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第十話

ソウルとレオネはギルドの門の前にたどり着いた。


「さてと、ロウキ。悪いんだがそこの従魔用のスペースで待っていてくれないか」

「グル!!」


ソウルは了解、っといた感じで従魔用のスペースに移動した。


「それじゃ、入ってレオネの冒険者登録を済ませてパーティーを組むか」

「そうですね。ぱぱっと済ませてしまいましょう」


二人は扉を開け、ギルドの中に入った。


レオネは受付や素材の買取所の隣にある酒場の酒の匂いに鼻を抑えていたがソウルは感慨深そうにギルドの中を眺めていた。


(ここには挨拶するときに一回来ただけだったからなあんまりゆっくり見てる暇がなかったからこうしてみるとやっぱ凄いな。漫画とかで見た感じと同じだから。それに俺はそんなに酒の匂いが嫌いなわけじゃないしな。木の香りもあって逆に落ち着くって感じだしな)


ギルドの中の様子を眺めていたソウルに見た目三十代ほどの男厳つい顔をした男が声を掛けてきた。


「おい、お前ソウルだろ。久しぶりだな! あれだな、お前がスキルの使い方が分かったから一旦故郷に戻るって言ってから一年くらいか?」

「お久しぶりですズレンさん! そうですね、僕がこの街を離れてから大体一年くらいが経ったと思いますよ」

「そうかそうか、そんなに経っていたか。それで肝心のお前自身は・・・・ほお、いや~~なかなか強くなったじゃねえか。よくそんなに頑張ったもんだ!!」


がっは、は、はと笑いながら大きな手でソウルの背中をバシバシと叩いた。


「ちょ、痛いですってズレンさん。まぁ、確かに結構頑張りましたよ。自分で言うのもなんですけどね」

「確かにそれはそうかもな。ん? そういやぁお前の隣にいる綺麗な顔した獣人の嬢ちゃんはあれか、お前が新しくパーティーを組む子か」


レオネは一礼してからズレンに軽く自己紹介をした。


「初めまして、虎の獣人にレオネと申します。パーティーはソウルさんと組む予定です」


レオネの言葉にレオネを自分のパーティーに入れようと思っていた男の冒険者達がため息をついていた。

中には「なんであんなガキがあんないい女を・・・」と言っている冒険者もいたがソウルはそれを無視した。


「ほぉ~、なんだよやるじゃねぇかソウル! こんな綺麗な嬢ちゃんを連れてくるなんて。

それに強さもなかなかと来た。再スタートは順調そうだな」

「そんなことないですよ、やっとスタートの位置に着いたようなものなんですから」

「そうか・・・まぁ、お前のその謙虚さがあればそう簡単に躓くことはなさそうだな。

そんじゃ俺はこれから依頼だ。頑張れよ二人とも」


ズレンはソウルとレオネに応援の言葉を言ってからギルドの外に向かった。


「なんというか・・・顔が厳つい方でしたが面倒見の良さそうな人でもありましたね」

「そうだな・・・って本人の前であんまり厳ついって言うのよ気にしてるみたいだからさ」

「わかりました。それではそろそろ受付に向かいましょう」

「そうだな、ぱぱっと済ませちまおう」


二人は速足受付に向かった。




「すみません、冒険者登録おしたいんですけどいいでしょうか」

「はい、かしこまりました。こちらの紙にお名前、扱う基本武器。それから魔法の種類、そして自分の職業を書いてください。それから冒険者についての説明をします」

「わかりました」


レオネに説明している受付嬢は丁寧な言葉でレオネに説明した。

レオネが名前を書いているときに驚いた表情をしなかったのを見てソウルは安心していた。


(まぁ、レオネがついうっかり姓を名乗ったりしてしまうってことはないから心配しなくても大丈夫か)


「・・・・・・以上が冒険者としての常識やルールですが何か質問はありますか?」

「いえ、特にはありませんが今から他の冒険者とパーティーを組むことは可能でしょうか」

「はい。特には問題ありませんが・・・あれソウル君じゃない。ということはソウル君とパーティー組むってことでいいのかしら」

「はい、よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」

「わかったわ、少し待っていてね」


そう言って受付嬢さんは受付の奥の部屋に向かった。


(これでとりあえずレオネとパーティーが組めるな。パーティー名は・・・・・・はまだいいか。二人しかいないんだしまだいいよな。それとこれからの予定をどうするかな・・・)


これからの予定を楽しみに考えているソウルに面倒な・・・魔の手が迫ってきているのをソウルはまだ気づいていない。

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