宿の朝食は絶品!
お久しぶりです(*^^)v
長い間の休みでしたが、とうとう今日から復帰です!
再度、応援よろしくお願いします!
「ふわぁ...んん、はぁ、良く寝たぁー」
小鳥のさえずりが聞こえてくる
だが、昨日とは違いその声は窓の外からだ
昨日のも悪くはないが、本当の快適とはこのことだろう
「とりあえず朝食にしよう。どこで食べようか...」
そういえば下でリリアさんのお父さんが朝食を作ってるって言ってたな
どんな人かも気になるし行ってみよう
一階に行ってみると昨日は布がかけられてあった場所に、カウンターが出来ていた
こう、なんというか、洋風の居酒屋?みたいな
ま、そういう感じよ
朝は泊ってるっぽい人しかいないみたいで、数人で座る用のテーブルはすっからかんだ
みんなめっちゃ欠伸するやん
カウンター前の厨房と思われる場所にも人がいる
なんか本当に居酒屋のおっちゃんみたいな体格だな
男気あふれる大黒柱!って感じだ
「すいません、注文したいんですが。」
「あい!オススメはラフクのぺぺ焼きだぜ!」
俺、その料理名じゃ焼いてることしか分かりません
「あの、ラフクって何ですか?あとぺぺも。地元が凄い田舎で。出て来たばっかりなので知らないものばっかりなんですよね。」
「まさかラフクも知らんとはな、一体どんな辺境だ...。まぁいい、ラフクとぺぺについてだったな。
ラフクはとにかくさっぱりとした魚だ。あんまり濃い味じゃあねぇから、朝にはよく使われるな。ここらじゃ一番手に入りやすい魚で、どこの店に行っても一品位は置いてあるだろうよ。んでもって身も詰まってるから兄ちゃん位の年のお客さんには大人気だ。」
おっちゃんの口ぶりからして、結構な人気メニューらしい
確かに朝から濃いのは胃もたれしそうだしな
手に入りやすいってことは安いってことだろうし、安くて美味しくて、さっぱりしてて、朝にピッタリで。
ラフク、お前万能すぎんか。
「それとぺぺだったな。...悪い、俺、人に味を教えたりするのは苦手なんだ。味の良しあしなんかは結構分かるほうなんだがな。ま、そういうことでよ。ちょっと伝えるのは難しそうだし、なんなら舐めてみるか。はい、この粉だ。」
「え、悪いですよ。」
「気にすんな、気にすんな。こんなもの減ったようで減ってないようなもんだ。金は要らねぇから、ちょっと舐めてみろ。」
「ん...じゃあ、お言葉に甘えて。」
おっちゃんから受け取った皿には少し赤みがかった粉が乗っていた
指先に少しつけて舐めてみる
「ん!美味しい!」
少ししょっぱくて塩みたいだ
まさかこんなに早く塩に似たものに出会えるとは
今まで読んできたラノベとかだとめっちゃ時間かかってたが、思ったよりこの世界快適?
「だろ!ぺぺは安いしどこにでも売ってるからな、色んな料理に使われるんだよ。それこそ家で自分で作ることだって出来る。どこいってもペペを使った料理は大量にあるからな。料理名にぺぺとは書いてなくても材料には入ってたりするぜ。気に入ったなら今度自分でも作ってみたらどうだ。まぁ、お前の隣にいる奴らは料理が面倒くさくて自炊なんか一度もしたことがないらしいが。」
「「「「へへへ、甘く見て貰っちゃあ困りますよ。」」」」
おお、見事なハーモニー
「ったく、ところでどうするかは決めたかい?」
ああ、そういえば朝食に来てたんだった
いやー、盛り上がってしまって、すっかり忘れていた。てへぺろ!
「はい、じゃあラフクのぺぺ焼きでお願いします!」
「あい!少々お待ちくだせぇ!」
おお、カッコいい
長年やってるのか見事な手さばきだ
みるみるうちに完成に近づいていく
「あい!出来上がり。」
はっや。
「じゃあ、いただきます。」
「ん?なんだその『いただきます』ってのは。」
あ、これはもしかしなくても、いただきますって何だ事件か?
いいねぇ、テンション上がるねぇ
じゃあ、こちらもテンプレでかえさせていただきます
「ああ、地元の習慣で。作った人や、生き物に感謝をして食べさせていただく、って感じの意味を込めて言うんです。」
「へー、面白いな。聞いたこともないが俺も今度から使わせてもらおうか。」
「良いと思いますよ。感謝をして食べるのはとてもいいことです。」
「じゃあ、改めて。いただきます。」
ラフクを一口サイズにとって食べてみる
「うまい...」
思わずそんな言葉が出てしまった
例えるなら白身魚の塩焼きって感じだ
「そう言ってくれると嬉しいぜ。なんせこれは俺の一番得意な料理だからな!」
「レイアーの作るラフクのペペ焼きは絶品なんだよな...俺も初めて食べた時はびっくりしたよ。」
隣に座っているおじさんもそう言う
この世界の人は料理が上手いのかとも思ったが、おっちゃんが上手なだけなのかもしれない
というか、このひとレイアーっていうんだ
もっと筋肉だるまみたいなゴベル!みたいな感じの名前だと思っていた
「ところで兄ちゃんよ。見たことない顔だが、夜に訪ねてきたっていうのはお前か?」
「あ、はい。なんで分かったんですか?」
「ん?ああ、いつもここで飯作ってるからな。入ってくる人の顔は全員覚えてるんだ。昔っから記憶力だけは良かったからな。」
「いや、いくらなんでも良すぎでしょ。」
そんな会話もしてないのに人の顔全部覚えてるとかヤバすぎんか?
「まぁ、こまけぇ事は気にすんな。これから用事もあるんだろ?さっさと食べて頑張れよ!」
「はい!」
昨日とはまた違う、活気溢れる朝となった
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