詩 魅了の魔女が支配した世界
「全てが私中心に動いている」
「皆が私を中心にして考えてくれる」
「何もかも私を優先にしてくれる」
世界の真ん中で
やるせない気持ちを抱えている
世界の中心で
皆が私を愛してくれるのに
どうしてこんなにむなしい気持ちになってしまうのだろう
敵もいて 仲良しじゃない人もいた
イジワルする人もいて 知らない人もいた
そんな ひどい かなしい つらい
そんな やさしくなくて きびしいだらけの
前の世界の 消えてはずの世界の
なくなったものの夢を見るの
どうしてだろう なぜだろう
「本当は」
「本当なら」
「本当にやるべきだったのは」
守るべきだった世界は
あっちの世界だと気づいている
それでももう 戻れないから
この私にだけ優しい世界で生きていくしかないの