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ちぇんじ  作者: もぐ
5/6

朝の散歩

生活用品は24時間で開いてるらしく、生活用品売り場以外はシャッターが閉まっていた。

「時間あるし、入ってみるか...」

売り場には店員がレジに1人と、ジャージ姿の男が飲み物コーナーにいるだけだ。

「薬...お菓子...飲み物...コンビニよりは充実してるかな」

ぼそぼそ独り言を言いながら店内を1周する。

何も買わないのも失礼なのでコーヒーを買いに飲み物コーナーに行く。

「あれ?瀬頭さんじゃね?」

誰だよと思って見てみると、ジャージ姿の男だった。

「ん?」

「やっぱり、瀬頭さんじゃん!おはよう!早いな!」

うわぁ...出た出た隣の席のタツヤだ。

「おはよう山本くんも早いね。ランニングとか?」

「そうそう!朝走ると気持ちいんだ!」

「そか...んじゃまた。」

足早にレジに向かう。

人と話すのがただでさえ苦手なんだから男子ならそれ以上だよ...。

ピッ。

「98円です。シールでよろしいでしょうか?」

無言でうなづいて100円を出す。

「2円とレシートのお返しです。ありがとうございましたー。」

タツヤの方を振り返ることなく店を出る。

「少し早起きしすぎたかな...。始発のバスまであと15分もある。」

家の周りは、ショッピングモールがあるだけで他に何か店がたくさんあるというわけではなく、アパートやマンションが立ち並んでいるだけだ。

「バス停まで行って座って待っとくか...。」

そう言って携帯の画面を見ながらバス停へ向かう。

ー新着メール1件ー

「あれ、いつの間にメールが...しかも朝早くから」

慣れた手つきですばやくメールを開く。

『From:母

おはよう。朝早かったのね。朝ご飯ちゃんと食べた?帰り遅くなる時はメール入れてね。』

朝ごはんくらいで心配かよ...返事をするのもめんどうだか一応

『了解』

と返事はしておく。

15分は意外に早く過ぎてしまい、始発のバスが来た。

乗客は誰もおらず車内はとても静かだ。

バスがゆっくり動き出し、運転手のアナウンスが聞こえる。

特にすることもなく外をぼんやりと眺めていただけだが、朝早いので道が空いていたのか、バスはすぐに学校についた。

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