ストーンでの初業務
ストーン初日に仕事がないと言うことで
アルスにくっついて、ルビーチームとの
共同業務であるゴブリンの巣の破壊に
行くことになった。
『そんなに荷物を持って、何日もかける
つもりか?』
アルスは苦笑いしながら
「俺なら今日中に終わらせて、とっとと
帰るんだがな、ルビーチームが
どのようなら作戦で考えているか
わからん!一応な!」
『なるほどな』
サファイアチームの時にもあった事だ
ちょっと隣町にコボルトの巣を破壊しに
行った時だった
チームは5人1組にされて、皆で行ったのだが
移動で1日、遊び1日、巣の破壊2日、遊び1日、
結局週末にかかってしまい、そこで2日休日
そして次の週の初日に帰った。
俺一人なら移動と巣の破壊、そして帰るまで
1日でやってしまう。
そう考えると今回も長丁場になるのか?
人員不足で他チームの仕事のサイクルが
長かったら?確かに夜勤などやっている
場合じゃない。
馬車の乗り合い所でルビーチームの4人と
合流した。
「あれ?アルス君は今日は一人じゃなかったの?」
ルビーチームのリーダーっぽいやつが
話しかけてきた。
「おう!彼は出勤初日でな!同行者だ」
「ふぅん、わかったけど分前は変えられないよ」
『ビクトルだ、今日はあくまで同行者だ
分前は必要無い』
ルビーチームのリーダーっぽい奴は
名乗りもせず
「わかった、まあストーンチームの出番は
ないと思うから見学しててくれ」
乗り合い馬車でゴブリンの巣の近くまで移動
し、この日は陣を展開して休み
活動は明日からとの事
アルスは一人愚痴る
「さっさと行って破壊してしまえば
すぐに帰れるのにな」
『確かに、陣を張る事自体が無駄だな』
アルスは笑顔でこちらを向いて
「やっぱりそう思うか!?良い奴が入ってきて
くれたな!」
『そんなに喜ぶことか?普通だと思うがな』
そんな会話をしながら休み、次の日
「うわぁぁぁ!助けてくれぇ!」
ルビーのチームの面々がホブゴブリン3体に
やられて逃げまどっている。
ちなみにルビーチームは4人いる。
『アルス、どうする?これ』
アルスは笑顔で
「助太刀する!」
『だよなぁ』
一人逃げ遅れて転倒したルビーのチーム員
「うわあぁぁ!」
ガキィン!!
「大丈夫か?」
アルスが攻撃を止める
「あ、ああ、助かった。」
「ルビーチーム!俺が攻撃を止めてる間に
攻撃してくれ!」
ルビーチームの2人が翻ってホブゴブリンに
向き直る
「よし!任せろ!」
ルビーチームの攻撃が始まるが
当たらない、弱いで可哀想になる。
一方別の所ではまだルビーチームが
逃げまどっている
「おい!貴様も加勢しろ!」
『良いのか?獲物を取っても』
「そんなのどうでも良い!早く加勢してくれ!」
『よし、行くぞ』
俺は刀を持ち身体強化魔法をかけて
ホブゴブリンに攻撃を仕掛けた。
ズバァ!!
簡単に1匹倒した。
「お、おお、やるじゃないか。」
『そいつはどうも、よっと』
さらにもう1匹に攻撃を仕掛けて
そいつも一閃で倒した。
その時ちょうどアルスも敵を倒した所だった
「シールドバッシュだ!」
『へぇ、アルスもやっぱり強いじゃん』
「ビクトルこそ凄いじゃないか!」
こうしてほぼ二人でホブゴブリンを倒し
お互いの強さを確認したのだった。