初めての依頼
主人公の名前を間違えるという大失態をおかしていたことに今頃気が付きました
今まではトウヤとなっていたのですが、正しくはイツキです
紛らわしいことをしてしまい、本当に申し訳ございませんでした<m(__)m>
冒険者登録を終え、ようやく自由で気ままな冒険者生活が始まる!
そう意気込んだのは良いんだが今は目先のピンチを乗り越えることが重要だ
知り合いもいない、金もない、宿に泊まる金は当然ない...大ピンチである
ということで、俺は疲れている精神に鞭を撃ち依頼を受けることにした
マリアさんの説明を聞いたところ、冒険者になるに当たって知っておくべき事を沢山教えてくれた
まず、一般知識として冒険者はF~Sまでのランクに分かれているというのを教わった
俺は試験の合格ラインを大幅に超えたことから特別にDランクから始めさせてもらえる事になった
ギルマスは「本当はBランク位から始めさせたいのだが、」と言っていたがあまり新人冒険者を優遇しすぎると目をつけられて色々絡まれやすいらしいので、Dランクからにしたらしい
どうも実際に体験したような口ぶりだったが、まさかギルマスがそうだったとかではないよな...
いや、気にしないでおこう
そしてもう一つ重要と教えられたのが、受けられる依頼の難易度だ
依頼にもランクが設定されているらしく、余程の特例でなければ冒険者が受けれる依頼は自分のランクの一つ上か、それ以下らしい。
だが、Bランクからは難易度が爆上がりらしく、CランクでもBランクの依頼は受けれないという
Bランクの依頼を受けるにはCランクからBランクに上がるための試験をまたしなければいけないらしい
俺はDランクなので、C~Fまでの依頼を受けられる
マリアさんに依頼をしたいと言うと、もう遅いのでやめたほうが良いと言われたが無一文なのでどうしてもと頼むと、一つの依頼を提案してくれた
それがこれだ
[ユレア草の採取]
・常時依頼
・全ランク
・上限なし
・10~15㎝の物のみ
このような依頼の紙はギルド内にある掲示板に貼られてあるので、そこから自分の身の丈にあったものをとりマリアさんなどの受付の人に依頼を受ける承諾をしてもらう
自分でよいものが分からなかったら、マリアさんなどにオススメを聞くのも良いらしい
今回の依頼は近くの森の浅い場所でたくさん採れるらしいので、忙しくて時間が無い時にもってこいなそうだ
正直全然分からないし、マリアさんにオススメを言ってもらえるのはありがたい
でも、今度は討伐依頼何かもやってみたいな
森というのは俺が転移してきた森とはまた違い、冒険者専用の比較的安全な森の方なそうだ
今もその森を目指して歩いている
西の方にある住宅地を抜けたとこと聞いていたのだが...中々見つからない
っと思っていたら森が見えてきた
日が落ちるのにもう1時間もなさそうなので少し早歩きで向かう
森の前には俺が街に来た時と同じような門番みたいな人がいる
「止まれ、冒険者か?個人登録証カードを見せろ。」
「はい。」
やましい事があるわけでもないので大人しくカードを出す
〈個人登録証カード〉
姓名:アキグチ・イツキ
年齢:14
出身地:アゴメ
犯罪件数(前科も含め)現在:0 前科:0
レベル:5
所属:冒険者ギルド(エルワロール国)
健康状態:良い
借金:銀貨5枚
よく見ると前まで相当なしだった所属の欄が冒険者ギルド(エルワロール国)になっていたり、レベルが3から5になっていたりした
レベルが上がっているのはギルマスと戦ったからだろうか?
「よし、通っていい。だが、夜は危険なのであまり遅くまでいないように。」
口ぶりからすると強制ではないのだろう、言われてもないのにわざわざ注意をするなんて凄い良い人だな
「分かりました。ありがとうございます。」
特に問題もなくさらっと抜けれたので早速採取をさせてもらう
本当なら一本一本よく見て採取しなければいけないのだろうが俺の場合はそんな面倒な事はしなくていい
なぜなら!俺には【鑑定】があるから!
これがあれば採取依頼は一瞬で終わる
どうせならたくさん採ってお金をがっぽがっぽ稼ごう
「【鑑定】」
ユレア草を見つけたい物に選択する
電子パネルを見てみると一部の場所に沢山の赤い点の反応があった
どうやら群生地だったようで、そこに行ってみると依頼に行く前にマリアさんに見せてもらったユレア草と同じものが大量に生えていた
いくらでも生えると言っていたので、遠慮せずどんどん採る
そして自慢のスピードを活かし、場所を転々としながらどんどん採りまくる
その結果
「約2000本も集まってしまった。」
今までは一か所に集めて置いていたので良かったが、持って帰るにはこの量を入れれる袋もない
すこし調子に乗りすぎたな...
『マスター、前マ』
「あ、はい。爺さんからの特典があるんですよね。説明だけお願いします。」
この流れは何度もやってきた
間違いない
『お察しの通り、前マスターから収納の特典を貰っています。頭の中で収納したい物を念じると別空間の中に収納されます。あったものがパッと無くなるので心配されるかもしれませんが、成功している証なので安心してください。取り出したいときも同じように取り出したいと念じればその場に出てきます。量を設定したりすることもできるので上手く活用するといいと思います。』
爺さんはもしかしてドラ〇もんなのか?
必要な時に最高のスキルが必ず現れる
俺そろそろ爺さんが不気味に思えてきたよ
まるでこの事態が起こることを最初から知ってたみたいに次々ととんでもない特典が出てくる...
もう、気にしたら負けだ
考えるのを放棄して、俺はユレア草を収納してみた
すると本当にその場から何一つ残らずきえていた
少し感動したぞ
そして、やることを終えた俺は踵を返してギルドに歩き出した
その後は特に問題も無く、ギルドまで戻ることが出来た
「マリアさん、ユレア草の依頼の報告に来ました。」
「イツキさんでしたか。はい、ではここにユレア草のを置いてくださいって、ユレア草はどこに?」
「ああ、ここですよ。」
不思議そうに首を傾げるマリアさんの前に俺はユレア草を取り出した
念じてみると本当に簡単に取り出せて、目の前にユレア草の山が出ていた
「・・・今、どこから?あとこの量は何ですか?」
「たくさん採れましたから別空間にしまっておきました。」
「そうですか。ではギルドマスター室へどうぞ。」
死んだ魚のような目をしていたマリアさんに連行され俺はギルドマスター室に連行されたのだった
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