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ちぇんじ  作者: もぐ
3/6

家族

家の近くなのにまだ見慣れないこの街。

転校どころかこの街に来たのも二日前。

こんな店もあるのかと周りを見渡しながら家に帰る。

エントランスを抜けてエレベーターに乗り、ドアを開ける。


「おかえりメイ、学校どうだった?」

「普通かな」

「普通って初日なんだから他に何かないの?」

「人と話した。」

「あぁそう…良かったね。」

「うん…」

他に話すこともないので自分の部屋まで行きらすぐにベットで横になる。

「はぁ…明日も学校か…あ、そうだ部活どうしよっかなー」

気づいたら1人で話していた。

私は人とはあまり話さないがよく独り言をいう人だ。

ピロリン♪

「ん?」

ふと携帯が鳴った。

連絡してくるのは家族と唯一の友達であるユイからである。

「やっぱりユイからか…」

『学校どうだった??笑』

ユイへの返事は母とは違いちゃんと答える。

「んー緊張はしたけど、まぁなんとか馴染めそうかな!!笑」

正直なところクラスに馴染めるかは分からないが、友達に心配はさせたくないからこう返事をした。

ピロリン♪

ユイとメールを始めると返事も早くこちらから切らない限りなかなか終わらない。

『そっか、なら良かったじゃん!!(´ω`) やっぱり私立は校則とか緩いの??笑』

「私服に携帯に…言われてみれば前の学校と比べたら少しは校則緩いのかなぁ」

ユイと同じく私も返事が早い。

「メイー!ご飯よー」

母が叫んでいる。

「ごめん!!ご飯食べてくる!!m(_ _)m」

ユイに続けてメールを送ってリビングに向かう。


「おかえりなさい」

父も私が帰ってきてからすぐに帰ってきたようだ。

『いただきます』

「役所と学校の手続きは終わったのかね?」

「今日のうちに全て終わらせてきましたよ。」

母は以前住んでいたところではパートとして働いていたが、引っ越すと共に主婦になった。

父は…というか私達は父の仕事の都合でこちらに引っ越してきたのだ。

「メイ、学校どうだったのか?」

なんでみんな同じ事を聞いてくるんだよ…。

「うん、普通かな」

「そうか早く友達たくさん作れよ」

社長である父に言われるとバカにされてるようでムカつく。

「お兄ちゃん帰り遅いの?」

父の言葉は無視して話を変える。

「友達とカラオケ行ってくるってメールが入ってたわよ」

「そうか…飯はどうするんかね」

いやそこじゃなくて初日からカラオケなんてとか何とも思わないのかようちの父は…。

「まぁ何か食べて帰ってくるでしょう」

2人が他にもいろいろな話をしている間、私はテレビを見ながら夕飯を食べ終えた。

「ごちそうさま、お風呂入るね」

食器を片付け風呂場へ向かう。

「メイ…元気ないな…大丈夫か…」

父と母の話が聞こえるが聞こえないふりをしておく。

元気がないのはいつものこと、というかこれが私なんだ。

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