一話 異世界転生でなく憑依ですか!?
新作始めました。
出来る限り一日一投稿のペースで頑張りたいです。
「ここは、どこだ。辺り一面真っ白ということは俺は死んだのか」
そこらへんの記憶はかなり曖昧だがなんとなくそんな感じがした。
すると突然後ろから声を掛けられた。
「ほう、すぐに自分の死を受け入れるか。なかなかの男じゃな」
そこに一人の爺さんがいた。でも、ただの爺さんには見えない。
「あんたは、死神ってわけでもなさそうだな。
もしかして神様ってやつか?」
「ほ、ほ、ほ。儂のことを一発で招待を見破るか。
いかにも、儂は神じゃ」
神様って本当にいるんだな。まぁ、見た目はフツーだけど。
「まぁ、色々聞きたいことがあるのかもしれんがまずはお主の処遇を決めねばな」
「ん? 俺は天国に行くんじゃないのか?」
「ただの死人を天国に連れていくのは天使の役目じゃよ。
お主の場合は特別なのじゃよ」
俺は意味が全然分からず首を傾げた。
「ふむ。 お主、自分がどうやって死んだが覚えてないようじゃな」
「ああ、確かにそうだ。実際のところ俺はどうやって死んだんだ?」
そうだ、老衰とかは年齢的にあり得ないし、交通事故か?
「お主は子供を助けて死んだのじゃよ。一月という寒い季節に川で溺れた少年を助けてな。
お主は子供を陸に上げたまでは良かったがお主はそのまま流れてしまって死んだのじゃ。
まったくただせさえ寒い中だというのに流れが速い川に飛び込むとは本当に漢じゃなお主は」
神の言葉に俺は照れていた。こんなに真っ直ぐ褒められるのは初めてだったからな。
「そうか・・・。ところで子供のほうは助かったのか?」
「ああ、もちろんじゃ。今はベットの上でぐっすり寝ておる」
「そりゃよかったよ。っとそういえばさっき俺の処遇どうこうって言ってたけどそれはどうなるんだ」
「そうだったな。よし、ささっと決めてもらおうk。
お主には二つの選択肢がある。
このまま天国に行くか、それとも別の世界に人物に憑依するかの二択じゃ」
俺はその言葉を聞いて驚いた。まずは本当にラノベなどでよくある別の世界に行けることが出来ること。それと・・・。
「憑依? 転生じゃなくてか」
「うむ、そうなのじゃが不満か?」
「いや、不満じゃないけど。転生じゃなくて憑依だとその憑依する人の人生を奪うことになるんじゃないのか」
「なるほど、良い質問じゃな。そこら辺は安心せい。しっかりと話しはつけておる。
お主みたいな本来死ぬはずのなかった者が善行によって死んだ場合は違う世界に死にたがっておる者などが寝ているときに夢の中に入って話しかけるのじゃよ。
そうしてしっかりと憑依先の人間のことは安心して大丈夫じゃよ」
なるほど。ていうか転生だとその人の人生を最初っから乗っ取ることになるからそっちの方が良くないのか。
「さて、お主はどちらの選択を選ぶのじゃ」
「もちろん、憑依の方を頼むよ」
そう言うと神様はニヤッと笑った。
「男ならそうこなくてはな。よし、お主が憑依する世界と人物について説明しよう。
憑依する世界は簡単に言ってしまえば剣や魔法などがあるファンタジーの世界じゃ」
「エルフやドワーフとかもいるのか!?」
俺はつい興奮気味に聞いてしまった。
「ああ、小人や獣人、竜人もおるぞ」
・・・やばい、今もの凄い顔がにやけてる筈だ。
「それで憑依する人物なんじゃが年齢はお主と同じ十四じゃ。
そして所有しているスキルがあるんじゃが、これがまた面白いんじゃ」
「面白いスキルなのにその人物は死にたいのか?」
「その人物にとってはそうではないということじゃ」
なるほど、訳ありなスキルってことか。
「それではそろそろ時間じゃが良いか?」
「ああ、それじゃ行ってくるよ」
「うむ、気を付けてのう」
ひかりが俺を包み始めた。
異世界、か。
楽しみで仕方がないな。
とりあえず、憑依先の世界を楽しませてもらうぜ!!
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冒険がしたい創造スキル持ちの転生者も是非読んでください。