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「今日は二人客を連れてきたわ。歴史に残るサプライズデーでもあるわ。あなたたちは忙しくなると思うけどね。……さ、顔を上げなさい」


 そう言われ、平伏しているローブをまとった男性二人が顔を上げた。


 儀式か何かのように長椅子に等間隔で置かれた蝋燭の灯りは、二人の男性がどちらも若くはないことを示した。

 一人はもう白髪の方が圧倒的に多い。一人は首が太く、あまりローブの似合わない男だった。


 男性二人は橙色の髪と赤い目をした神父服の女性にまっさきに目をやった。

 それぞれ神でも見た感激した面持ちになったかと思うと、次いで別の二人に目が行く――


 一人は銀糸のような髪と、銀色の目に虹色の光彩を持った妙齢の女性。

 もう一人は、黒い髪に濃褐色の目をした少年だ。銀髪の女性よりも若く見える。


 銀髪の女性は性格の明暗がすぐにも分かりそうな自信たっぷりな表情。

 それとは逆に黒髪の少年の表情は硬く、平伏していた男性二人を静かに見つめている。


「紹介するわ。銀色の髪が銀竜ね。……そして! 黒い髪の方が、これから私たち七竜の上に立つことになった氷竜よ!」


 橙色の女性の舞台役者のような熱のこもった紹介に、男性二人は感嘆の息を吐いた。


 銀髪の女性は腕を組んでは何度か頷き、橙色の女性の紹介に納得のいく様子を見せていたが、

 黒髪の少年の方はピクリと一度眉をしかめ、ほんのわずかだったが、首を傾げただけだった。



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