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作者: スーホ

深夜、愛犬の散歩のコースに少し広めの公園がある。


広いと言っても駐車場に換算して30台ほど駐車できる程度の広さ。

その公園には遊具がいくつか設置されている。


公園には等間隔に街灯が設置されており、深夜でもほのかに明るい。


その公園の横を通るのだけど、いつも遠目にみて公園に誰かがいるように見える。


ぶら下がる系の遊具に黒い影がぶら下がってるようにも見えるし、ジャングルジムの中腹に人影らしきものが見える時もある。


近づいてみると、そんな影はいつの間にか見えなくなる。


別の遊具などの陰でそう見えるだけなのかもしれない。



しかし、ごくまれに実際に人がいる事もある。


おそらく、深夜の散歩中にかるく運動でもしようというのだろう。

懸垂をやっていたり、鉄棒をやっていたりするのを目撃する。


そうした人も遠目には先に書いたような、ぼんやりとした人影として見える。


近づいてみて、影が動いているのを見て あ、今回は本当に人がいたんだ とわかる。



人影が見えても、実際に人がいるケースとそうでないケースが存在する。


人がいない時、いったい何の影が見えているのか それがわからない。


雲梯などの下にぶら下がっている全く動かない影。

近づけば近づくほど薄れてゆき、やがて見えなくなる立像。



いつも同じあたりに影が見えるので、一度そのあたりをつぶさに確認したところ、遊具の何本もある柱のうちの一本だけやけに錆びているのを発見した。


他の柱もそれなりに劣化はしているが、一本だけ塗装が剥げてかなり錆が進んでいる。


錆びが影になるはずもないが、それくらいしか違いが見つからない。


だからなんだという事もなく。


毎夜 正体をつかもうと影の立像に目をすがめている。


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