お昼ご飯です
「おーい!お願いしてきたぜ!!」
アルト君の言葉に座っていた2人が立ち上がった。
「良かったぁ!俺ヨルっす。お願いします!」
「ガイです。よろしくお願いします!」
二人の周りには言っていた通り5体のオークが倒れていた。
「初めてモンスター倒すのに3人でよく頑張った」
ジーンさんに褒められてなんだか嬉しそうな3人に、1対1で解体を教えていくらしい。ダンジョンに吸収されてしまうことを考えたら早く動き始めないといけないのだとか。
「あら?これもしかして…やっぱり!ヨモギじゃない!」
「ヨモギですか?確か軽いケガ用の傷薬に使うものですよね」
「こっちでは傷薬に使うのね。でもね、これは単品じゃ無理だけどとっても美味しく食べる事ができるのよ」
ヨモギ餅にヨモギ饅頭、ヨモギご飯…食べたいものがどんどん出てくるわ。やっぱりお米や餅米は探すべきね。
「みなさんが解体している間に私は薬草採取してきますね!」
3人に声をかけてさっそくヨモギを探す。レンガ造りの壁に所々に生えているものが草ではなく食用の野草だなんて…なんて素敵なのかしら。
結局周辺でヨモギ、ハハコグサ、セリをこの階で見つける事ができた。このダンジョンもしかしなくても食材の宝庫じゃないの。おひたしが食べたくなったのでこうなったらお醤油も探さないと!和食を食べる事が目標よ!
「アリアさん薬草はとれたか?こっちは解体終了したぜ!」
せっせと薬草採取していたのでいつの間にか結構な時間が経っていたみたい。「ほい!」と講習代のオーク肉をわたされた。
「ダンジョンからでたら打ち上げしませんか?オーク肉で豚カツパーティーしましょう」
「トンカツ?なにかわからねぇがそりゃぜひお願いするぜ」
「さんせーい!!アリアちゃんのご飯ならなんでもたくさんたべちゃうよ」
「そうだな、ぜひご相伴にあずからせてもらおう」
「っと、それよりも思ってたより時間が経っちまったからここで昼飯にしちまおうか」
3階層には何階かに一つあるボス部屋があるらしくそれが終わってから昼食の予定だったけど、解体に時間を割いたのでこの階のセーフティーゾーンで昼食を取ることになった。
「あの、もしよろしければウォールのみなさんもご一緒にいかがですか?」
昨日サンドイッチは予定の数よりもかなり余分に出来てしまったのでせっかくなので3人にも声をかけてみた。
「え、いいんすか?実は午前中だけで行けところまで行って帰る予定だったんで何も用意してなくて…」
「「「腹ペコっす…」」」
「ははは!そりゃあいい!よし、飯にするぞ!」
そこからみんなでセーフティーゾーンまで移動して、買っておいた防水シートを広げた。そして他の人にご飯を出す時にわからないようにリュックの中に入れておいたポシェットからサンドイッチを人数分取り出す。
「海老アボカドのサンドイッチです!たくさんあるのでおかわりしてくださいね」
お皿だと違和感があると思い木の皮でできたもので包んでおいた。
「いっただきまーす!!んん?え!このパンすごいフワフワしてる!」
「うんめー!!俺硬いパンしか食べた事ないっす!」
「む…このソースもなんだかクセになる味だな」
「美味しい…俺人生で一番美味しい食べ物を今食べてる気がします」
「うん、確かにこのソース何かわからんがうまいな!やっぱりアリアさんの作る飯は最高だ!」
良かった…この世界に硬いパンしかなかったからそれが普通になってただけで柔らかいパンはやっぱりみんな好きなのね。お城でも硬いパンが出てたくらいだから…みんな疑問に思わないのかしらね。
「お兄様やユリウス様にもいつか食べてもらいたいわね…」
「きっと、きっとお2人にも食べてもらえる日がきます。それまで私がお側でアリア様をお支えしますので頑張りましょう」
ぽそっと呟いた私の言葉はミナには聞こえてたみたいで小さな声で返してくれた。
そうね、お兄様に会える日が来ることを祈って私たちは頑張って生き抜きましょう。




