鳴きながら僕にもたれかかり、口元を啄んでくる。もう目がトロンとしているな。これはそろそろか。
「仕方ないわね。はい、シュレア。意地悪してごめんね」
「分かればよいのです。
……こくこく、うっ、くっ、これはっ、美味しいですね……」
シュレアもとろろん、とした目付き。初めて見る表情。たまらぬ。
月を遮るように僕は立った。
「ケイの準備もできたことだし、そろそろ繁るわよー」
「きゃ、きゃりり。そうだな。うふ、楽しくなってきたぞ。今日はかつのだ」
「繁殖しましょう繁殖しましょう」
おかしな様子の三人によって担ぎ上げられ、そのまま特大ベッドへ。プテュエラの風で乾かされながら、体中を啄まれたり、強く抱きしめられたり、絡め取られたり。だめだ、僕もよっぱです。
ベステルタは存外甲高く。でもパワフル。スポーツって感じ。
プテュエラは普通だけどたまに唸るようにして噛んでくる。
シュレアは今日はひどかった。めちゃくちゃに絡みついてきて、ドレインされた。普通に首を締めてくるのがやばい。樹木に獣性があるのかわからないけど、貪られた感じ。そして獣じみた声。
しばらく楽しんだあと、ぐちゃぐちゃになった身体を洗いにまた温泉へ。
そこで甘いスロー繁りをして今夜はクローズ。ベッドで泥のように眠った。
眠っている間、何度か腰が跳ねた。
たぶん、誰かが搾りに来たからだろう。寝ぼけているのか分からないけど。眠っている間も、各種口内ケアなど、成されるがままだった。
僕のどうしようできないところで、僕が蹂躙されている感覚がクセになりそう。
久しぶりに絶死の森に帰ってきた僕は、くぽくぽと究極の怠惰の中で眠った。
いつも読んで下さりありがとうございます。
しばらくは森です。
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