第4話 俺の身体能力
ふぅ、身体強化無しでも先輩たちより速いのか。
自分でも自身の身体能力驚かされる。試しに全力でと思ったらぶっちぎりで一番で着いたし、それを7回してもさほど疲れていない。
「はぁ、はぁ、り、燐ちゃん。足速いね」
自身の身体能力のことについて考えていると、私を初めて頭を撫でた4人、五十鈴、佳音、陽花里、南海がこちらへやって来た。
「う、うん。運動は昔から得意だったんだ」
「いや~あれは得意って言うレベルじゃないでしょ。先輩方驚いてたよ」
「そうそう。な!あんなに可愛い子が私たちより速いなんて!って」
「燐ちゃん~すご~い」
「あ、あははは、あ、ありがと」
すみません。先輩方。まだ身体強化があるので全力ではありません。
「休憩終了。それじゃあ分かれて。あと、一年生は先生の所に行ってね」
「「「はい!」」」
休憩が終わり、キャプテンの森山先輩から指示が下ったので私たちは九条先生の元へやって来た。
「よし、一年生全員来たね。それじゃあ今から君たちの最高到達点を測ろうと思う」
最高到達点ってあれか。バレーでやる奴だった気がする。あれってバスケでもするんだ。
「先生。バスケでも最高到達点って測るんですか?」
「測るぞ。身長が高くてもジャンプ力が低かったり、身長が小さくてもジャンプ力がたかったりするからな。そこら辺はちゃんとデータとして残しておきたいからね」
「分かりました」
一人の同級生が先生へ質問し終わった後、バスケ部で一番大きかった人が先生の隣に現れた。
「こいつはうちのレギュラーの荒川でポジションは※センターだ。現在荒川がこの部で一番の高さなので一度、荒川が手本を見せるからよく見ておいてくれ」
※センター・・・主にゴール付近でオフェンスやディフェンスを行うポジション。ガタイが良く、身長の高い選手がこのポジションに置かれる。役割としては、リバウンド、ゴール手前のシュート、味方が相手に向かれた際のカバー役など、身長を生かすポジション。
そして、170㎝以上はある荒川先輩が手に謎の白い粉を手に付けるとcmが書いてある壁へ助走をつけ飛ぶ。
「うん。最高到達点276cm。少し前より1cm上がっているな。それじゃあ、経験者から飛んでいこうか」
そうして、一年生の経験者が立ち上がって飛んでいく。ほとんどみんな230cmから240cmくらいで終わる。中には250cmの人もいた。
そして未経験者たちも飛んでいく。未経験もあって240cmを超える人は現れなかった。
「次、日原」
先生に呼ばれ私は立ち上がる。
「頑張って燐ちゃん!」
「うん!任せて」
五十鈴に応援させ、俺は白い粉を着け、壁の前に立つ。そしてなぜから知らないが、一年生はともかく練習中の先輩方からも視線を感じた。
よし、いっちょかましますか!!身体強化1,5倍を全身にかけ助走をつけ、今ある全力で飛んだ。
「え、あの子先輩超えたくない?」
「しかもリングくらいまで手伸ばしてなかったっけ」
「それより、私の身長より飛んだんですけど」
一年生、二年生、三年生が唖然呆然をしていた。
「………日原 燐……………307cm」
先生が震えた声でそう言った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
日原ちゃんが馬鹿げたジャンプ力を披露してから1時間後、一年生はまだ入部期間中のため、早く帰らせることになっている。
そして、一年生が全員帰った後、私は全員を集め、今日の事についての事をいう。
「―――――それでは次、今日の練習で天羽の事はどう思った」
「あの子は凄いですね。ベンチ入りしてもいいくらいでした」
「※ミドルレンジのシュート率は高かったですね」
「あ、あと、ドリブル技術も高かったです」
※ミドルレンジ………3ポイントラインのより内側、ペナルティーエリアより外の事を指す。
全員が高評価の評価を行う。流石県トップまで導いただけはある。
「天羽の評価はそこくらいにして………最後に日原 燐の事だ」
私が口に出すと、全員静かにに口を閉じてしまう。まぁ、仕方ないだろう。あんな可愛らしい皮を被った化け物とは誰も思わないだろうし。
「………凄かったです。数か月もすれば私たちなんて優に超えます」
「ちょ、キャプテン」
「だが事実だろう。みんなの見ただろう。あの足の速さ。ジャンプ力………そしてあの才能」
「ッ!!」
森山の言葉に口を出した二年が声を押しとめる。
「あれはバスケ界に驚愕を起こす存在です。私はそう感じました」
「そうか」
さて、日原ちゃんをどうするか。日原ちゃんを素早く育成すれば中総体で地区を突破して県大会、はたまた地域予選まで勝ち上がれるかもしれない。
「………3年生に聞く。日原を育てればおそらくだが県大会ベスト8には残れるかもしれない。日原を中心に育てるか?」
最後の中総体の3年生に意見を聞く。もし、ここで自分たちが頑張ると言っても私は止めたりはしない。まだ日原ちゃんはバスケに関してはひよっこだ。来年はレギュラーは確定なのだが、まだひよこの内に試合出して経験を積ませるか、試合には出さないで温存しておくかのどちらかだ。
「私は出していいと思う。もしかしたら県大会を優勝できるかもしれないから」
「私もいいと思います。もし試合に出してもらえなくてもチームが勝てるなら」
「それがいいと思います」
「私もそう思います。日原さんならいけるかもしれないから」
「私も」
「私も」
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3年生の意見は日原に経験を積ませ、中総体で勝つだった。何人かは反対意見が出るかと思ったが、みんなチームのためと思って意見をしてくれた。
「分かった。それでは私たちは日原をいち早く一人前にし、チームの力を上げて県大会優勝を目指す!いいな!」
「「「「「はい!!」」」」」
全員が元気よく返事をする。日原ちゃん。酷かもしれないけど、頑張ってね。




