収納スキルはとんでもスキル⁉
最近更新が遅れたり、出来てなくってすみません。
書き溜めがなくなってしまったので、少し投稿ペースは落ちるかと思います。
最低でも一周間に一部は投稿しようと思いますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします
その分皆様に喜んでいただけるような話を書けるよう精進いたしますので、応援等よろしくお願いいたします!
「で、今度は何をしたんだ?」
「ええっとぉ...」
俺は今マリアさんに連行されギルドマスター室にいる
その結果なぜか絶賛尋問中である
「報告します。イツキさんが約1時間足らずで採取してきたユレア草が約20000本程ありました。ですが、こちらよりも大切な案件があります。」
「そ、それだけでも俺は十分驚いてるぞ?イツキ君、一体何をしたのかな?」
ギルマスの目線が怖い
もう誰でもいいから助けて!
『水魔法【水刃】を使用されますか?』
いや、詩音さんそれは大丈夫だから
「報告します。イツキさんは収納スキルを持っているようです。」
「何!それは本当か!」
ギルマスがガバッと立ち上がり、こちらを凄い剣幕で見てくる
あ、あの、怖いんですが...
「ほ、本当です。」
帰り道にマリアさんから収納のスキルを登録しておいたと言われたからスキルということでいいのだろう
あ、あとギルマス顔が近いです
爺さんじゃないけど、俺も男と顔を近づけてお話をする趣味はありません
「はぁ~...君は本当に次から次へと厄介ごとを...マリアちゃん、その場で見ていた冒険者は?」
「幸いなことに数名程でした。現在は外に出ないように出口を封鎖しております。」
「ありがとう。仕事が早くて助かる。イツキ君、いいかい?収納スキルっていうのは伝説上にのみ存在するスキルだ。そんなスキルを君が持っていると広まれば、俺が上層部に報告をしなくても王城によばれるかもしれないぞ?いくら田舎だからってこれくらいは知ってるだろう?一体どんな辺境から来たんだ...」
とんでもないスキルだとは思っていたが、まさか伝説上のスキルだったなんて...
爺さん、ありがたいけどこのスキルは俺には荷が重すぎですっぜ
人目につかないところでは使ってもいいだろうが
今度からはバッグとかを媒介して手で取り出すようにするか
「普通の田舎です!」
俺は満面の笑みで答える
「はぁ...とりあえず今いる冒険者に俺直々に忠告をしておこう。」
そんなため息吐かなくてもいいじゃないですか
俺だってこんなスキルだと思ってもみなかったんですよ...
「この噂が広まってしまえば一大事です。ギルマス、いつも以上に厳しめに脅してくださって構いません。」
なんか今不穏な言葉が聞こえたと思うんですが...?
二人に付いて行き受付の前まで行く
さっきは気付かなかったが確かによく耳を澄ませると俺の収納スキルについての話題で持ち切りみたいだ
「聞け!冒険者諸君!」
ギルマスの大きな声に冒険者全員がこちらを向く
心なしかみんなちょっと震えている気がするんだが...
「先ほどこの少年が収納スキルを使ったのを見ただろう。絶対に他言無用だ!パーティーメンバーも家族もだ!とにかく誰にも話すな!もし誰かに話したら...」
スパアァァアアン
あ、何かとんだ
あぁ、首か
...首?首!?
あ、人形か
ん?ちょっと待て
今、手刀で人形の首を切ったのか?
しかもなんかすっごく硬そうな人形なんですけど
俺はどうやらギルマスをあまく見過ぎていたようだ
「こうだ!」
人形の首を持ったギルマスはいつもに増して怖い
ギルマスがそういう格好をとると犯罪者にしか見えないんでやめてもらってもいいですか?
「ん?イツキさん何か顔色悪いですが大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です...」
全然大丈夫じゃないですー
「ということで、状況は把握してくれただろう。ここまで言って他言するような愚かな奴はいないと思うが、もし見かけたらすぐに言うように。情報提供してくれた奴には報酬をやろう。もちろんだが!こいつに危害を加えるなんて事をした日には...どうなるか分かってるよな?」
みんなブンブン首振ってるよ
みんなそれ以上振ると首もげそうで怖いからやめなさい
「それでは解散!各自、自由行動だ!」
自由行動、それはすなわちここに居ても良いという事だが、その場に残る者は誰一人と居なかった
ギルドから出ていく背中が小さく見えたのは、きっとドラ〇もんのせいではなく、ジャ〇アンのせいだろう。
全員が出たところでギルマスも気が抜けたようだ
「ふぅ、これでとりあえず大丈夫だろう。マリアちゃん、さっきここに居た奴らの詳細まとめておいてくれ。出来れば急ぎで。」
「はい、分かりました。では先に戻らさせて頂きます。」
「あいよ。」
そう言い残しマリアさんは受付の奥へと入っていく
「それにしても、あの脅し方は酷くないですか?」
確かに大切な事なんだろうが、ちょっと脅し方が怖すぎるというか...
人形の首出すのはやめて頂きたい...
「はあ...ったく、君はほんとに何も分かってないな。元と言えば君が迂闊にあんなとんでもスキル出すからこんな事態になったんだぞ?それにあんな風には言ったが、実際に首を撥ねたりはしない。大体、ああでもしないと君の安全が危ういんだぞ?一人の命と死にそうな位怖い脅し、どっちか大切か位はわきまえて話せ。」
「ごもっともです。」
あまりの正論にぐぅの音も出ない...
「それと、これは報酬だ。色々ありすぎて忘れていたかもしれないが、本来は依頼終了それで終わり。のはずだったんだからな。」
「いちいち嫌味を言わないでくださいよぉ...」
袋の中からはお金がか擦れ合うジャラジャラという金属音が聞こえる
それにしても...
「おっも!!!」
重いぜ
お金が沢山あるのは嬉しいが精神的に疲れている俺にはちょっとしんどい...
「そりゃそうだ。あんな量を一度に換金したらそりゃそんな重さにもなるだろ。ちなみに銀貨30枚と大銅貨7枚だ。」
「そんなにですか!?」
通貨については転生前に爺さんから聞いた
日本の単位で置き換えるとこうだ
鉄貨・・・一円
小銅貨・・・百円
大銅貨・・・千円
銀貨・・・一万円
金貨・・・百万円
白金貨・・・一千万円
白金貨なんかは殆ど使うことはなく、一般市民ではお目にかかれることもないらしい
で、俺の貰ったお金を換算すると...三十万七千円というわけだ
結構凄ない?
「普通ユレア草は一本、鉄貨十枚なんだが君が持ってきたのはどれも品質が凄く良かったからな、一本、鉄貨十五枚になったんだ。」
「はぇー...それはなんともありがたいです。これは収納に入れておきます。あ、人前では袋を媒介して入れたり取ったりしますから心配しないで下さい。」
「ああ、ついに俺の心まで読めるようになったか。ま、これで宿代は出るだろ。今日は早く良い店見つけて寝な。明日からもバリバリ働いてもらうからな。」
「はい!明日も来ます。」
ギルドを出るともう空はかなり暗くなっていた
「さて、宿探ししますか。」
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