エピローグ
パートナーに浮気されてやけになっての初投稿です。
寮というものは、不均等で独特な文化・政治観を普遍的に備えているものである。数年間の学生活をそんな偏った住処を居場所とし、湯水を水道から垂れ流す如く過ごせるような人間は、大抵碌でも無い人間である。
否、碌でも無い人間と【なってしまう】という言葉が最適であろうか。
あのような生活の中、平常心を保ち穏やかに過ごすにはやはりその環境を日常とするだけの精神力を必要とする。大抵の者は野蛮で大雑把で煩わしい【あいつら】に、気丈な者は嫌気がさし出ていくか、気弱な奴は耐えに耐えてノイローゼになりその後の人生を棒に振るかの2択しか残されていない。そんな2択に転じることなく安易にその日常に溶け込み、またその居住地の異質さをすくすくと育む【あいつら】という生き物は、やはり根本的に碌でもない野郎であった。
かくゆう私が日頃長々と【あいつら】の悪たれ口を叩き世間様をほとほと困らせているのは周知済みである。また、私のゆう悪たれ口がコンプライアンスどうのと厳しい現代において、批判の的になり得ることも承知の上であった。人を蔑み見下した物言いが世間様に見つかってしまった暁には、私のか弱い心臓は、決して実態を見せぬ世間様の、気まぐれと些細な悪戯心から、下等な言葉で総叩きにされてしまうだろう。特段人に噛みつかれたとて何食わぬ顔で平常心を見せる演技派な私であるが、泣きながら寝床につくことは想像にたやすい。
私という人間はそう、人様に批判を頂戴して何食わぬ顔でいられる程気丈な人間でも、人様に偉そうな口ぶりができる程の人間でもなかった。それでも私が【あいつら】の悪たれ口を叩くのは、【あいつら】のことを当人共よりも特別に思っており、またその私の特別とする想いを【あいつら】も世間様も簡単に見抜いてしまってお許しになってくれるだろうと思ったからである。
続きも書きたいです