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転生悪役令嬢はヒロインの影になりたい  作者: 大蛇山たんと


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第二回会議

「さて、第二回、ベルナ様とリジャール様をイチャイチャちゅっちゅさせてくっつけよう大作戦の作戦会議を始めますわよ。」

「その作戦名は変わらないのね……。」

「え……私、キスまで、するの……?流石に、初めてだから……恥ずかしい……。」

「このやり取り前もしなかったかしら???」

「あはは、まあそれくらい愉快な方が良いじゃないかい。前回からそれぞれ交友も深めて、進展もあったんじゃないかい?」

「そーそ、アタシ様達だって何もしてないわけじゃないんだぜ~?」

「……?あら、それは意外ね、二人の性格的に自分のやりたいことやるための準備だけやっているかと思っていたのだけど。」

「「うっ。」」

「……ちゃんと、話したりは、してくれた、よ……でも、一番積極的に、関わってきてくれたのは、マルニ……だと、思う……。」

「アタクシもそう思いますわね!」

「あ、あっはっは……。」

「気のせいじゃ、ねえかなあ……。」

「貴女達ねえ……全く。」


二回目の会議の日がやってきた。

と言っても、流石に何回も会議を開く余裕は流石に無いであろう。

今回……とまではいけなくとも、流石にそろそろ次回くらいまでには決めておきたい。

そう考えると、今回にはアイデア出しだけではなく、ある程度の進展もしておきたい、という所だが……。

その為には、まずは現状の把握だ。


「さて……なら、まずは確認しなきゃいけない事があるわ。ベルナ、リジャール様からのお返事はどうだったのかしら?」


そう、前回の私達のアイデア自体は悪くは無かったのだ。

ウルティハ考案、魔法を使った魔法のショー。

エスセナ考案の、シレーナの劇場での演劇や映画の観覧。

そして、私考案の、花を見て回るバカンスを兼ねたデート。

どのアイデアも、無難かもしれないが、それでもアイデアとしては非常に纏まっている。

まあ、私のアイデアは他二人のアイデアよりふわっとしたものではあったが、それでもこの国の名物である美しい花々に囲まれる王族と貴族という図は悪くないであろう。

だが、当然ながら、それをやるには王族の護衛やルートの確保なども必要だ。

王族に合わせる、と考えるとスケジュールなどは恐らく問題ないであろう。

魔法ショーや演劇は魅せる側がタイムスケジュールを調整すれば良いであろうし、花も植物に詳しい人からの意見を聞いてルートプランを組めば見頃の花を見て回れるであろう。

季節は秋、冬はまだ遠いから急に異例の寒冷期にでもならない限りは花が早々に散る、などという事も無いであろう。

なので、前回の会議の答えは、まずはシャル王子のお返事待ち、という事になっていた。


「うん……シャル君は、魅力的だね、って……。だから、どれかを選んでくれたら、それを行こうかと考えている……って……。」

「うっし、なら第一関門のアイデア自体の採用は通ったな!」

「でも、その言い方を聞く限り、やはり全部のアイデアを採用、というわけにはいかないようだね。」

「それはそうでしょうね……どう考えても、時間的にも余裕が無いでしょうし。一応リジャール様だって来年サンターリオ学園に入学を控えているから、王子としての勉強だけじゃなく学生としての準備もそろそろしている頃でしょうし。」

「あー、そういや来年が王子が入学する年かあ。」

「もう次期は秋だし、時が経つのは早い物だねえ。」

「……とりあえず、次に大事な事は……。」

「……?大事な、事……?」

「大事な事とは、何ですの、マルニ様?」


……アイデアは、気に入ってもらえた。

それは、確かに喜ばしい事だ。

だが、ある意味ではそれ以上に大事な事が、ある。


「……ベルナ、貴女はどうしたいのかしら?」

「……私が……?」

「ええ。私達は、こうやってアイデアを出したり、手伝いをする事は出来る。でも、それでもこのデートの主役は、二人……いえ、リジャール様に振り向いてもらう、という目的の為なら、貴女が主役と言っても過言ではないわ。」

「……私が、主役……。」

「……確かにそうですわね、今回大事なのは、お二人に楽しんでもらう事、そして、ベルナ様とリジャール様の仲が深まる事。その為には、とびっきり楽しいデートにしないといけませんわ!」


そうだ。

二人は、将来、政略結婚にしろ恋愛結婚にしろ、その結末を目指しているのである。

……例え、私とソルスが結ばれる事が無いように、ベルナとシャル王子が結ばれる事が無いとしても。

それでも、その為の努力を無下にするという事は、やはり私には出来そうに無い。

なら、やれるだけやらせて、満足するまでやった結果振られるのなら、ベルナだって納得出来るのかもしれない。

それなら、せめて原作よりは救われた……心の擦り切れた悲しい魔女の彼女にはならないで済むかもしれない。

だから、私には手伝う必要がある、義務がある。

それが、今の私の人生と同じで、努力を尽くす、という事なのであろうと思うから。


「だから、想像してみて。貴女が二人で、どう過ごしてみたいのかを。」

「……私は……。」


ベルナは深く考える。

予想もしていなかった事だったのであろう。

自分が、どうしたいのか。

……いや、正確には、違うのかもしれない。

ベルナは、ただシャル王子を喜ばせたかった。

だから、その為なら自分がどうしたいか、を抑えて、シャル王子が喜ぶ事を考えていたのかもしれない。

だから、だからこそ、ベルナは考える。

そして……。


「……現実的な、やり方なら……魔法ショーと、演劇を、同じ劇場でやれば……時間短縮も出来て、沢山楽しめる、と、思う……。」

「……そうね。」


言っている事は間違いは無い。

実際その二つならば、同じ場所で出来ると考えれば時間も人員的な負担も少なく済むかもしれない。

だが……。


「……でも、わがまま言っていいなら……二人で、お花を、見たいな……。私も、シャル君も……お花、大好きだから……。」

「……なら、それで決まりね。」

「……うん……うん……っ!」


嬉しそうに微笑むベルナについ私もふふ、と笑みが出てしまう。

本当に、この子は喜ぶときは少女のように可愛らしく喜ぶ物だ、と思ってしまう。

こんな魅力がもし伝わっていたら……もしかしたら、シャル君もベルナを選んでいたのかもしれないな、と思ってしまうくらいに。


「よーし、では、ベルナ様とリジャール様のデートはお花見小旅行に決まり!ですわ!」

「ちぇ、なんだなんだ、アタシ様気合入れて準備してたのによー!」

「ふふ、まあ良いじゃないか、次のデートのプランは僕達のアイデアにしてもらおうじゃないか。それに……ティハ、なんだかんだ楽しそうじゃないかい。」

「へへ、まあな!ってか、それはセナもおんなじだろ!」

「ああ、もちろんさ!なんたって、僕達の出番はここで終わりではないだろうからね!」

「もっちろんですわ!アタクシ達でガンガン盛り上げて行きますわよー!!」

「「「おー!!!」」」


「……なんだか、主役のベルナよりも三人の方が盛り上がっているわね。」

「でも……私も、凄く、楽しみ……だよ……っ。」

「ふふ、なら良かったわ。私達も、頑張って行きましょう。」

「うん……っ。」


これからは仕事の日も積極的に更新できるように頑張りますので、読者の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

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