2話 幻想世界
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―ここは…?
そこは、とても不思議な空間で、なんというか、例えが思い浮かばない。まるで夢のようだ
「そういえば私、どうしたんだっけ?」
ふと思い出した。たしか、耳鳴りと頭痛がして倒れたんだっけ。でも、なんで私はここにいるの?
「なんだよここ!出れねぇじゃねえか!」
「ま…まぁまぁ落ち着いてくださいよ…!!」
「私たちなんでここにいるのかしらね。」
「不思議…ですね。」
声がしたと思って振り向くと、そこには4人の人がいた。キツい顔つきの少年、大人しそうな少年、青い瞳の少女、黒髪の少女。
「あんたたち、何者なの!」
私は言った。もし敵とかだったらどうしよう?
「えっと…僕たちはですね、ただここに来てしまっただけで…その…」
大人しそうな少年が言った。
…待って、来てしまったって言ってたよね?
「来てしまった?もしかして…あんたたちも耳鳴りがしたの?」
もしかすると、みんな私と同じようにしてここに来たのかもしれない。
すると、青い瞳の少女が言った。
「なっ…なんで知ってるのよ!?」
「やっぱりそうなんだね?」
「ぼ…僕も耳鳴りがした後にここに来ました…!」
「俺もだ。」
「…私もです。」
つまり、今ここにいる全員が耳鳴りしてここに来たんだ。
「まずは自己紹介しませんか…?」
大人しそうな少年が言った。
「そうね、そうしましょう!私は如月霧花よ。」
青い瞳の少女、霧花は言った。
「僕は辻十夜です…!」
大人しそうな少年、十夜は言った。
「俺は常磐北斗。」
キツい顔つきの少年、北斗は言った。
「……蝶原海琴です。」
黒髪の少女、海琴は言った。
「私は鶴見朱里。よろしく!」
私の自己紹介。
自己紹介したけれど、私たちこれからどうすればいいんだろうか…