第六話
訓練内容に悩みますね。
(さてと、家の目の前まで来たのは良いんだけどなんかな~。今の俺はソウルであってソウルでないって感じだからな。いや、迷っていても仕方ない。とりあえず扉を叩いて家の中にいるか確認しよう)
ソウルは扉をに二回ノックした。
すると中から黒髪で見た目三十代後半、人懐っこそうな顔をした女性が出てきた。
「はいはい、どちらさまで・す・か・・・ってソウルじゃない! 一体どうしたの!?」
ソウルの母、ノレルはいきなり帰ってきた息子に驚いていた。
「た、ただいま母さん。えっといろいろ理由もあって一旦帰ってきたんだ」
ソウルはなるべく違和感がないように元のソウルの口調で話した。
「そうか・・・ってことはクロウリアちゃんも一緒なのかい?」
クロウリア・・・ソウルと一緒にパーティーを組んでいた幼馴染の女の子だ。
ソウルは今ここで話すことではないと思い言葉を濁した。
「いや、一緒ではないんだ。そのことも後で話すよ。
それと、紹介したい子がいるんだ」
そう言うとソウルはレオネを手招きして呼んだ。
レオネはもじもじしながらノレルの前に来た。
「えっと、その・・・レオネです。ソウルさんに一緒に冒険者にならないかと誘われて一緒にパーティーを組む予定です」
レオネは若干したを俯きながらレオネに自己紹介した。
「あらあらこんな可愛い子捕まえてやるじゃないソウル! でもそれだとクロウリアちゃんとは・・・」
母さんのテンションがやけに高い。後後半は声が小さかったのでいまいち聞き取れなかった。
「とりあえず中に入りましょ。あの人もそろそろ帰ってくるはずだからその時にいろいろを話してね」
「わかったよ。ほら、レオネも入って」
「お、お邪魔します!」
そうしてソウルの父が帰ってくるまで冒険者になってから大変だったことなどをノレルに話していた。
そしてソウルの父・・・ドランが帰ってきてから家に帰ってきた経緯を話した。
「そうか・・・まぁ、とりあえずはスキルの使い方がわかって良かったなソウル」
ドランはそい言いながらソウルの頭を撫でた。
ソウルは前世も含め久しぶりに頭を撫でられたことで少し照れていた。
「しかしクロウリアちゃんとパーティーを解消してしまったのか・・・」
ドランのがっしりとした顔に心配の色が浮かんでいた。
やはり女の子の冒険者が一人で行動するというのは親、またそれに近しい者なら心配になるのが普通なのでドランも息子の幼馴染のことが心配になった。
「クロウリアなら大丈夫だよ父さん。すでに新しいパーティーに入ったって聞いたし、それにクロウリアは強いから変な男が寄ってきても追い返しちゃうよ」
「そうか、そうかもしれないな」
ドランもクロウリアの恩恵スキルを知っているのでその光景が頭に浮かび苦笑いしていた。
「それじゃあソウルとレオちゃんは一年間はここにいるのね」
「まぁ、そうなるね」
「わかったわ。ごはんの事は私に任せなさい」
ノレルはまた息子と一緒に暮らせるのが嬉しいのか張り切っていた。
「そうだ、父さん。これを」
ソウルはドランに金が入った袋を渡した。
ドランは袋の中身を見て一瞬驚いたが直ぐになぜソウルが袋に入ったお金を渡してきたのかを理解した。
ちなみに中には合計で金貨三枚と銀貨二十枚分が入っていた。
「これからの一年はレオネと一緒に強くなるためにほとんど時間を使うからそれはその間家の事を手伝えない分として受けっとっておいて」
「・・・わかった。これから一年、悔いの残らないよう頑張るんだぞ」
こうしてソウルの再スタートに向けての準備期間が始まった。
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