試験開始
昨日は投稿できなくてすみません!
ラノベの調達の旅へ出ていました
昨日も投稿していないのに今日も投稿を遅れるとは...
誠に申し訳ございません<m(__)m>
「ど、どうしました?」
あまりの大きな声に驚いてしまいマリアさんの言った言葉を聞き逃してしまった
「全適正ですよ、全適正!クリスタルが全色光ってます!こんなの大陸中どこを探しても誰一人いませんよ!」
「え、それってもしかしてヤバい感じですか?」
あれ?これもしかしてヤバい?
自由で気ままな冒険者生活が送れなくなっちゃう感じ?
俺、そんなの嫌だよ?
「ヤバいどころか...ちょ、ちょっと待っててください!」
「え、あ、ちょ、」
あー、これはヤバい
実にヤバい
凄くヤバい
爺さん、もうすこし何とかならんかったんですかね?
~神の爺さんside~
神は一人地上を見ながら言った
「わし、知らんもん。」
~イツキside~
「イツキさーん!」
用事を終えたらしいマリアさんが戻ってきた、
後ろにすっごく強そうな男の人を連れて...
「えっと、マリアさん?そちらの方は...」
恐る恐る聞いてみる
「俺はヴェルダー・コレンク、ここのギルドマスターだ。」
ヴェルダー・コレンクと名乗ったそのギルドマスターはやはり冒険者ギルドの長といっただけあり、ガッチリとした体型をしていた
肌の見える腕や足には剣を交えた時の傷のようなものがいくつかある。歴戦の証といったとこだろうか?
見たところそこまで若くはなさそうだし、若いころは結構ヤンチャしてたのかもしれない
俺のイメージだともっと筋肉だるまみたいな人だと思っていたんだが、そうでもないらしい
街を歩いてた時に見た冒険者よりちょっとごついくらいで、程よく筋肉がついていた
強そうだとは思っていたがまさかギルマスとは
「自己紹介はこのくらいでいいか。では早速本題に入ろう、確か魔法は水刃しか使ったことがないんだったな。」
「はい。」
「じゃあまずはそれだけでいいだろう。奥の的に向かって撃ってみてくれ。」
ギルマスがそう言って指したのは5m位先にある中心に赤い点がある的だった
地球と同じなら多分あの赤い点に向かって撃てばいいのだろう
「【水刃】」
俺は赤い点を目指して水刃を撃つ
刃の形をした水はとてつもないスピードで的の中心へと向かっていく
そして水刃がなくなった時には
的には一つの穴が出来ていた
「まさか命中させた上に貫くとは...これはとんでもないルーキーが入ったな。」
ギルマスもこれは流石に予想以上だったらしく感嘆の声をあげている
穴を開けてっしまった...
壊してしまったのに何もしないのは流石に悪い
とはいえ、修理代なんかを出せるわけでもない...
どうすればいいんだ!
「すいません、ほんとなら修理代を出したいんですが、今手持ちの金が無くて...お金が入ったら必ず返します!本当にすみません!」
仕方ないので精一杯の気持ちを込めて謝罪をする
「どうやらトウヤ君はこの的がミスリル製ということを知らないようだね。大丈夫なのかい?金貨20枚はくだらないよ?」
金貨20枚...
お金については知らないが、ギルマスの口ぶりからするととても払える量ではないのだろう
俺、もしかして借金地獄になるのか!?
「み、ミスリル製...」
「そこでだ、取引をしよう。君がもしこのギルドに必ず入ってくれるのなら、金貨20枚は免除しよう。どうだい、いい取引だとは思わないかい?」
「それでいいです!元々ここに入る予定でしたし!」
金貨20枚には釣り合わない取引の気もするが、これで借金地獄にならないで済むなら何も言わず受け入れよう
「それなら良かった。ところでイツキ君、君は剣も使えるのかい?」
剣は正直使ったことないし、上手く扱える気はしない
『マスター、前マスターの特典により剣も十分使えます。勝手に身体が動いてくれると思いますよ。』
爺さんは俺に膨大な量の特典を付けてくれているらしい
「多分、使えます。小さい頃からよく振ってきたので。」
本当は前世で剣道を小3位の時に習い始めて2年程でやめてしまった位の経歴しかないが...
ここは詩音さんを信じて当たり障りのない言い訳で流しておく
「そうか、では軽く模擬戦をしよう。」
「え!ギルマス流石にそれは...代わりの冒険者に努めさせたほうがいいですよ!怪我させたらどうするんですか!」
マリアさんが反対の声を上げる
「まぁまぁ、いいじゃんかマリアちゃん。トウヤ君の実力からすると剣の方も凄そうだし、他の冒険者がやって怪我でもしたら、それこそトウヤ君が医療費払わないといけなくなるんだよ?どういうわけか無一文みたいだしさ!」
「それは、まぁ...分かりました、いいですよ!お好きにしてください!」
「それに彼とも戦ってみたかったしね!」
「どう考えてもそっちが本意ですね...もう口出しはしませんけど。」
「と、いうことで配置について、イツキ君。」
ギルマスに促され白い線の引いてある配置につく
「始めの合図でスタートです。イツキさん頑張ってください!」
マリアさんの温かい声援に応えれるよう頑張ろう
「それでは、始め!」
勝負は一瞬でついた
「まさか俺がこうも簡単にまけるとは...イツキ君、君の勝ちだよ。」
「まさか、ギルマスに勝つなんて...」
二人共呆然としているが一番驚いているのは俺だ
気が付いたら俺は猛スピードでギルマスに突進していた
目の前まで近づいたと思うとギルマスの背中に回り、もらった木剣をギルマスの背中に突き出していたのだ
しかも寸止めで
なによりその動きを違和感なくすることが出来たのに俺は驚いていた
まるでその動きを何年も前からずっとやっているかのように染み付いていて、今も驚きはあるが違和感という感情が全く湧いてこない
「イツキ君、君は一体何者だ?」
「ただの田舎から出てきた一般人です。疑うのなら個人登録証カードを見せてもいいいですが。」
「言えないということか。まあいい、ここで働いてくれるなら本望だ。上層部にも報告はしないでおこう、そんな義務はないしバレても言い訳はできるだろうしな。こんな逸材逃すにはいかない...君もその方がいいだろう?ここまでやったのだからその力十分に発揮してくれたまえ。期待してるよ、イツキ君!」
「はい。」
ギルマスの寛大な処置に感激しながら俺は大きくうなずき返事をした
その後、マリアさんの指示に従い色々な手続きをすませ、俺は晴れて冒険者となった。
「これで俺の自由で気ままな冒険者生活の始まりだ!」
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